25日 NHK週刊ニュース
大手の航空会社に比べて大幅に運賃が安い格安航空会社が急速に存在感を増している。
日本への参入も相次いでいる。
マレーシアの“エアアジア”が日本参入に名乗りを上げた。
2001年の設立以来、安さを武器に急成長。
10年足らずで132の路線を抱えるアジア最大級の格安航空会社になった。
11月には韓国インチョン便が新たに就航する。
そして次のターゲットが、来月から国際線の運航が本格的に始まる羽田空港。
21日(火)エアアジアのグループ会社は
12月から羽田ークアラルンプール便を就航すると発表。
就航当初は片道わずか5000円。
エアアジア、オスマラン社長
「多くの人により安い旅を提供したい。」
荷物を預ける料金を運賃に含まず、機内サービスはすべて有料、
サービスのしぼり込みで乗務員の数を大手の3/4におさえている。
飛行機の稼働率を上げるため、折り返しにかかる時間を短縮。
こうして大手より30%~50%安い価格を実現している。
エアアジアは3年以内に静岡、関西、札幌にも路線を就航させる意向である。
エアアジア トニー・フェルナンデスCEO
「全日空や日本航空は我々を競争相手と見るべきではない。」
世界にはおよそ130の格安航空会社があるが、
その半分ほどがここ10年ほどの間にできた新しい会社で、急速にシェアを伸ばしている。
アジア太平洋地域の供給座席に占めるシェアは
2001年1%が去年16%、
ヨーロッパ32%、北アメリカは28%に達している。
海外勢が勢いを増す中、日本の航空会社も動き出している。
全日空は格安航空会社を設立し、
来年度中に関西空港を拠点に国内外の路線の運行を始める計画で、
経営再建中の日本航空も参入を検討している。