2013年のアメリカと中国の関係は緊張したものだった。両者ともアジア太平洋地域の主導権をめぐって鍔迫り合いを演じた。来年2014年もこの方向で事態が進むだろう。
米中両国関係は、右に落ちても左に落ちても軍事衝突、という細いロープを渡るかの観を呈するだろう。
以下、アメリカ・カナダ研究所のパーヴェル・ゾロタリョフ副所長が、ロシアの声に披瀝してくれた分析を紹介する。副所長は先ず次のように語っている。
「中国はこの地域で何を、どこまでやっていいのかを瀬踏みしている。中国の政界では、軍事力と経済力が強まれば、強硬な政策に出ても大丈夫だ、と考える勢力が影響力を増している。
アメリカもアメリカで、アジアにおける権益を守るためならば、軍事力の行使も辞さないと明言している。非常に危険な時期に差し掛かっている。両者ともに軍事衝突寸前のところまで、何をどこまでやってよいのか、探り探り触手を伸ばしているようだ」
専門家は、このように語っている。
ゾロタリョフ氏は米中が密かに火花を散らしている、情報戦争についてもコメントを寄せてくれている。アメリカと中国はこれまでも、サイバースパイ合戦について相互に批判を繰り返していたが、今年2013年はそれが国家レベルに発展した年だった。
アメリカは自国の産業への攻撃について、かつてなく激しい非難を中国相手に浴びせた。こうしたことが米中関係を曇らせた一年だった。
「最も鋭い対立は情報部門で起こった。水面下の情報戦が行われている。今後も激しさを増していく一方だろう。それが表面化し、伝統的な形態の戦争が始まる可能性もなしとはしない。ところで、このアメリカと中国の利害の対立は、中国が他の近隣諸国と抱えているものと性質を同じくしている。地域的対立の筆頭に挙げられるのは、日中関係だ」
専門家のコメントを続けて紹介している。
しかし経済的に見ますると、米中はかつてなく緊密に結びついている。通貨戦争も貿易戦争も何のその、2013年も、両国は互いに最重要の貿易パートナーであった。この傾向は来年も続くことだろう。あるいはこれが一つの命綱となるかも知れない。
「中国の融資先、投資先の筆頭は米国だ。投資は先端技術となって返ってくる。それが国内で工業生産される。これが中国の主要な国家的利益なのだ。加えて現在、多くの中国人留学生が米国に学んでいる。中国がわざわざ一線を踏み越えて。この好適な状況を破壊する挙に出ることはないだろう」
このようにゾロタリョフ氏は語っている。
紛争がなく相互に信頼しあい尊敬しあい、協力することが出来れば、アメリカと中国は両者ともども勝者となることが出来る。中国共産党第18会大会で習近平国家主席はそのように述べた。しかしそれを阻むのは中国が軍事力を増大させ、アメリカがアジアにおける自らの力を維持しようとする、この状況だ。
2013年12月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
米中両国関係は、右に落ちても左に落ちても軍事衝突、という細いロープを渡るかの観を呈するだろう。
以下、アメリカ・カナダ研究所のパーヴェル・ゾロタリョフ副所長が、ロシアの声に披瀝してくれた分析を紹介する。副所長は先ず次のように語っている。
「中国はこの地域で何を、どこまでやっていいのかを瀬踏みしている。中国の政界では、軍事力と経済力が強まれば、強硬な政策に出ても大丈夫だ、と考える勢力が影響力を増している。
アメリカもアメリカで、アジアにおける権益を守るためならば、軍事力の行使も辞さないと明言している。非常に危険な時期に差し掛かっている。両者ともに軍事衝突寸前のところまで、何をどこまでやってよいのか、探り探り触手を伸ばしているようだ」
専門家は、このように語っている。
ゾロタリョフ氏は米中が密かに火花を散らしている、情報戦争についてもコメントを寄せてくれている。アメリカと中国はこれまでも、サイバースパイ合戦について相互に批判を繰り返していたが、今年2013年はそれが国家レベルに発展した年だった。
アメリカは自国の産業への攻撃について、かつてなく激しい非難を中国相手に浴びせた。こうしたことが米中関係を曇らせた一年だった。
「最も鋭い対立は情報部門で起こった。水面下の情報戦が行われている。今後も激しさを増していく一方だろう。それが表面化し、伝統的な形態の戦争が始まる可能性もなしとはしない。ところで、このアメリカと中国の利害の対立は、中国が他の近隣諸国と抱えているものと性質を同じくしている。地域的対立の筆頭に挙げられるのは、日中関係だ」
専門家のコメントを続けて紹介している。
しかし経済的に見ますると、米中はかつてなく緊密に結びついている。通貨戦争も貿易戦争も何のその、2013年も、両国は互いに最重要の貿易パートナーであった。この傾向は来年も続くことだろう。あるいはこれが一つの命綱となるかも知れない。
「中国の融資先、投資先の筆頭は米国だ。投資は先端技術となって返ってくる。それが国内で工業生産される。これが中国の主要な国家的利益なのだ。加えて現在、多くの中国人留学生が米国に学んでいる。中国がわざわざ一線を踏み越えて。この好適な状況を破壊する挙に出ることはないだろう」
このようにゾロタリョフ氏は語っている。
紛争がなく相互に信頼しあい尊敬しあい、協力することが出来れば、アメリカと中国は両者ともども勝者となることが出来る。中国共産党第18会大会で習近平国家主席はそのように述べた。しかしそれを阻むのは中国が軍事力を増大させ、アメリカがアジアにおける自らの力を維持しようとする、この状況だ。
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2013年12月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル