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中国 進化する家政婦

2021-03-03 07:19:01 | 報道/ニュース

2021年2月9日 NHKBS1「国際報道2021」


いま中国で注目の職業は家政婦
中国の都市部では誰もが気軽に家事をお願いする身近な存在で
地方から出稼ぎに来た人が掃除や洗濯などをこなしてきた。
その家政婦のイメージがいま生活が豊かになる中で大きく変わろうとしている。

家政婦派遣会社のPRビデオ。
本当の心・善・品質を提供します
アイロンをかけたばかりの服をネクタイ姿の男性が丁寧にたたんでいる。
この男性の職業は家政婦である。
大学を卒業した若者が心を込めてサービスを提供するとしている。
PRビデオを制作した家政婦派遣会社。
掃除などの家事にとどまらず
英語のレッスンや法律相談に家電修理など
さまざまなスキルを身につけた50人ほどの“スーパー家政婦”が在籍している。
利用者はそれぞれのニーズに合わせてオプションで選ぶことができる。
スーパー家政婦を頼むと割高となるが利用の申し込みが相次いでいるという。
(家政婦派遣会社 社長)
「今は多くの家庭が生活の質や子どもの教育を重視しています。
 高級なサービスを提供できる家政婦の需要は今後も増え続けます。」
“スーパー家政婦”の1人 周さん(28)。
持っているスキルは
介護・産後ケア・子どものマッサージ・企業アドバイザーなど
合わせて13の資格。
周さんに最も求められている家事は中学受験を控えた長男の家庭教師である。
「slow downの意味は?」
「スピードを落とす。」
「そのとおり」
共働きの両親は勉強を見ることができないことから
大学を卒業している周さんの学歴を高く評価している。
さらに保育士の資格を持つ周さん。
2歳の長女の相手も手慣れたものである。
「鍵はどれかな?
 そう ドアを開ける鍵ね。」
家族は月に約25万円を支払って週6日のサービスを利用している。
一般的な家政婦にかかる費用の倍はするが
家族にとって周さんは欠かせない存在だという。
(依頼主)
「多くのお金を払っていますが
 たとえ人から高いと言われても
 彼女にはそれだけの価値があると思っています。」
(“スパー家政婦” 周さん)
「スキルを生かし
 雇い主の悩みを解決することは喜びです。」
“スーパー家政婦”になれば高収入が約束される。
家政婦はいま若者たちの間で注目されている。
河北師範大学では需要を見込んで2019年に家政学部を新たに開設した。
(講師)
「湯飲みのお湯を捨てる時は上に持ち上げてから捨てます。」
約70人の学生が
掃除や洗濯といった家事から妊婦のケアや高齢者の介護など
幅広い専門的なスキルを学んでいる。
「シーツの折り目がこのようにまっすぐになるように。」
(学生)
「もっと勉強して
 若い力で家政婦業界を引っ張っていきたいです。」
(河北師範大学 家政学部 王副学部長)
「高い技術を持った人材はまだまだ足りていません。
 優秀な人材を育成し
 家政婦業界をさらに発展させていきたいです。」
これまでは掃除や洗濯で家庭を陰で支えてきた家政婦。
家庭のにニーズが多様化するなか
進化を遂げ
需要がますます高まりそうである。



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