日本橋は奥の細道とは関係ありません。が
芭蕉が29歳(1672)の時江戸に出てきて最初に住んだのが小田原町(現在の日本橋室町)です。
一旦帰郷しますが1677年に戻り文京区関口で水道工事に従事して37歳で深川に戻りました。
そんなわけでご隠居にとっても個人的に懐かしい町である日本橋を歩いてみました。
神田駅から日本橋に向かって歩きます。
休日の朝の東京は車も少なくて歩いていても本当に気持ちがいいです。
昼ごろになると中国からの爆買いツアーの人達がやって来ます。でもお客様ですから大事にしましょう。
コレド室町の中心的な三井タワーが見えてきました。
コレド日本橋は旧東急百貨店跡。その昔は白木屋百貨店。
東京でも丸の内は三菱地所、日本橋は三井不動産が再開発を競っていました。
最近杭のデーター改ざん問題で三井不動産はオウンゴール的にブランド力に翳りが出て日本橋はどうなんでしょうか?
三井タワー
杭は岩盤まで届いているのかな?
昔は前面に千疋屋のビルが3階建てで独立していました。
その奥に三井北3号館がありご隠居のサラリーマン人生の第一歩を踏み出した場所でもあります。
千疋屋の2階にはパーラーがあって仕事が終わって麻雀の面子が集まらない日は会社のチンピラOLとジュースなんかを飲んでつまらない話をしていました。
現在の若いサラリーマンは深酒もしないし麻雀もやらないらしくてアフターファイブは何をしているのでしょうか。
三井本館(重要文化財)
昔三井の大番頭団琢磨が暗殺されたのもここです。
昔話で恐縮ですが日本橋では3年ばかり過ごし地方に転勤になりました。
サラリーマン時代は上司の意向を相談もせず独断専行でやらかしてよく怒られました。サラリーマン時代はずぅ~とコッパ平社員でした。
サラリーマンを長くやるにはそれなりに周りに気を使って、もちろん業績もそこそこ上げてやっていくのがいいのでしょうね。
昨夜BSで「八甲田山」を放映いしていましたが懐かしくなりました。
ご隠居が会社で「歩こう会」の会長をやっていて皆を尾瀬に連れて行ったことがありました。
夏の尾瀬です。しかしその頃この八甲田山の映画がヒットしていて「雪の行軍、雪の行軍川は何処だかわからない。馬は倒れてほってもおけず・・」
と歌いながら木道を歩き「大峠、小峠が見えてきた、馬建て場はまだか」などと笑ったのが思い出されました。
あの頃一緒にハイキングしていた友人も何人かがこの映画を再び見て昔を思い出してくれたら嬉しいなと思いました。
三越が見えてきました。日本橋といえば三越?
そして三越といえばライオン。
日本橋三越10時開店の時間です。
最近CMにもよく出てくる福徳稲荷です。
昔はこの地に神社なんて小さなものでもなかったような気がします。
木の香りがまだ漂う感じの新鮮な造りです。すみません、爺さんが写っているのしかいい写真がありませんでした。
さてやっと芭蕉さんの足跡がありました。
佃煮屋さんの鮒左の前面にありました。
「発句地 松尾桃青 春の宿」の碑
芭蕉は最初は桃青という俳号だったのですね。
さて芭蕉の足跡は日本橋で思いつくのはここだけです。でもこれだけで帰るのはもったいないので私の好きな東野圭吾作「麒麟の翼」のゆかりの地を少し回ってみたいと思います。
昭和通りに出るとすぐ「小津和紙」店がありました。
被害者、青柳武明が折り紙「和紙十色」を購入したことになっています。
この先をすぐ右折
日本橋七福神 寶田恵比壽神社
被害者はあることを祈って七福神に千羽鶴を奉納していきます。
運慶、あるいは左甚五郎の作とも伝えられている祭壇中央に「恵比寿神」が安置されています。
繁栄、平穏守護のご利益があるそうですよ。
同じく椙森(すぎもり)神社
商売、福富の神が祀られています。
東京の神社らしくて敷地は狭くてもお金がかかっているような気がしました。
茶の木神社
小網神社 修理中です。
水天宮です。修理中。
日本中、意外と修理している神社仏閣は多いようです。
七福神では一番大きな神社です。
安産・子授け・芸能祈願・水難除けなどのご利益があるそうです。
甘酒横丁に出ました。この通りにも小説ではいろいろな店が出てきます。
とりあえずひとつだけ草加屋です。
小説の中で加賀恭一郎がうまい煎餅と紹介していましたね。
そして事件の最初の場面江戸橋です。
この地下道で被害者青柳武彦が刺され日本橋方面にやっと歩いて行きます。
日本橋です。
どこから写真を撮っても高速道路が邪魔になります。
被害者はこの辺りで日本橋署の警察官に保護されます。
道路原標
明治44年に日本橋が架けられたときに「東京市道路原標」が設置されました。
各地への距離です。
日本橋、人形町周辺を歩いてみて改めていい所だなと思いました。
沢山お金持っているお年寄りならこの辺でマンションを購入して朝は素敵なカフェテラスでサンドイッチをほおばり夜はイタリアンレストランで、そして銀座へもタクシーでワンメーター、素晴らしい老後ではないでしょうか!
ご隠居は金がないので磯辺の片隅でのたれ死にします。