2月5日 NHK「おはよう日本」
福岡県の小学5年生 清武琳くん。
琳くんは背骨が曲がる病気「脊椎側弯症」の治療を受けている。
体の成長に応じて年に2回手術を受けなければならない。
一番緊張するのが手術の前の日である。
眠れないことや不安で泣き出してしまうこともあるという。
(琳くん)
「こわい。
前は手術が不安で
手術のあとはずっと痛い。」
(母親 )
「手術の前日はだんだん不安になってくるみたいで
本当は9時になったら電気を消して寝ないといけないんですけど
電気を消すと涙が止まらないっていうのが
12回手術していても毎回毎回そうですね。」
犬が大好きな琳くん。
愛犬のチョコと遊ぶのが毎日の楽しみである。
そんななか知ったのが“ファシリティドッグ”だった。
ファシリティドッグは医療チームの一員として病院に勤務する犬である。
ハンドラーと呼ばれるパートナーと一緒に
病棟を回って触れ合うことで
病気と戦う子どもたちに安心を与えるのが仕事である。
(琳くん)
「ぼくが入院している病院にもいてくれたらいいなと思いました。
痛みも弱くなるだろうし
不安もなくなると思うから。」
自分が入院する福岡市の子ども病院にもファシリティドッグがいてくれたら。
琳君はすぐに行動を起こした。
ファシリティドッグの団体に資料を送ってもらい勉強を重ねた。
その資料や集めた新聞記事
琳君が書いた作文などをまとめた
「ファシリティドッグ導入計画書」を作った。
「150ページくらい。」
こども病院や福岡市長にも手紙を書き訴えた。
しかし返ってきたのは「導入は難しい・・」という返事だった。
維持費の確保や感染症の恐れなどが理由だった。
琳君は横浜のこども医療センターを訪れた。
初めてファシリティドッグに会うためである。
出迎えたのは「ベイリー」と「アニー」。
琳君はハンドラーの森田さんに質問をぶつけた。
(琳くん)
「神奈川のこども病院ではどんな対策をしてますか?」
(ハンドラー 森田さん)
「犬は人間どうしよりもいろんな感染症とか病気を移すリスクは低いです。
はっきり専門の先生も言っているくらいなので
そこは心配しないでほしい。
この子たちは本当にすごいって私から見ても思うんですよ。
本当に必要な存在だなって思います。」
病気と戦う多くの子どもたちがファシリティドッグに助けられていることを知った。
自分のためだけでなく
みんなのために
もう一度導入を働きかけよう。
琳君は決意を新たにした。
(琳くん)
「もっといっぱい作文とか手紙を書いて
ファシリティドッグのことを広めていきたいです。」