1月31日 NHK「おはよう日本」
「グルテンフリー」とは
小麦に含まれるグルテンというたんぱく質をとらない食事の方法である。
欧米で人気となり
その市場規模は5年後には1兆円を超えるという試算もある。
海外で成長する市場を狙って日本の企業も動き始めている。
日本の食品メーカーが作っているグルテンフリーの食品。
原料はコメ。
この商品は神戸市のケンミン食品が販売する“焼きビーフン”である。
アメリカの認証を取得して
1月からアメリカ全土とドバイで販売を始めた。
輸出を決断したのは世界的なグルテンフリー市場の拡大である。
ブームに火をつけたのは
テニスのジョコビッチ選手。
パンとパスタに別れを告げると
体のキレが良くなり動きが速くなった
著書の中で
“グルテンフリーの食事法を取り入れたことで試合に勝てるようになった”
と書いたのである。
欧米では健康やダイエットに関心のある人たちから人気となっている。
(ケンミン食品 高村社長)
「米国のスーパー視察で
パスタコーナーがあったら3分の1くらいはグルテンフリーのパスタ。
流れというのが来たというところで
非常に大チャンスだと思っている。」
大阪に本社がある日本ハムもグルテンフリーに飛びついた。
1月に開かれた商品発表会。
小麦の代わりに米粉を使ったグルテンフリーのパンを
今年10月までにアメリカに輸出すると発表した。
この会社ではもともと国内のアレルギーの人向けに米粉パンを作ってきた。
海外でのブームに乗って
輸出に力を入れることにしたのである。
(日本ハム マーケティング推進部)
「長年グルテンを使っていない商品を開発してきたので
モチモチ感だとか食感とか
ノウハウを生かして
世界のマーケットに飛び出していきたい。」
世界中がグルテンフリーに注目するなか
タコ焼きなど小麦粉を使う“粉もん”が名物の大阪では
小麦粉を使わないお好み焼きも登場している。
小麦粉の代わりにコメをゼリー状に加工したライスジュレを使うことで
グルテンフリーのお好み焼きを生み出した店。
「サクサク
ほろほろ
満足は十分できる おいしい。」
おもにヨーロッパの観光客からの注文が多く
チェーン全体で1日50食ほど売れるということである。
(千房 千日前本店)
「1人だけ食べられないから
“お好み焼き あきらめよう 別のもの食べよう”というお客さまも
ここに来たら食べられる。
みんなでお好み焼きを楽しんでもらえる。」
(千房ホールディングス マーケティング室)
「海外の方は
グルテンフリー健康法をたくさん取り入れていると聞いているので
気軽に当社のお好み焼きを召し上がってもらえるよう続けていきたい。」
食と健康へのあくなき欲求。
海外発の食品ブームをビジネスチャンスととらえ
企業が動き出している。