今日は立春。
暦の上では春、ということですが、まだまだ寒いですよね。
それでも、日没の時間がずいぶん遅くなり、日差しも春めいてきたように思います。
確実に、春に向かっているのを感じます。
この立春の日の朝に搾った日本酒「立春朝搾り酒」が、当日すぐに売り出されることを数年前に知りました。
日本酒のプロフェッショナルたちのSNSの投稿を見ると、毎年、年明け早々にこの「立春朝搾り酒」のことに触れていて、私もいつかは飲んでみたいと思っていたのです。
「立春朝搾り酒」は、1年でもっとも寒い時期に、夜が明ける前から、もしくは日付が変わってすぐに搾り始めるという、とにかく大変な作業から生まれる酒です。
そのため、すべての蔵元が生産するとは限りません。
日本名門酒会のサイトなどを見ると、「立春朝搾り酒」を売り出す蔵元(名門酒会所属のところ限定)が紹介されています。
「立春朝搾り酒」は、立春の日の朝、小売店である酒屋さんが蔵元に受け取りに行くのが基本です。
そのため、その酒屋さんが取りに行ける場所の蔵元に限られます。
首都圏の酒屋さんが行ける範囲は、北関東から都心寄りの甲信越くらいでしょうか。
本日の昼過ぎ、私が立ち寄った酒屋さんには、群馬県の蔵元の「立春朝搾り酒」がありました。
令和三年辛丑二月三日 立春朝搾り酒 「赤城山」
純米吟醸 無濾過生原酒 近藤酒造(群馬県みどり市) 720ml 1,600円(税抜)
赤城山の伏流水を使って仕込まれた純米吟醸酒です。
今朝搾り、火入れをせず、無濾過のまま瓶詰されています。
立春朝搾り酒の販売価格は、どの蔵元のものも一律だそうで、今年は1600円でした。
精米歩合は60%以下。
アルコール度数は16~17%。
今年は丑年ですが、細かくいうと「辛丑」(かのとうし)。
立春から新しい年が始まります。
「辛丑」には、枯死した草木が新しい種を持ち、芽を出そうとしている状態で、すぐには大きくならないので、水を与えてじっくり育てる時期、という意味があるようです。
一年の始まりの立春に、「立春朝搾り酒」を飲んだら、縁起がよさそうですね
「立春朝搾り酒 赤城山 純米吟醸 無濾過生原酒」を、よく冷やして飲んでみました。
純米吟醸なので、イタリアワインのフランチャコルタ用グラスに入れてみました。
プチプチとした微細な泡が残ってる?
ミネラリーでストイックな硬いアタックで極辛口の味わいでしたが、しばらくすると、味わいにも香りにも甘みが出てきます。
フルーティーさに加え、昔ながらの飴で、白い色のたんきり飴のような、米っぽいニュアンスの甘さを感じました。
これはスイスイ飲める~
飲みすぎそうなので、いったんストップ!(笑)
これ、冷やして飲んでますが、お燗したらどうなるんでしょう?
そもそも、お燗していいものなのか?
この先まだ飲み進めたい気持ちをストップさせ、お燗バージョンは明日に持ち越したいと思います(笑)
なお、「立春朝搾り酒」は事前予約が原則のようです。
酒屋さんは予約数だけを引き取ってくるそうですが、運がよければ、私のように予約なしでも店頭で出合えることがあるかもしれません。
私が今回たまたま出合った「赤城山」ですが、ちょうど前日の夜に、以前によくドライブに行ったなぁ~と、赤城山のことを考えていたのですが、その土地の酒が手に入ったのは、なにかの導きなのかもしれないですね(笑)
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