11月1日 おはよう日本
国民1人が1年間に図書館で借りた本や雑誌の数が過去最高になったことが
文部科学省の調査で分かった。
今回の調査は震災の被災3県は対象外だが
統計を取り始めて以降増加を続け
今回初めて1人5冊を超えて平均5,4冊となった。
団塊の世代が定年を迎えて時間に余裕がある人が増えたということもあるが
図書館のサービスが充実してきたことがある。
今 図書館には新しいサービスが次々と登場している。
東京江戸川区の図書館の夕方6時半
仕事帰りの人が目立つ。
4年前にリニューアルした江戸川区立篠崎図書館。
仕事帰りの人が利用しやすいように夜9時半までオープンしている。
テーマは“大人の図書館”。
子供向けの絵本などはあえて置いていない。
パソコンを持ち込んで無線でインターネットを利用できる部屋を設置。
待たずに本が借りられる自動貸し出し機がおかれている。
本を借りる時は機械の上に本を置きパネルのボタンを押し
貸し出し券を読み込ませる。
冊数を入力して“かりる”のボタンを押す。
わずか数秒で借りられる。
おすすめの本にはスタッフが考えた紹介文をつけて並べている。
ファイルには新聞の書評を集められている。
「興味なかったことも興味が出てきたりしていいですね、」
「時間が9時半までなのですごく便利でいいと思います。」
図書館全体で年間の貸し出し冊数はリニューアル前よりも25%増えた。
こうしたサービスは民間の会社が行っている。
江戸川区から運営を委託されているのは本業は公立図書館への本の販売する会社。
10年ほど前から自治体などが予算を減らして
図書館の本の購入を控えるようになったことに危機感を感じていた。
そこで力を入れ始めたのが図書館の運営。
サービスを向上させて利用者が本に触れる機会を少しでも増やすことで
本の売り上げの減少を食い止めようと考えたのである。
今後は本好きの子どもたちを増やしていくことにも力を入れようとしている。
幼いころから図書館に来て本に親しんでもらえれば
将来的に日本の業界全体にプラスになると考えている。
(図書館流通センター 谷一文子社長)
「もっと本を読んで買っていただきたい。
それがいちばん業界としてやっていきたいところ。
世の中も変わりますしお客様の考え方も変わりますから
新しいものに対してどんどんやっていけたらいいと思う。」
この会社では電子図書の貸し出しを考えていて
貸し出しができないような貴重な資料なども電子化して
いつでも見られるようにしたいと話している。
こうした民間への委託は今後も増えるとみられていて
ますますいろいろなサービスが出てきそうである。