ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

2023年に飲みたいワインーポルトガルワイン

2023-01-30 23:17:19 | ワイン&酒

日本に古くから輸入されているヨーロッパのワイン産地の中で、このところ急激に認識が高まり、評価されるようになったのが「ポルトガルワイン」です。

 

かつて、ポルトガルワインといえばポートワイン、でしたが、酒精強化されたポートワインは食後にまったり楽しむものだよね、との認識もあり、日本ではポルトガルワイン全体の姿がなかなか伝わってこなかった歴史があるかもしれません。

近年は、軽やかスタイルのヴィーニョ・ヴェルデのキャンペーンが始まったおかげで、気軽にカジュアルに楽しめるポルトガルワインもある、ということが知られるようになってきました。

海外の展示会に行くと、ヴィーニョ・ヴェルデは大きなブースで紹介され、価格がお手頃なこともあって、人気を集めています。

私もヴィーニョ・ヴェルデは大好きです。

 

ポートワインとヴィーニョ・ヴェルデ。

両極端なこの2つの間には興味深いポルトガルワインがあり、ここ数年の日本でのポルトガルワインのプロモーションのおかげで知られるようになってきました。

 

Wines of Portugalのポルトガルワイン日本事務局では、2022年は日本の主要都市6カ所でマスタークラスセミナーを行ない、参加申し込みが殺到したそうです。

また、東京で6月に開催されたプロ対象のグランドテイスティングには400名が参加したとのことで、ワインを扱うプロの方々のポルトガルワインへの興味、認識が高まってきています。

なお、グランドテイスティングは2023年も予定されています。

 

日本への輸出実績を見ると、2022年は価格で25%以上の伸びだそうです。

この伸びが消費者に意識されることはなかなか難しいかもしれませんが、この事実を知った皆さんは、ぜひ今からポルトガルワインを気にかけてみてください。

 

 

昨年末、ポルトガルワインのインポーターとプレスとのミーテングが都内で開催されたのですが、これまでポルトガルワインを輸入していなかったインポーターの出席もあり、嬉しい驚きでした。

輸入業者が新規取り扱いしたくなる魅力がポルトガルワインにある、ということですね。

 

ミーティングに出席したインポーター各社が持参したポルトガルワインの数々

 

ヴィーニョ・ヴェルデの中では出色!の「ソアリェイロ」

※輸入元:木下インターナショナル

 

これもヴィーニョ・ヴェルデ

※輸入元:ポルトガル・トレード株式会社

 

これは初!「フイタプレタ・ア・トウリガ・ヴァイ・ヌア 2020」

※輸入元:ヴィレッジ・セラーズ

 

品質が高いのにこの価格?というパフォーマンスの良いワインが揃っています

 

ラベルを見ているだけでも、飲んでみたくなってきます

 

由緒あるというH.M.ボルジェス社 「アデガ・マデイラ・ミディアムリッチ」

マデイラもポルトガルの酒精強化ワインです

※輸入元:アデカ

 

うさぎ年の2023年にピッタリなうさぎラベルの「エト・カルタ」

※輸入元:木下インターナショナル

 

 

そういえば、昨年11月30日に「ポルトガルワインコンテスト2022」が開催され、決勝の様子をリポートしました。

以前からポルトガルワインのコンテストは開催されていましたが、コロナ禍もあって久しぶりに開催されたコンテストは一般愛好家も参加可能とあって、ユニークで興味深い審査結果になったように思います。

コンクールのリポートは、下記にURLを貼り付けます。

 

 

コンクールの最終審査でブラインドで登場したワインのひとつがこちら。

ポルトガルならではの品種エンクルザードの白ワインで、私は樽で熟成させたシャルドネに似た風味をいつも感じます。

※輸入元:正光社

 

コンクールの課題になったワインはこちらにもあります。

中央の「キンタ・ド・クラスト2019」、DOCドウロの赤ワインです。

このワインの輸入元は株式会社Row & Co.で、ドイツ出身のクリストフ ローゼさんが代表を務めています。

リゼルバは平均樹齢70年の古木のブドウ(品種はポルトガルらしく色々)を使っているそうです。

ここのワイナリーは、世界のベストヴィンヤード2022で8位に選ばれています。

ドウロ川の右岸にあり、とても美しいところのようですので、いつかぜひ訪問してみたいです!

 

 

 

かつては、安くておいしい!コスパがいい!のがポルトガルワインの売りでしたが、現在はそれだけでなく、ポルトガルにしかない地場品種を使った多彩なワインがあり、非常に品質の高いワインが増え、ますます魅力的になってきました。

私が特に惹かれるのは、生産者でさえよくわからないという多品種のブレンドワインです。

個性が突出しているというより、ちょうどいいバランスで口馴染みがいいものが多く、飲んでいてほっとします。

 

現在、日本に輸入されているポルトガルワインのワインリストは、ポルトガルワイン日本事務局の公式HPにありますので、ぜひアクセスしてみてください

[輸入ワインリスト]

http://www.wincle.com/winesofportugal/search.html

 

[参考]

「ポルトガルワインコンテスト2022」最優秀賞決定!

https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/75187e7e2c34886933d706d7e41b3b7e

 


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