314.上辺や表面を一生懸命に飾ることはそんなに大事なことか？

村上和隆　
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歳とってくると諺・格言のすごい深い意味がわかってくる
若いときは、非常に表面的にしか理解していないし理解できない
しかし歳とるにつれ
その意味の深さが読めるようになってくると、すごいことがわかってくる
私は今年で７０歳だがまだまだ歳を重ねるともっともっと深く理解が進むことを期待している

事ほど左様に、歳をとると、いろいろなものが改めて一から深く考え直せるようになる
最近すごく感じたことの一つを紹介しますと

上辺・表面を飾ることの価値についてである
よくよく自分や他人の行いを、見つめ、考え直してみると

①なんと上辺や表面をきれいに飾っていることか
②なんと上辺や表面を見て判断していることか
③なんと上辺や表面を飾るためにお金をかけていることか
④なんと上辺や表面を重要視していることか
⑤なんと上辺や表面のきれいさに誤魔化されていることか
⑥なんと上辺や表面だけしかみていない場合が多いことか
⑦なんと上辺や表面にこだわっていることか
⑧なんと上辺や表面以外の本質を見ていないことか
⑨なんと上辺や表面より大事な本質にお金や時間をかけないことか
⑩なんと上辺や表面だけで議論をしていることか
⑪なんと上辺や表面だけで状況を把握したと思っていることか
⑫なんと上辺や表面に感動していることか

よくよく考えるとつまらんことだ
見栄えより大事なのは中身・本質なのに
部屋が豪勢に飾られているより、暮らし易く、きちんと整理整頓されていることのほうが大事だ
女性もごてごて厚化粧をするより、こざっぱり清潔であればよい

よく人間は裸になれ、裸で付き合えというが、
私もその考えに大賛成だ、
しかし現実はそんなことができる人は案外少ない

いかに自分をきれいに、強く、立派に見せるか、誤魔化すか
製品の多くも費用のかなりを見栄えに費やす
お菓子に箱や包装紙なんかどうでもよいのに
若い美しい女性であれば、すっぴんでいいのに
否、むしろ日常はわずかの化粧でほぼスッピンでいてほしい
家なんかもコンクリートむき出し、むくの木地のままでよい

ごく最近、私は少なくとも見栄えは最後に考えるようにしている
見栄えに気をとられ過ぎると、使いにくいとか、やたら手間やお金がかかる
まず機能・使いやすさ・安全・快適第一で、そのうえでの見栄えであるし
見栄えも整理・整頓・清掃されている程度でよいのだ
主客転倒という言葉があるが、つまらんものを優先し大事なことを後回しにしてしまいかねない

人や家や物を見てみると見栄え及び機能・使い勝手についてそれぞれ４つのタイプがある
①見栄えにすごく気を使い過ぎている⇒？
②見栄えにほどよく気を使っている⇒◎
③見栄えにあまり気を使ってない⇒△
④見栄えに全く気を使ってない⇒×

⑤機能や使い勝手に非常に気を使っている⇒◎
⑥機能や使い勝手にほどよく気を使っている⇒△
⑦機能や使い勝手にあまり気を使っていない⇒×
⑧機能や使い勝手に全く気を使っていない⇒×
それぞれ◎をつけたタイプが良いように思う
女性に例えると
ご綺麗・小ざっぱり・清潔感があり、これ見よがしに、ごてごと化粧をしていない人で
人間的にも女性として性格的にも控え目ながら何でもきちんとできる人
ですかね

家の装飾や家具なんかも同じことです
まず大事なことは機能や使い勝手や安全性なんかですよねそのうえで整理整頓清潔であれば
少しくらい安っぽいものでもいいではありませんか
自前の大工でやったものでもよいではありませんか