ロシアのナルイシキン副首相は、ロシアは東シベリアと太平洋を繋ぐ石油パイプ
ラインの敷設事業に日本を含む、外国の企業が広く参加していくことを歓迎する
用意があるとの声明を表した。
またナルイシキン副首相は、石油パイプラインの建設と稼動に必要な技術を有し
ている日本の企業が、このプロジェクトに幅広く参加することは歓迎されるべきだ
と述べている。
これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
日本訪問を前に読売新聞からのインタビューに応えたナルイシキン副首相は、ロ
シアは石油パイプラインの建設に必要な資金を、自力で保証することが出来、こ
のプロジェクトへの外国からの投資は見込んでいないと述べ、現在日本を中心と
した外国のパートナーとの間では、技術協力に重点が置かれていることを明らか
にしている。
一方外国が有している最新技術に関する経験を役立てていくというロシアの路線
は、日本企業の参加の下で進められる、高速
鉄道の建設プロジェクトでも検討さ
れているものだ。
最近ロシアの持つ投資能力が増大していることにより、ロシアは様々な経済分野
で新たな技術を導入することに大きな注意を向けることが可能となっている。
しかしこれはシベリアや極東を含む、巨大なロシアにおける外国の投資が果たす
役割を低めるものではない。
ロシア政府はこうした地域の長期的な、社会経済発展プログラムを取りまとめて
いる。そして検討されている大規模なプロジェクトの実現に、日本の企業が高い
関心を示していることは喜ばしいことである。
日本企業は燃料エネルギー、輸送、通信、人的交流など一連の分野での両国関
係を進化させるための提案を行なっている。
また現在、原子力エネルギー分野での、協力プログラムも取りまとめられている。
昨年の夏にロシア政府が採択した南クリルの社会経済発展に向けた、多目的プ
ログラムも実現されつつある。
このプログラムの実現においてはインフラ整備を含む施設の建設や、天然資源の
採掘、漁業、魚加工企業の設立などへの資金を連邦予算から拠出することに重
点が置かれている。
そしてこうした一連のプロジェクトには日本を含む、第三国の参加が検討されてい
る。
ナルイシキン副首相はまた極東海域における密漁対策において、日本とロシアが
協力することに支持を表明し、ロシア産の
カニやその他の水産物の漁獲量および
輸出割当量に関する諸問題は、保有する水産資源に関する正確なデータを入手し
た後で解決されるべきだと述べている。
さらにこれに関連してナルイシキン副首相は、これは今の世代そして未来の世代の
為に、水産資源やその他の生物資源のバランスを保つために必要不可欠なことで
あるとの見方を示している。
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11月2日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル