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安易な中絶を防ぐ遺伝カウンセリングを

2012-11-28 07:39:17 | 報道/ニュース


  11月22日 おはよう日本


  母親の妊娠中に行う検査が出生前検査である。
  ところが検査でわかった病気を理由に
  人工妊娠中絶を選択したとみられるケースがこの20年で7倍余に増えている。
  高度な検査が普及し病気や障害が見つかりやすくなったことが背景にあるとされる。

  東京都内に出生前検査を受ける妊婦に
  “遺伝カウンセリング”と呼ばれるサポートを行っている診療所がある。
  妊娠中の女性(37)は退治に病気や障害の危険が高まるとされる
  いわゆる高齢出産になる。
  不安を解消するため出生前検査を受けることにし遺伝カウンセリングを受けた。
  遺伝カウンセリングでは学会の認定するカウンセラーが
  出生前検査でわかる病気の種類やその確実さ
  赤ちゃんに病気や障害があった場合どんな社会的サポートがあるか詳しく説明する。
  検査を受けるかどうか
  また出産できるかどうか妊婦自身が判断できるようにするためである。
  (遺伝カウンセラー 張香理さん)
  「今いったい自分は何を心配しなければいけないのか
   あるいは心配がわかったうえでどれぐらい心配することなのか
   そういうことをきちんと頭で整理して自分なりに対処していく
   その手助けです。」
  しかしこうした遺伝カウンセリングは国内ではほとんど行われていないのが現実である。
  学会が認定する専門の医師やカウンセラーは全国でわずか300人。
  お産を取り扱う医療機関が2,600超に対して圧倒的に足りない。

  そうしたなかより手軽で精度の高い検査法が 日本で導入される見通しとなった。
  アメリカで開発された検査法で
  妊婦のわずかな血液から調べることができる一方
  安易な中絶が増えるのではないかと懸念されている。
  このため日本産科婦人科学会では遺伝カウンセリングを充実させるよう呼びかけている。
  (日本産科婦人科学会 横浜市立大学 平原史樹教授)  
  「簡易な検査であるにもかかわらずとても重たい結果が出てくるので
   遺伝カウンセリングを適正な形・姿で受けてほしいと考えれば
   やはりもっと努力しなければいけない部分もあろうかと思う。」

  診療所で遺伝カウンセリングを受けた女性は
  検査を受けても胎児のすべての病気がわかるわけではないとカウンセリングで知り
  検査は受けないことにした。
  結婚10年目にしてようやく授かった命を検査の結果で手放したくない
  という思いが強まっていったと言う。
  (カウンセリングを受けた女性)
  「授かった命なので
   どんな命であっても自分たちのところに生まれてくる命なので検査を受けずに
   楽しく授かった喜びをかみしめながら
   赤ちゃんの誕生を待ちたいという思いに夫婦2人でなりました。」

  出産直後から母親と赤ちゃんに適切な治療などができるようにするための出生前検査。
  正しい情報を得ないまま安易な人工妊娠中絶につながることの無いよう
  カウンセリング体制を早急に整備することが求められている。

  日本産科婦人科学会は
  アメリカで開発された新しい出生前検査については
  遺伝カウンセリングの体制が整った施設に限って実施すべきだ
  との見解を年内にまとめることにしている。

  
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