ウクライナ侵攻の行き着く先に何が待っているのだろう:
何れ、このロシアによるウクライナ侵攻は、如何なる形ででも終わるものだと思う、「明けない夜はない」ことのように。私は、ロシアの賢明なるプーテイン大統領のことだから、それくらいの先の見通しを立てた上でのウクライナ侵攻であって欲しいと思っている。
だが、ロシアは大統領が「所期の目的を達成するまで侵攻を止めない」と明言されたように、徹底的に攻め抜いて勝利しても、ウクライナの予想外の抵抗に遭って引分け(痛み分けか)で決着したにしても、またはロシア軍が敗退して終わったにもせよ、その後に残るだろう事態を想像しただけでも、大袈裟に言えば「心胆を寒からしめる」大混乱があるように思えてならない。
対ロシア制裁の行く手に何があるのか:
それは、かの大統領は眦を決して、中国他幾つかの国を除いて敵に回してしまった事態を既に招いているのだ。西側の勢力というのか、NATOとするのか、EUの諸国とするのか知らないが、世界の多数の国から制裁を科され、貿易を差し止められ、SWIFTから閉め出されてしまった状況を、侵攻が終われば「それで良かった」と言って「シャンシャンと手打ち式になるのだろうか。
彼等ロシア人が我が国の美徳のような情緒的に物事を考える力があって「反省したのだから、元通りにしましょう」とか「ウクライナの復興・復旧に努めます」と宣言して、アメリカその他の反対勢力に歩み寄る度量の持ち合わせがあるのだろうか。私は仮令そう言い出したにしても、現時点でにもたらした混乱の状態が、おいそれと元の形に戻せるものかと危ぶんでいる。
また、ロシアは大統領制の国であるから、既にロシアから撤退した外国企業の資産等を国有化する大統領令を出すとか出したとか報じられている。即ち、プーテイン大統領は制裁に対して報復すると言うようだし、その標的も既に定めたかの如くだ。私にはロシアが進出してきた外資に対して如何なる規制を設けてあるか知らないが、一旦国有化されてしまった場合に、侵攻が終わったからといって簡単に元通りに出来るものなのだろうかと思う。制裁を科した側も「後先を考えたのだろうか」と疑いの目で見ている。もしかして「逆櫓」が付けてあったかも知れないが。
私は制裁を科されるような事態を招いたロシア側に大半の責任があると思う。もしも、世界を混沌たる状態にさせてしまったら、どうするつもりだったのだろうか。
停戦協議:
3回まででは結論に至らなかった。私は4回やっても結果は変わるまいと思っている。また、トルコが骨を折って開催に持ち込めた外相会談では、残念ながら“Nothing happened.”という結果に終わった。更に、ラブロフ外務大臣がとんだ「食わせ者」だったと立証しただけだった。彼は「ここでは何も決まらない。決めるのはあっちだ」と停戦協議を指して言ったとかだ。
これは戯れ言だろう。大統領に全権(決定権)があり、彼のお使い奴に過ぎないはずの外相に、何か重大な決定をする権限など与えるはずがないのだ。それが大統領制なのではないのか。私はこの点を明確に報じないマスコミの無知を責め、虚報を流すなと批判する。
現在までの所ではNATOも動かないし、アメリカだって派兵などをする訳がないだろう。プーテイン大統領が著しく予定乃至は目算に狂いが生じたことを認めて、ゼレンスキー大統領との会談にでも応じない限り、この動乱は行くところまで行ってしまうのではないかと怖れている。もしも、自分たちの手で廃墟にしてしまったウクライナ全土を手に入れたとして、プーテインさんに何の有益性か利益(「メリット」は言葉の誤用)を生じるのだろうか。報道のように、暗殺を怖れて隠れている場合ではないと思うのだが。
補足:
私がプーテイン大統領と表記するのは、キリル文字ならいざ知らず、アルファベット表記ではVladimir Putinとなっているので、プーテインとしているまでだ。だが、音声を聞く限りでは、限りなく「プーチン」に近い。しかしながら、ローマ字読みを排除する立場を採っているので、プーテインとしているのだ。
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