2021年2月16日 NHK「おはよう日本」
青森県弘前市に冬限定のキャンプ場が開設され
コロナ禍で密を避けられると
1人でキャンプを楽しむ人が多く訪れている。
凍てつく氷点下の世界。
厳しい寒さの中で行われる冬キャンプである。
岩木山のふもとに広がる雪原がこの冬 期間限定でキャンプ場になった。
この日はSNSで開催を知った50人が県内外から訪れた。
「やばいやばい 風が。」
風や雪に耐えながら
あえてキャンプにのぞむ。
「非日常みたいな。
その非日常を楽しんでいる。」
グループでの参加。
テントは1人1つずつ。
「こんな感じでソーシャルディスタンスを保ちながら。
テントになったら密になってしまうので
各人のテントで。」
「寒いですよ。
寒いんですけどあたたかいですよ なんか・・・。」
夜 気温はさらに下がる。
体を温める焚火。
熱々の「キャンプ飯」。
「あちゅい。」
日常を忘れ
時は過ぎる。
冬キャンプで気持ちを新たにしようとする人がいた。
青森市から来た田中さん(34)。
介護施設や病院で栄養士として10年働いてきた。
「会社を辞めたのはつい先日です。
みんなに言われました。
『今なの?』って。」
大きなやりがいを持って働いていたが
あまりにも忙しくなり過ぎた。
寒空のもと自分をしセットしようとこの場所に来た。
「キャンプしている時はそういうの考えないようにしてる 逆に。
ある意味 無の状態。」
キャンプ場でふと心に浮かんだ光景。
それは田中さんの生きがいになっている青森ねぶた祭である。
「はねと」と呼ばれる踊り手として10年以上活動してきたが
去年は新型コロナウィルスの影響で中止になったのである。
「コロナなんて無ければいいのにって本当に思う。
いまが一番 暗い時なのかなと思う。
ランタンの光があるのと同じで
必ずどこかに光があるので
明るくなることを信じて
待ってます。」
夜が明けてー
水筒の水も凍る。
「穏やかな朝で。
明日の活力になりました。
きょうもこうやって朝日が昇ってますし
頑張っていこうと思う。」
寒さの中で自分を見つめた冬のキャンプ。
気持ちを新たに歩み出す
今年の冬である。