1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

アメリカとヨーロッパのバーゲンセールに向けて準備する中国

2011-12-29 | ラジオ
中国はアメリカとヨーロッパへ投資するために3000億ドルを用意している。ロイター通信が匿名の中国筋からの情報として伝えた。
この資金はアメリカと欧州企業の株を買い付ける、2つの基金を通して中国の中央銀行が運用する。

市場はこの情報を信じたようだ。中国からの資金流入への期待は、取引にわずかな活気を与えた。
アメリカの経済不況とヨーロッパの債務危機を受け、多くの企業は自社株の販売を余儀なくされた。今年末までに負債を返済し給与と年末ボーナスを支払う必要がある。
ロシア科学アカデミー東洋学研究所のモシャコフ専門家は、中国はこれらの状況のなか、アメリカとヨーロッパで魅力的かつ安価な株の購入を試みているとの確信を示し、次のように語っている。
「中国は目前に迫ったバーゲンセールに向けて準備しながら、そのような基金を創設している。基金の活動目的はヨーロッパが、その金融危機問題を克服することにある。
中国はエネルギー企業株をはじめとした、可能な株全てを最も安い価格で購入しようとするだろう」
専門家は、このような見解を示している。

尚、匿名の情報筋がロイター通信に伝えたところによると、基金は収益の増加を保障するための、より積極的な中国の投資政策の実施を目的としている。
アメリカとヨーロッパでは最近、中国による株への、いわゆる戦略的な直接投資に対して警戒心が強まっている。
そのためこの主張は信頼感を生み出すことを可能とするだろう。最近の例としては中国の政府系投資機関・投資有限公司の取引中断がある。
投資有限公司はイタリア国債を購入する意向だった。中国はすでにイタリア国債の約4%を所有している。
専門家の多くはここに、いわゆる中国の脅威を感じ、この結果、協議は凍結した。

尚、ロイター通信の情報が全てデマである可能性も除外できない。この情報は、中国の経済侵略を故意的に脅すために流された可能性もある。
世界の投資大国の一つである中国には、外国へ投資するための新たなメカニズムが必要だとする考えもあるが、それに対しては大きな疑問がある。
投資有限公司だけでも4100億ドルの運用資金があるほか、ロイター通信の情報を信じるならば、新たな2つの基金の投資資金は3000億ドルとなっているからだ。

世界経済・金融危機とヨーロッパ
クリエーター情報なし
勁草書房

12月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする