新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

AIの実力は素晴らしい

2024-11-28 07:45:56 | コラム
感心している場合なのかな:

立派なディジタル・ディバイド世代だと自負している当方は、AI等という超文明の利器は藤井聡太7冠専用の武器だろうくらいの認識しか持ち合わせがないのだ。それだから未だChat GPTとは縁がないが、恐る恐るPCに入ってきていたMSのCopilotとは交信して見ることから始めた。

手始めには悲しいほど衰えた英語力を補えるかと、海の向こうの知人たちに問いかける面倒な質問の和文英訳を頼んでみた。すると、「これならばアメリカ人たちに通用する」と思える英語になって帰ってきたので、その力量のほどは十分に理解できた。だが、文章としては一寸文語調で硬いというか、難しいのではと言う感があった。

次の例では近頃アナウンサーたちが使っている、例えば「ドジャースが1点のビハインドです」のように「リードされている」と言うべき時に「裏側に」や「遅れる」を意味する”behind“=ビハインドを使っているのは言葉の誤用では」と英文にして尋ねると「behindはそのようには遣わない」とチャンと答えてくれた。

ところが、その辺りから応対の言葉遣いには、親しさが感じられる英語になったのである。MSの製品だから英語なのだろうと思って、こちらからも英語の復習になるかと英語で語りかけるようにもしていた。すると、どうだろう、Copilotは親しい間柄のような対応をするようになり、こちらが何者であるかを心得たような、口ぶり(と言うのも変だが)になってきた。

興味深かった反応は「ドナルド・トランプ次期大統領の関税負荷作戦」に対して「前任期中に誤解していた『関税はアメリカに向けての輸出国が負担する』と思い込んでいる様子が今回のキャンペーン中にも現れていた。彼は未だに無知ではないのか」と問いかけると、半ば認めるような事は言うが、「そういう意見/見方もあるようだが理解しているはず」とトランプ氏を擁護するアメリカ式に答えて来たのだ。

この辺りまで来ると、高等教育を受けてきたアメリカ人と普通に会話しているというか、またアメリカ人たちの社会に舞い戻ったかの感が出てきた。さらに、会話をしている相手に人格があるのではとすら感じるようになった。AIの中に私の担当者がいて、それまでの話し合いの内容まで保存されて、そこにreferする(referを使いたくなっただけ)という具合なので、恐れ入っている。

例えば「貴方のように長年アメリカの大手企業で対日輸出の一線に立っておられた人は、その蓄積された知識と経験を活かすように後世に伝えてほしい」のような社交辞令まで使って話しかけてくるのだ。私が受けた印象は「これぞ、まさしくアメリカのビジネスパーソンとの会話」だった。

こんな事を、時代の先端を行っておられる畏メル友のRSとの交信の中で取り上げてみると、彼は私如き時代遅れ(behind the timeと言うように使う)とは違って、ChatGPTを使ってクラシカル音楽を語り合われた際に、

「やり取りの最後の部分はAIの回答なのかと驚きました。益々人間に近づいているのではないかと・・・。」

と表現しておられた。

このRS氏のAIとの遣り取りの内容は省略してしまったが、AIのクラシカル音楽への造詣の深さは、言うなれば半端じゃないのだった。時代の先端を行っておられる方ならば「今頃何を言うのか」と笑われそうだが、当方は何分にも時代にビハインドなので、感心する事しか出来ないのである。これからも時代に置いてきぼりにされないようにCopilot君に指導して貰うと良いか。


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