3月4日 めざましテレビ
騒乱の続くリビアが、
2月下旬にあったクロマグロなどの保存をめぐる
大西洋マグロ類保存国際委員会を欠席していたことがわかった。
クロマグロ漁は会議の承認が必要なことから今シーズンの漁が難しくなり、
日本の輸入も減りそうだ。
混乱しているエジプト、チュニジア、リビアの3ヶ国はいずれも地中海に面した国。
地中海はクロマグロの漁場である。
3ヶ国のなかではリビアが一番クロマグロを獲っていて、
地中海全体の約7%の漁獲枠を持っているが、
クロマグロの漁獲枠を割り当てる会議を欠席したために
リビアの漁獲が認められない恐れがある。
ムバラク政権が倒れたエジプトも魚飼う枠割り当て会議を欠席。
チュニジアは会議は出席したものの政権崩壊のため、
水産省は例年どおりの漁獲は困難と見ている。
日本のクロマグロ輸入量は約2万tで9割が地中海周辺諸国からの輸入。
地中海では畜養マグロという手法が盛んで、
これは幼魚をいけすで太らせるというやり方のため成長が早く、
トロの部分が大きいため割安である。
日本ではチェーン型の回転すし店など大衆店に影響が出るのではないかと懸念されている。
この春は、
家庭用食用油、コーヒー、タイヤ、輸入小麦、ガソリンなど
すでに値上げしているものも含めてさまざまな物が値上げとなる。
日本の「値上げの春」
中東の民主化ドミノからガソリン、あるいはトロにも影響が出るかもしれない。
世界的な食料高騰で食用油、、コーヒー、タイヤ、小麦などの値上げには、
先進国の投機マネー、生産国の天候不順、新興国の需要があげられる。
先進国の投機マネーについては、
アメリカなどの先進国の景気対策で市場に出回った金が食料高騰を招いた。
そして食料高騰の国民の不満が中東ドミノにつながった。
先進国にとってはこれは景気の足を引っ張るのではないかという影響もみえてくる。