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最後の将軍ー司馬遼太郎

2019年12月18日 | 読書

評価5

言わずと知れた徳川幕府最後の15代将軍の物語。
「大政奉還した人物」という知識しかなく手に取ったが、慶喜の水戸での幼少時代から一橋家相続、将軍後見役を経ての将軍職就任への出来事が詳細に語られており、あっという間に江戸末期の世界に引き込まれた。かなり面白い!

しかし、慶喜という人、大名貴族の出だからかもしれないが、部下に冷たい(自分では気づいていないらしい)、激情という感情を持ち合わせていない、クールでドライで多趣味で無類の女好きな先が見えすぎるほど見えてしまうかなり頭の切れる友達の少ない男だったようです。

こんな人だったから大政奉還も成しえたのではないでしょうか!?わずか1年足らずの将軍職をこのタイミングでこの男に与えた神様も見事としか言いようがありません!