福島第一原発の管理責任者である東電および政府は、原発事故の現実性を過小評価していた。
原子力保安委員会のこうした意見は月曜日に発表され、野田佳彦首相に手渡された。
ならびに同委員会は、3月11日に起こったM9.0の地震それ自体は、原発にとって深刻な打撃ではなかったと見なしている。
国会議員たちは決定的な損害は、むしろ地震に続く津波によって引き起こされたとする説に固執している。管理責任者たる東電は、天災によってどれほどの被害を受けるかということを現実的な脅威として見なしていなかった。
日本の原子力安全委員会の下したこうした結論には、ロシアの専門家も同意している。
ロシア原子力エネルギー安全研究所の副所長アルチューニャンによれば、現代の原子力発電所は、一見したところ完全に安全なものである。しかしながら日本は、津波の脅威の存在する地震学的に危険な場所に立地している。
実際に3月11日、津波は引き起こされた。またもう一つの問題は、危険の存在を前もって警告するシステムの設置である。
「危険を知らせるための、また技術的な災害も含む、あらゆる状況への備えとなる、しっかりしたシステムが働くことが必要だ。正確にかつ素早く全ての情報を人々に伝えることが非常に大切だ。それも憶測の類いでなく、起こりつつある現象を正しく評価し、理解するための手助けとなるような、学術的かつ、確かな根拠のある情報が必要なのだ。
以前は原発の放射能のレベルは、飛行機のフライトや、コンピューターによる断面X線撮影や、歯科レントゲンほどには危険ではないとされていた。
今日では原子力エネルギーに取り巻かれているという恐怖感は、遺伝子への何らかの影響について論じられるほどまでに高まっている。これは全くのナンセンスだ。
原子力発電所が存在してきたこの間、そのような事態は一つとして明らかになっていない。一方、他ならぬ天然の災害、天災によって何千人もの人が死んでいる。大人しい原子核よりも、自然の力のほうが破壊的なのだ。
日本では現在、エネルギー資源について複雑な状況にあるため、目下のところ、原子力エネルギーから完全に離れるという選択肢は非現実的なのだ。
しかし原子力エネルギーへの回帰の際には、安全確保および情報伝達システムへの要求に完全に応えながら、原発を運営していくことが不可欠だ。この国はリスキーな地域に立脚しているのだ」
※日本は現在、岐路に立っている(2)へ続く
※新人男性アナウンサーは「東電」と短縮しているが、ここは省略せず「東京電力」と言いましょう
7月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
原子力保安委員会のこうした意見は月曜日に発表され、野田佳彦首相に手渡された。
ならびに同委員会は、3月11日に起こったM9.0の地震それ自体は、原発にとって深刻な打撃ではなかったと見なしている。
国会議員たちは決定的な損害は、むしろ地震に続く津波によって引き起こされたとする説に固執している。管理責任者たる東電は、天災によってどれほどの被害を受けるかということを現実的な脅威として見なしていなかった。
日本の原子力安全委員会の下したこうした結論には、ロシアの専門家も同意している。
ロシア原子力エネルギー安全研究所の副所長アルチューニャンによれば、現代の原子力発電所は、一見したところ完全に安全なものである。しかしながら日本は、津波の脅威の存在する地震学的に危険な場所に立地している。
実際に3月11日、津波は引き起こされた。またもう一つの問題は、危険の存在を前もって警告するシステムの設置である。
「危険を知らせるための、また技術的な災害も含む、あらゆる状況への備えとなる、しっかりしたシステムが働くことが必要だ。正確にかつ素早く全ての情報を人々に伝えることが非常に大切だ。それも憶測の類いでなく、起こりつつある現象を正しく評価し、理解するための手助けとなるような、学術的かつ、確かな根拠のある情報が必要なのだ。
以前は原発の放射能のレベルは、飛行機のフライトや、コンピューターによる断面X線撮影や、歯科レントゲンほどには危険ではないとされていた。
今日では原子力エネルギーに取り巻かれているという恐怖感は、遺伝子への何らかの影響について論じられるほどまでに高まっている。これは全くのナンセンスだ。
原子力発電所が存在してきたこの間、そのような事態は一つとして明らかになっていない。一方、他ならぬ天然の災害、天災によって何千人もの人が死んでいる。大人しい原子核よりも、自然の力のほうが破壊的なのだ。
日本では現在、エネルギー資源について複雑な状況にあるため、目下のところ、原子力エネルギーから完全に離れるという選択肢は非現実的なのだ。
しかし原子力エネルギーへの回帰の際には、安全確保および情報伝達システムへの要求に完全に応えながら、原発を運営していくことが不可欠だ。この国はリスキーな地域に立脚しているのだ」
※日本は現在、岐路に立っている(2)へ続く
※新人男性アナウンサーは「東電」と短縮しているが、ここは省略せず「東京電力」と言いましょう
検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか | |
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7月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル