習近平主席と中国を考えると;
何も今に始まったことではないが、中国は習近平が主席に就任して以来、その例えようもない嫌らしさは増幅の一途を辿っている。私がその内容をここに述べる必要もないと思うが、あの武漢からの邦人救出の第1便が羽田を飛び立つ前に医療品の段ボール箱をイヤと言うほど積み込んでいたのを見せられた時には「我が国の人の良さも善意もここまで来たか」と思わずにはいられなかった。それは我が国には何の落ち度もない感染症を発症させた国から邦人を乗せて帰ってくるのに、何で善意の寄附行為までする必要があるのかという素朴な疑問だった。
ところが、4日のPrime Newsでは櫻井よしこさんが「中国政府は200名の台湾人を戻す代償にそれ相応の医療と薬品の提供を条件にした」と語っていた。「なるほど、我が政府(外務省か?)が第1便を飛ばすまでに意外に時間がかかり『鋭意交渉中』と言っていたのはこれだったのか」と思わせられた。当方はその面には暗いが、中国は世界では有数のマスクの生産(OEM)国だというではないか。その国が自国民の需要を賄いきれずに、もしもこのような救出を認める交換条件にしたのであれば「これぞ中国の嫌らしさと強欲さの表れだ」と受け止めていた次第だ。
その習近平政権の魔の手はアフリカの諸国に投資をするだけではなく、返済不可能になるような資金を提供してdefaultにでもなるや否や担保物件を採り上げて自分たちの進出の橋頭堡にしてきたくらいは承知していた。だが、ことはエチオピアとなると手法はもっと悪辣で、櫻井よしこさんによれば「借金の利息を帳消しにし、送配電網整備に投資し、一帯一路に組み込んで膨大は債務を負わせている」とのことだ。それでは、あのてドロス事務局長が中国寄りの発言を繰り返し、出鱈目なWHOの方針を打ち出すのにも何の不思議はないということだ。
習近平主席はかくすることで自国の安全と利益を守り、自国の大失態を何としても糊塗する気だったのだろう。また一方では忠犬テドロス事務局長は習主席の掌の上で指示された通りに踊っていたのだろうが、その踊りが世界中にコロナウイルスを散りばめていることに気が付いていない辺りが凄いと思う。見方を変えれば、習近平はWHOを我が物のように操って、誤った時期に「緊急事態宣言」させ、未だに正確な情報の提供さえ阻止しているようにしか見えない。
テドロス事務局長は未だに目覚めていない様子で、中国の姿勢の賞賛を続けている。それだけではなく、WHOは貿易や出入国の制限は不要と言ったかと思えば、今度は潜伏期間を14日から10日に短縮した。その短縮を事もあろうに我が国はまともに受け止めて、武漢からの帰国者たちを10日で解放すると言い出した。私はテドロス事務局長がその地位に止まる限りWHOを信頼すべきではないと言いたい。ましてや「WHOどころかUNまで牛耳ろうとしている習主席は??」と、私は考えている。何れにせよ、大変な実力者であり、独裁者ではないのか。とても信じられない。