9月8日 キャッチ!
韓国の喫煙者の割合は
男性が37,6%
女性が5,8%。
圧倒的に男性の喫煙者が多く
これはOECD加盟国の中でギリシャに次いで2番目に高い数字である。
その理由の一つは徴兵制度。
約2年間の兵役期間中に喫煙を始める人が多いと言われている。
男性の喫煙率は2007年までは徐々に下がってきているものの
これ以降はあまり変化はなくここ数年は横ばいに近い状態が続いている。
喫煙率の下がりにくい背景には価格の安さがあると言われている。
2012年時点での世界の有名ブランドのたばこ1箱の価格を見てみると
韓国はOECD加盟国の中で最も安く
2,500ウォン(当時の為替レートで約150円)。
そこで韓国政府は現在の2,500ウォンから 4,500ウォン
80%値上げする方針を発表した。
具体的な目標価格と決意を示した。
ムン・ヒョンピョ保健福祉相は2008年以降 横ばいが続く喫煙率を下げるためには増税が最善だとしている。
根拠は2004年にたばこを500ウォン値上げした結果成人男性の喫煙率が13ポイント以上下がったことである。
男性の喫煙率はOECD加盟国中2位の37,6%。
販売価格は加盟国中最低である。
(保健福祉省 リュ・クンヒョク健康政策局長)
「禁煙政策を積極的に進めなければ我々に健康な未来はない。」
政府は今回の通常国会で法改正を行い
来年にはたばこの価格を値上げする方針である。
2か月前に保健福祉省が始めた広告はショッキングな映像で喫煙の弊害を訴えている。
政府はたばこの箱に警告の絵を入れることも検討している。
(市民)
「タバコを止めるきっかけになるし効果はあると思います。」
「価格を上げても吸う人は吸うので増税の効果しかないでしょう。」
2004年以降たばこの値上げ法案は数回議論されたが増税反対の世論を背景に国会を通らなかった。
(チェ・ギョンファン経済副首相)
「増税ではなく国民の健康増進のためにたばこ税の引き上げ検討が必要。」
価格のうち税金は48%。
WHOが消費量削減のため勧告する70%を大きく下回っている。
(禁煙運動協会 ソ・ホンクァン会長)
「政府はたばこ会社に惑わされることなく喫煙者を説得に努め
健康のための政策を進めるべきです。」
(国立がん研究センター たばこ政策研究部長 望月由美子さん
「韓国は日本と同様にスモーカーズ・パラダイスと言われていたが
最近は禁煙政策を立て続けに打ち出している。
2012年にWHOの“たばこ規制枠組み条約”の締約国会議をホスト国として開催した。
それが大きな転機になった。
たばこ政策の中で一番象徴的なのは喫煙者の目にとまるパッケージだが
日本と同じように文章だけの注意文言が書かれているのを
韓国政府は世界標準に近づけようと画像の警告表示を検討している。
そのような動きを韓国の国立がんセンターなどが研究だけでなく
政治家への強い影響力も行使しながら政策提言を行ったり
そういう動きを全体でサポートする同盟作りも積極的に行っている。
たとえば軍隊で多くの人がたばこを覚えることも分析され軍隊の中での禁煙症例が始められたり
ソウル市内では路上喫煙の禁止条例が2008年にできて
屋内の禁止条例もできるという動きも連動して起こっている。
今回の増税の行方についてはもしさらなる増税が実現すれば
たばこ対策や健康増進っ政策の予算に充当されることにより
今までの韓国で不十分だった政策の実現に役立つ。
世界標準に近づくあらゆる手立てを打つ
それが今の韓国政府のスタンスだ。」