新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

11月29日 その2 一寸不安に感じた鈴木俊一財務大臣の発言

2021-11-29 14:08:13 | コラム
特別給付金配布に要する費用:

鈴木俊一財務大臣はこの経費が肥大化した件について「知らされていない。適切に施行されると思う」と述べられたと報道されていた。「これは一寸まずいご発言じゃないかな」と、私ですら感じていた。専門家筋とマスコミの論調は「10万円の半分をクーポンにして間違いなく消費されて、貯蓄に回らないようにとしたために、費用が1,900億円(だったかな)にも増加したのは如何なものか」という点にあった。

永年、紙パルプ産業界に身を置いていた私は、最も密接な間柄にあった印刷・加工業界の仕事の内容がどうなっているのかには、必要最低限以上の知識がある。だから「前回の10万円給付の際にも、対新型コロナウイルス用ワクチン接種券発行の市町村区役所に於ける事務量についても、その手続きと事務量が煩雑どころか膨大なものになって、おいそれとは各家庭に通知が来るようにはなるまい」と予想したのだった。

簡単に言えば、接種券の場合は「各お役所ではその目的のための窓枠付き封筒、接種券、手続きの詳細な説明書を入札か随契で発注し、納入されれば宛名を印刷し、封筒詰めして郵送せねばならない」のだ。私はお役所の人員構成がどうなっているか知らないが、これだけのための要員がいる訳はあるまいから、アルバイトか何処か人材派遣会社に請け負わせるとかの必要が生じるだろうと思って見ていた。余談になるだろうが、ワクチン接種会場のSTAFFという腕章を巻いた係員の方々が、新宿区役所の職員さんだとは思わなかった。

クーポンにした為に、恐らく今では急遽そのデザインを決めて、何処か偽造防止の印刷ができる印刷業者に発注するところから始められたのだろう。また、その用紙にしたところで簡単に一般的な薄物の上質紙(俗に言う模造紙)で良いとも思えないのだ。そのクーポンをどれほど印刷するかも、配布先の名簿ができなければ計算できない気がする。オッと、その前に見積もりも取らねばなるまい。事務方は残業また残業かも知れない気もする。

公明党はこの給付を強力に推進し、岸田内閣も押し切られたように報道されている。だが、公明党はその為に投入される税金や事務方の負担を考えたのだろうか。尤も、この仕事の為に関連産業界は潤うことにはなるとは思うのだが、何百億円も投じるのは勿体ないという声は上がっているようだ。故に、クーポン券配布は再検討の余地があるような気がするが。それに加えて、10万円給付そのものに対する非難の声もあるようで。


岸田内閣の対omicron株水際対策

2021-11-29 13:09:38 | コラム
本29日午後に対策の強化が公表されるとか:

11時30分からのNTVのニュースで「特段の人道的理由以外は外国人の入国を禁止する」と、午後には発表されると報じていた。これが全面的な入国禁止を決意したのであれば、岸田内閣は我が国の政権としては思い切った決定に踏み切ったことになると思う。報道によれば、イスラエルは既に即刻全面的に拒否したそうだし、ヨーロッパの諸国でも同様な措置を講じるようだ。

その状況下で我が国の水際対策は「短期のビジネス目的と技術実習生等は入国後の拘束期間を10日にする」という程度だったので、私は「甘くはないか」と批判したし、昭和大学の二木客員教授は「緩い」とテレビで指摘しておられたし、その日テレのニュースの直ぐ後で国際医療福祉大学の松本教授も「緩すぎる」とテレ朝で真っ向から非難していた。日テレのニュースの時刻から考えれば、政府は午前中には対策の強化を決定していたことになる。何れにせよ、毎度言うことだが“Better late than never.”であると思うし、強化を歓迎したい。

余談になるが、マスメディアは“omicron”を「オミクロン」として報じている。念の為に、英語としての発音は「オマイクロン」となるのだ。また、1,000分の1ミリを表す“micron”の発音も「ミクロン」ではなくて「マイクロン」なのだ。