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韓国 癒しの空間 伝統家屋「ハノク」

2016-07-18 07:15:00 | 報道/ニュース

6月30日 キャッチ!


今年2月 ソウル市が初めて開催した家屋の展示会。
ただ単に歴史的な建物として紹介するだけでなく
韓国人が忘れかけている伝統の素晴らしさをアピールした。
展示会のテーマは“住むハノク”。
伝統家屋の専門とする建材メーカーや建築事務所が参加。
住宅としての有用性をあらためて来場者に訴えていた。
(来場者)
「懐かしいね。」
「今の家より心と体が休まる。
 木に囲まれたハノクがいいわ。」
ハノクの魅力を再発見。
実際に自分たちの住居にする人たちが増えている。
朝鮮王朝の宮殿にも近いソウル中心部のソチョン。
一昨年 この地区のハノクに引っ越してきた30代の夫婦。
会社員のヤン・ソクウさん(36)と大学講師のイ・ヨンさん(35)。
(ヤン・ソクウさん)
「これは前からある柱で
 表面を加工してきれいにしました。」
(イ・ヨンさん)
「周囲のコンクリート建築と完璧なコントラストがあるんですよ。
 伝統的な特色ある空間で休めるのは魅力的です。」
ふたりはマンションで生まれ育ったが
快適な空間ではなく
結婚した後はなにかユニークな住宅に住みたいと希望していた。
そこで思い付いたのがハノク。
5年かけて理想的な物件を探しだした。
夫婦が情熱を注ぐハノク。
この伝統的な家屋は韓国の気候と伝統文化に根差している。
夏の暑い日差しを防ぐために屋根のひさしを長く
間仕切りを外して風を通す。
冬には寒さをしのぐために“オンドル”と呼ばれる床暖房の設備がある。
また部屋は人の体の寸法を基準にした尺貫法で作られ
生活するには程よい大きさである。
骨組みにクギを1本も使わないのが特徴で
建材の木は木目が目にやさしく
肌触りも心地良さを与えてくれる。
ハノクは1920年代~60年代にかけてソウル全域に普及したが
その後の高度成長と人口増加にともない
高層階のマンションやアパートなどが取って代わるようになり
数を大きく減らしてきた。
しかし今その機能性が見直され
若い人たちの伝統文化へのあこがれから
再びハノクの価値が見直されている。
ハノクに住みたい
そういった願いの決め手となるのが改築。
ヤンさん夫婦が家を購入した当時
築80年近くたった建物は空き家となっていてかなり傷んでいた。
それだけに両親から猛烈に反対されたという。
(イ・ヨンさん)
「雨漏りがひどい家でしたので
 『大丈夫なの?』と心配されました。
 改築して今は『家を替わって』と言われるほど
 両親たちも気にいってくれてます。」
夫婦はもともと使われていた材木を出来るだけ使いたいと考え
傷んだ表面だけを削って再利用した。
一方 内装は機能性あるおしゃれなものにしている。
韓国の厳しい冬の寒さに備えて
暖房はもちろん伝統の床暖房を導入。
昔との違いは
燃料は薪ではなくガスを使う。
さらに隙間風をシャットアウトするために木造の窓枠や扉の気密性を高めた。
(ヤン・ソクウさん)
「2回冬を越しましたが平気でした。
 アパートのときの暖房費と変わりません。」
大都会ソウルの喧騒を感じなくなったことで癒され
めりはりのある暮らしが出来るようになったとヤンさんは話す。
(ヤン・ソクウさん)
「家で過ごす時間は会社生活と全く異なり
 私たちだけの空間で生活できるのが大きな癒しになっています。」



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日本橋1丁目 維新號 甬江 (イシンゴウヨンジャン)

2016-07-17 20:45:00 | グルメ

 

  

  
                                         (食べログ)
 



http://www.weishin.jp/yonjyan.html

コレド日本橋4F

地下鉄日本橋駅B12・C1・C2出口から 徒歩2
JR東京駅より徒歩6分
日本橋駅から89m

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自転車シェアリングで都心を自由自在に

2016-07-17 07:15:00 | 報道/ニュース

6月28日 首都圏ネットワーク


自転車シェアリングは
会員になれば町中に置かれた自転車を好きな時に乗ることができるサービスで
2月から都内の4つの区(千代田区、中央区、港区、江東区)で相互利用できる実証実験が行われている。
二酸化炭素の排出削減や放置自転車対策などが目的である。

江東区にある自転車シェアリングの駐輪場 サイクルポート
会員になれば30分150円から乗れる手軽さが人気で
1か月にのべ9万回利用されている。
「ほとんど毎日通勤で利用します。」
「あちこちにステーションがるのですごく便利。」
「簡単に使えるし身近で便利。」
利用者の1人 会社員の山崎正広さん。
通勤途中緒駅から会社までほぼ毎日利用している。
「すごく気持ちいい。
 体も気持ちも心もリフレッシュできて。」
最大のメリットは
好きな時に利用して“乗り捨て”が出来ることだという。
行きは自転車を使い
帰りに雨が降れば電車を利用するなど状況に応じて使い分けている。
(自転車シェアリングを利用 山崎正広さん)
「自分の自転車をどこかに預けていたら乗って帰らないといけない。
 きょう ちょっと疲れたなとか
 そうしたら電車で帰れるという感じで
 自由にステーションに置いていける。
 ものすごく楽ですよ。」
乗り継ぎを繰り返せば都心を自由自在に移動することもできる。
サイクルポートは4区合わせて約140か所。
1,760台の自転車を好きなところから利用して好きなところに乗り捨てられる。
大学生の小田瑛大さん。
この日 飯田橋のポートで自転車を借りた。
向かった先は秋葉原の電気街。
自転車を乗り捨て
雑貨店でスマートフォンのアクセサリーなどを見て回った。
さらに
「神保町に本を探しに。
 地下鉄だとちょっとした距離なのに1回以上乗り換えないといけない。
 自転車の方がいいかなと。」
本屋でお目当ての教科書を買った。
小田さんはこれまで10か所以上のポートから自転車を借りたことがあるという。
自転車シェアリングを振る活用して効率よく都心をめぐる。
新たなライフスタイルが生まれつつある。
こうした利便性を支えているのはITを駆使した管理システムである。
全ての自転車にGPSが搭載され
利用状況が把握できるようになっている。
利用者はスマートフォンなどで近くのポートに自転車が何台あるか確認し
予約することが出来る。
さらにこのデータは利用者のニーズに応えるために役立てられている。
自転車シェアリングは乗り捨てが可能なため
多くの自転車が集中するポートと極端に少ないポートが時間帯によって発生する。
そこで集中してしまったポートからトラックで自転車を移動させ
どこにポートに行っても必ず自転車に乗れるよう再配置している。
(千代田区 交通施設推進課 矢田部継司課長)
「利用実績などを踏まえると
 このポートにはある一定の時刻には自転車が増えてしまうとかなくなってしまうとか
 傾向として見えてくるところもありますので
 そういった経験の積みながら自転車を再配置する。」
一方で課題も浮かび上がってきた。
1台当たりの利用回数が1日約1,5回にとどまり
利用料だけで運営コストが賄えないことがわかったのである。
さらなる利用を促すカギはサイクルポートの数にあった。
サイクルポートでカバーできていない空白地帯を埋めれば利便性の向上が見込まれる。
そこで千代田区は新たなポートを設置する候補地を探している。
これまで設置してきた公園やビルの空きスペースだけでなく
道路わきなども検討対象になっている。
「デッドスペースと言われる例えば歩道橋の下あたりとか
 通行の妨げにならないような場所が基本になってくる。
 新たなターゲットとして道路上というのも探しています。」
千代田区は現在47か所あるポートを70か所にまで増やしたいとしている。
(千代田区 交通施策推進課 矢田部継司課長)
「利用者の方にもっと使いやすい環境を作っていくことは我々の責務でもある。
 電車・バスに次ぐ第3の公共交通機関として
 うまく定着できれば非常にいいと考えている。」
広がりつつある自転車シェアリング。
新たな移動手段として定着するには
より利用しやすい環境整備が求められる。

自転車シェアリングは10月から新宿区でも実証実験が始まる。


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キューバ市場 進出狙う日本企業

2016-07-16 17:15:00 | 報道/ニュース

6月28日 キャッチ!


アメリカとの国交回復によって観光業などの急成長が見込まれるキューバ。
6月初め JETORO日本貿易振興機構の呼びかけで
大手から中小企業まで約30社総勢40人余の日本人ビジネスマンがキューバに集まった。
向かった先は首都ハバナで開かれたキューバ政府とJETROが主催する商談会である。
今後ビジネスチャンスが生まれると期待し
キューバの国営企業と現地のビジネス事情を熱く語り合う。
冷凍機メーカー 前川製作所メキシコ支店長 小倉匡貴さんは
キューバに支店の解説を計画している。
「現地でこうやって対面して話をして
 何が必要で何が問題なのかを聞かないと
 それにマッチした提案もできない。
 現地にいることが需要。」
経済成長に伴い需要の増大が見込まれる産業用の冷凍庫。
視察の合間をぬい
小倉さんは冷蔵倉庫を運営する国営企業に向かった。
しかしこれまで使われていた冷凍機3台のうち2台は
部品や制御盤が壊れるなどして止まったまま放置されていた。
(キューバ国営企業 アルベルト・ゴンザレスさん)
「この機会は部品が無くなっています。
 取り外してまだ動いている別の機械に取りつけたからです。」
ブラジルから輸入した鶏肉を保管している冷凍庫。
本来はマイナス18度で冷やせる能力があるが
老朽化や管理の悪さから温度が下がりきっていない。
(前川製作所 メキシコ支店長 小倉匡貴さん)
「マイナス12度。
 もうちょっと低くないといけないと思います。」
(キューバ国営企業 アルベルト・ゴンザレスさん)
「老朽化が進んでいるので設備のリニューアルを考えています。
 いずれ新しい冷凍機も必要になると思います。」
配管など古くなった設備を買い替えてもらえればビジネスになると考えた小倉さん。
ライバルのアメリカ企業が進出する前に先手を打ちたいと思っている。
(前川製作所メキシコ支店長 小倉匡貴さん)
「アメリカ企業がキューバに入ってくる前に地ならしをしておかないと
 同じスタートラインでは勝てないので。
 日本企業ありきというプレゼンスを
 キューバ市場に日本企業全社を挙げて作っていければ。」
キューバに物を売るのではなく
その独特の文化を日本に紹介してビジネスにつなげようと考えている日本企業がある。
ハバナにあるライブハウスを訪れたのは
アトス・インターナショナル代表取締役 城水千明さん。
衛星のCS放送で音楽専門のチャンネルを運営し
世界の音楽を紹介している。
マンボやルンバを生み出し
ノリの良い音楽で知られるキューバ音楽。
教育費が無料のため
音大で専門の技能を身に付けたミュージシャンが多く
演奏のレベルが高いことで知られている。
(アトス・インターナショナル代表取締役 城水千明さん)
「音が厚みを持って壁のようにこっちに迫ってくる。
 テクニックと濃さ。
 どこでやっている音楽でもここまで厚いのか。
 層が厚いというか濃いことを本当に実感します。」
城水さんはキューバの曲を紹介する権利を得ようと
1,500曲の著作権を持っているキューバの国営企業と交渉。
契約に向けて今後連絡を取り合うことを約束した。
(アトス・インターナショナル 城水千明さん)
「日本でもニーズのある音楽をうちのチャンネルで紹介できる。
 心強くなった。」
その一方で社会主義国でビジネスを展開する難しさも明らかになってきている。
新たに設けるハバナ支店の候補地を探す前川製作所の小倉さん。
キューバはインフラ整備の遅れが深刻で
多くではインターネットすらまともにつながらない。
条件の合う物件はすでに外国企業が契約済み。
唯一残った部屋は家賃が月々20万円以上に高騰し
予算をオーバーする状況だった。
(前川製作所メキシコ支店長 小倉匡貴さん)
「仕事はたくさんあるが
 仕事に結びつけるまでの
 契約だが
 ちゃんと集金が出来るのかどうか調査もしなければいけない。
 手探りをしながら。」

 

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湧き水の里 ホタルの乱舞

2016-07-15 07:15:00 | 報道/ニュース

6月27日 おはよう日本


宮崎県の山あいには
九州山地から流れ出る湧水を生活用水にも使い
大切にしている小さな集落がある。

夏の始まり
今年もホタルが飛び始めた。
「心が癒されます。」
宮崎兼西部の西米良村板谷地区。
およそ50人が暮らしている。
(中武ミヤコさん)
「ホタルの時期になったら梅ちぎりが始まります。」
この地区では生活に使う水のすべてが山の水である。
「梅も私たちもみんな一緒。
 ここで育つホタルも。
 水のおかげで生活している。」
人々の暮らしを支える水。
「水神様がいると思って。」
今でも多くの家庭で
水を引く場所に祭壇を作って祭る風習が残っている。
(ホタルの保護を呼びかけた 中武正毅さん)
「天の恵み
 水は欠かせません。
 ホタルが飛んだり
 川に魚がいっぱいいたりするようにしなくちゃいかん。」
ホタルが生息する板谷川の上流。
使われなくなった田んぼで
ホタルのエサのカワニナを育てている。
カワニナが好むダイコンなどを地区の人たちが与えている。
20年前から地道に守り続けてきた。
(ホタルの保護を呼びかけた 中武正毅さん)
「右肩上がりというわけにはいきませんけど
 ホタルを絶やさずにつないできて今のようにはなった。」
午後7時半過ぎ
川べりに地元の子どもたちがやって来た。
ここで蛍が飛ぶのはわずか1週間から2週間。
「きれい きらきら。」
今年はここ20年でも最も多い約5,000匹のホタルが夜を彩った。
「♪こっちの水は甘いぞ
  こっちの水は甘いぞ。」
「逃げられた
 捕まえた。」 
「ちっちゃいけど
 ちっちゃくて短い命やけど
 一生懸命 光あてて遊んどるっちゃね。」
時が限られた貴重な風景。
「今年はいいですね。
 大きくなってどこで生活しようと
 ふるさとはこういうところだと
 それはもう忘れないと思いますよ。」
村の中を飛びかう蛍。
いつまでも心に残る風景である。



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米ビジネス界が注目!人材の宝庫キューバ

2016-07-14 07:15:00 | 報道/ニュース

6月25日 おはよう日本


キューバの首都 ハバナ。
今アメリカの美術関係者から熱い視線を注がれているのが
色彩豊かなキューバのアートである。
ハバナのアートギャラリーには多くの外国人が買い付けに来ている。
ここを訪れるツアーには
観光客に混じって数多くの美術品のコレクターやプロのバイヤーが参加している。
人気の理由は質の高い作品が比較的安い値段で手に入ることである。
社会主義で教育費が無料のキューバ。
国立の芸術学校で質の高い教育が行われていて
専門の技能を身に付けた画家のレベルは欧米に引けを取らないという。
(買い付けに来たアメリカ人)
「予算をオーバーしましたが
 あまりにもいい作品だったので買いました。」
「コレクターの人たちを連れてアートの買い付けに来ました。
 アートが好きな人はいま間違いなくキューバに注目しています。」
ビジネスで訪れるアメリカ人が増えたきっかけは
アメリカとキューバの国交回復である。
長く続いたアメリカによる経済制裁が段階的に緩和され
ビジネスの一部が解禁されたのである。
(アメリカ オバマ大統領)
「アメリカとキューバの貿易を拡大していく。
 両国は距離も近い。
 貿易のパートナーだ。」
ビジネスマンの視線はキューバの音楽にも注がれている。
マンボやルンバを生み出したキューバだが
優れたミュージシャンの才能はアメリカのマーケットから大きな注目を集めている。
キューバ出身のグループ ヘンテ・デ・ソナ。
スペイン語で「地元の人たち」という意味である。
独特のリズムとスペイン語の歌が受け
今アメリカで爆発的な人気を呼んでいる。
彼らのビデオは動画共有サイトyou tubeで3億回以上再生され
主要な音楽チャートで1位に輝いた。
ヘンテ・デ・ソナを売り出したアメリカフロリダ州のレコード会社。
CEOのミシェル・ベガさんは
国交回復前のキューバを訪れたときに出合った彼らの音楽に魅了されたという。
(レコード会社 CEO ミシェル・ベガさん)
「彼らの曲を聴いたとき心を奪われました。
 聞いたことのない新鮮で活気にあふれたサウンドで
 すぐに契約しようと思いました。」
ベガさんのビジネスを後押ししたのは
アメリカがキューバに対して行っていた規制の緩和だった。
これまで
アメリカのレコード会社がキューバのミュージシャンと直接契約することは出来なかったが
道が開けたのである。
(レコード会社 CEO ミシェル・ベガさん)
「両国が国交を回復したことによって多くの障害が取り除かれました。
 この雪解けをさらに進め
 ビジネスはもちろん
 文化の面でも
 アメリカとキューバの距離がもっと縮まっていってほしい。」
ビジネスの動きは芸術の分野にとどまらない。
南部ケンタッキー州でタレント事務所などを経営する ジョナサン・ブルーさん。
ブルーさんはこれまで
数々のスポーツ選手やテレビの司会者、モデルなどを生み出してきた。
2004年には
ボクシングの元世界チャンピオン マイク・タイソン氏の試合を企画したこともある。
ブルーさんはいまキューバのモデルたちをアメリカに売り込もうと計画している。
きっかけは去年雑誌の撮影でキューバを訪問した際
現地のモデルやデザイナーと一緒に仕事をしたことだった。
欧米と同じくらい洗練されていて
しかもどん欲に学ぼうという姿勢に感銘を受けたという。
(タレント事務所会長 ジョナサン・ブルーさん)
「彼らはとても謙虚で
 成長したいという意志にあふれていました。
 これは才能です。
 彼らが海外のマーケットでビッグになるよう
 私たちもぜひ手伝いたい。」
ブルーさんは今年4月
アメリカの企業として始めてキューバ国営の娯楽企業と提携することで合意。
今後はモデルやデザイナーだけでなく
現地の企業を通じて発掘したタレントや
さらには料理人など
あらゆる分野の優秀な人材をアメリカで売り出したいと考えている。
(タレント事務所会長 ジョナサン・ブルーさん)
「キューバは長い間
 アメリカにとって未知の市場でした。
 キューバの人材はまだ開拓されてない。
 だからこそ将来性があるのです。」
国交回復で市場が大きく開かれようとしているキューバ。
知られざる人材大国に
アメリカ企業はビジネスチャンスを虎視眈々と狙っている。



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思い出の自動販売機 いつまでも

2016-07-13 07:15:00 | 報道/ニュース

6月25日 おはよう日本


ガラス張りの屋内公園の行列。
その先にあるのはうどん・そばの自動販売機。
1杯200円でアツアツのうどんとそばが食べられる。
自動販売機が設置されているのは
秋田の海の玄関口 秋田港にある道の駅。
今年4月に設置され
1日平均150杯を売り上げる人気である。
「札幌から。」
「愛媛から。
 機会があったら食べてみたいと思って。」
県外から訪れる観光客も多く
今や秋田の観光名所となっている。
自動販売機はかつて秋田港の近くにある商店で
約40年間 地元の人たちに親しまれてきた。
ずっと変わらず
ここにあり続けた自動販売機がある空間。
常連客それぞれの思いがつまった場所だった。
「味ではないですよね。
 なんでしょうね。」
しかし今年3月 商店は閉店。
自動販売機は近くにある道の駅に移設されることになった。
新たな場所で営業を再開した自動販売機。
周りの環境は大きく変わった。
これまでのように早朝や深夜に味わうことは出来なくなった。
「来たらもう終わってた。
 岩手県から来たんですよ。」
「ツアーを組んでこのために。」
「残念だわー。」
こうした変化に戸惑いを感じているかつての常連客もいる。
「屋内だから風がないので
 海風を感じながら食べるおいしいうどんという雰囲気ではなくなった。
 寂しいところがありますね。」
10年前から常連だという70代の男性。
移設後も週に1度は様子を見に来るが
まだ1度も食べたことがないという。
「こういうところで食べる気にはならない。
 自分でも不思議だと思ってる。
 味は変わらないと言ってるけど。」
一方 新たな常連客も増え始めている。
もともと親子連れが多く集まる場所だったこの道の駅。
最近では家からお弁当を持ち寄って
うどんを食べながらママ会を開く母親たちの姿も見られる。
「大きな声を出してもわいわいと遊べる空間なので。」
「子連れでも食べやすくなったよね。」
近所に住む工藤張人さんは
小学2年生の息子 陸央君と2人でよく道の駅に遊びに来る。
遊んだあとに必ず食べるのが陸央くんお気に入りの自動販売機のうどん。
仕事が忙しく平日しか休みが取れない工藤さん。
陸央くんの放課後
2人で出掛ける時間を大切にしている。
うどんを食べながら男同士の会話が弾む。
「きょうママから怒られる時間減るよ。」
「なんで?
 パパといるから?
 パパといるから怒られる時間は減るね。」
「パパと食べるうどんは最高。」
「男の子同士で最高だね。」
(工藤張人さん)
「毎週このうどんのおかげもあって楽しく過ごしてます。
 思い出深い時間と味になってくれればいいと思います。」
訪れる人の日常にそっと寄り添ってきた自動販売機。
場所が変わってもまた新たな思い出を紡いでいく。

この自動販売機は機械が古いために
麺が機械から飛び出すなど
度々故障するが
気にするお客さんはいないという。
設置してある道の駅では
ここがかつての商店のように
ここが皆さんにとって大切な思い出の場所になる日まで
大事にしていきたい
と話している。



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オランダ人パイクさん まちの魅力を再発見 

2016-07-12 07:15:00 | 報道/ニュース

6月24日 おはよう日本


美馬市で暮らすオランダ人の男性が
地元の名所や話題の場所を訪ねるインターネット番組
「パイクのマンマミマTV」。
去年の2月にスタートし
これまでに50本以上が作られた。
美馬市を訪ね歩くのは パイク・ヴァン・ゾンさん。
美馬で生活を始めて3年である。
地元の人たちとのふれあいも大切にする。
パイクさんがロケ隊のメンバーとこの日訪れたのは
これから本格的なシーズンを迎えるキャンプ場である。
施設の細かい特徴まで紹介しその良さを伝える。
撮影では毎回 地元の人にも積極的に参加してもらい
その魅力を丸ごと引き出そうと心がけている。
(パイク・ヴァン・ゾンさん)
「美馬にはすごい興味深い歴史があり
 私はすごく好き。
 何よりも楽しい紹介ができたら。」
徳島県美馬市は東西に吉野川が流れ
南に剣山を望む自然豊かなまちである。
パイクさんは市役所で国際交流員として働いている。
大学で学んだ日本語を生かしたいと
交流員の募集に手を挙げた。
(パイク・ヴァン・ゾンさん)
「翻訳・通訳
 広報誌“みま”を書いたり
 国際的なことに関することをやる。」
もともと縁のない美馬だったが
自然や歴史、人情に触れるうち
まちの魅力を伝えようと趣味で番組を作り始めた。
まだまだ知られていない美馬の良さをPRする「マンマミマTV」。
パイクさんとともに美馬を盛り上げたいという2人の男性もボランティアで協力している。
新作の編集作業が行われた。
ここは穴吹川!
「日本でトップの川でしょ?
 きれいさっていうか・・・。」
「透明度は日本でも指折りです。
 四国一 ずっとね。」
それぞれの意見を出し合いながらほぼ毎週 新作を作っている。
番組を作るなかで
オランダ人のパイクさんは日本人のスタッフとの中で違いを感じることもある。
ネットで世界の人に見てもらうため
パイクさんは英語の字幕も作っている。
狙い通り
反響が世界中から寄せられている。
(パイク・ヴァン・ゾンさん)
「日本に行ったら美馬に行ってみたいというコメントがいくつも来て
 うれしい。」
ロケ隊は新たな撮影に出向いた。
お年寄りたちが楽しんでいたのは日本生まれのスポーツ パークゴルフ。
この日も偶然出会った地元の人とのふれあいを大切に撮影を進めた。
(地元の人)
「印象がよかった。
 人柄がええような人。
 おとなしそうな
 ごっつう大きいけど。」
(パイク・ヴァン・ゾンさん)
「人が温かくて
 自分に興味を持ってくれて感動する。
 海外から見ている人が日本を見て
 日本人の考え方 やり方 生き方をちょっとでもわかってくれたらうれしい。」
美馬を愛し
日本を愛するオランダ人のパイクさん。
これからも世界に向けて美馬の魅力を発信する。

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地域の伝統産業をヨーロッパに売り込め

2016-07-11 07:15:00 | 報道/ニュース

6月24日 おはよう日本


デザイン家具の最先端の地
イタリア ミラノで4月に開かれた
世界最大のインテリアショー「ミラノ・サローネ」。
ここに美濃焼きや飛騨の家具など
岐阜県の伝統的な産業の製品が並んだ。
1つの生活空間をイメージした会場には
有名メーカーのバイヤーや雑誌社などが訪れ
大口の契約が成立していった。
この展示会への出展を仕掛けたのは岐阜県である。
中小企業の海外展開を支援するなかで
ヨーロッパの高い壁をどうしたら打ち破れるのか
苦戦してきた。
(岐阜県海外戦略推進室 加藤英彦係長)
「岐阜県内の企業が素晴らしい商品を作っても
 ヨーロッパの場合
 輸送代、コストがかかる。
 ブランドイメージ 知名度が高いかと言うと
 そうではなかったので苦戦してきた状況。」
そこで岐阜県が注目したのがディストリビューターと呼ばれる現地の卸業者である。
ディストリビューターは日本の卸業者とは違い
独自にメーカーの製品開発にかかわり
各地のショップに商品を売り込む。
複数のディストリビューターにパイプを持つ人はいないのか。
目をつけたのがスイス人デザイナー パトリック・レイモンドさんである。
レイモンドさんは
ルイ・ヴィトンやブルガリなど世界の名だたる高級ブランドのデザインを手掛けている。
伝統産業に可能性を感じ
岐阜県からの依頼を引き受けた。
(パトリック・レイモンドさん)
「素晴らしい日本の技術を知ってデザイナーとして刺激を受けた。
 商品開発を一緒にできるのを楽しみにしている。」
今回獲得した契約にもレイモンドさんの人脈が生かされた。
(岐阜県海外戦略推進室 加藤英彦係長)
「著名デザイナーには有力なディストリビューター バイヤーが身近にいる。
 著名デザイナーといい商品を作って
 さらにディストリビューター バイヤーに正しいアプローチをすれば
 非常に成功する確率は高くなる。」
その最初の成功例が高山市の高級家具メーカーである。
かつてアメリカ進出を試みたがリーマンショックで撤退。
一昨年から台湾や中国とは一定の取引を始めたが
ヨーロッパの市場は開拓できていなかった。
(飛騨産業 営業企画室 森野敦室長)
「イスやテーブルはヨーロッパ アメリカから入ってきた文化なので
 その大元で勝負したい。」
レイモンドさんはこの会社の製品と技術はヨーロッパでも十分通用すると評価した。
特にほれ込んだのは国産スギの新しい素材である。
スギの木を約3分の1まで圧縮する独自の技術で
美しい木目と強度を併せ持った素材に仕上げる。
(パトリック・レイモンドさん)
「ここでしか作れないもの。
 この特別なスギ材を使うのはわくわくする。」
会社はレイモンドさんのデザインをもとに
この素材を使って新しいテーブルとイスを開発した。
ミラノでの展示会に出したところ
イタリアの高級ブランドと組んで世界各地に展開することが決まったのである。
(飛騨産業 営業企画室 森野敦室長)
「ブランドとしてワンステップ上がる。
 価値あるところと仕事ができる。
 大変喜んでいる。」
県は他の産業にも販路を広げる方針である。
(岐阜県海外戦略推進室 加藤英彦係長)
「レイモンドさんから関の刃物に興味を持ったという話をもらっている。
 より多くの県内企業に一歩踏み出せるよう
 県として支援ができればと考えている。」
岐阜県は他にも刃物や和紙、焼き物といった伝統産業も
今回のように流通に着目した方法でヨーロッパに売り込むことにしている。




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官房長官、名を変えて  繁忙長官と申しましょう

2016-07-10 18:30:00 | 編集手帳

7月8日 編集手帳

 

後藤田正晴さんが中曽根内閣で官房長官の頃である。
人事案件の説明で宮中に参じたとき、
昭和天皇からお尋ねがあった。
「忙しいようだね」
「はっ」
「とき に、どうなの…官房長官というのは、どういうことをするの?」

後藤田さんが著書で回想している。
重い役目の割には中身が外から見えにくい仕事である。
安倍政権を支える菅義偉(すがよしひで)官房長官の在職日数が、
きのうで歴代最長1290日を数えたという。

東日本大震災時の枝野幸男氏(現・民進党幹事長)がそうだが、
官房長官が広く国民の耳目に触れるのは国難のときだろう。

菅氏の場合も、
国際テロ事件や北朝鮮のミサイル発射、
中国船による領海侵入などに際し、
険しい表情で記者会見をする姿をご記憶の方 が多いに違いない。

官房長官の経験者、
竹下登元首相に得意の戯れ歌がある。
〈今日も朝から打ち合わせ
 会議につづくまた会議
 そのうえ二度の記者会見
 官房長官、名を変えて
 繁忙長官と申しましょう…〉。
その役職にある人が“繁忙長官”の異名を奉られるのは概して、
国民生活の幸せな時代ではない。
願いは「四海、波静か」に尽きる。


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ネコと島民 共存を目指して

2016-07-10 07:30:00 | 報道/ニュース

6月23日 おはよう日本


瀬戸内海に浮かぶ香川県の男木島は
多くの猫が住むことで知られている。
人口約180人の男木島。
15年ほど前から野良猫が増え始めた。
島のいたる所で闊歩する猫は観光客に人気となっている。
ブームの火付け役の1つは
男木島の猫を紹介した雑誌の特集。
これをきっかけに静かだった島には
猫目当ての観光客が押し寄せるようになった。
(観光客)
「自由な感じがいい。
 すごく癒されます。」
ところが住民にとっては猫は悩みの種である。
漁師は猫に食いちぎられた網を縫い合わせる作業に追われるようになった。
魚の匂いがついた網を猫がかじってしまうためである。
「一番ショックが大きいのは網の底の端。
 これ全部 もうこんなん全部。」
猫の糞尿も問題になっている。
「ふんがすごい。
 畑はトイレみたいなもの。
 猫は天敵みたいなもんよ。」
地元の自治会の木場健一会長は
観光客を呼び込む猫を島の活性化に生かしたいと考えていた。
簡単には地元の人の理解を得られない。
(男木コミュニティ協議会 木場健一会長))
「今のところは猫への拒絶反応というか
 島の人たちが今まで迷惑ばかりかけられていたので
 すぐにというわけにもいかないと思う。
 だけどこれがだんだん猫も悪いことをしなくなったり
 臭いや鳴き声もしなくなったりしたら
 島の人の意識も変わってくると思う。」
そこで木場さんは動物愛護団体と相談して
“地域猫”という取り組みを進めることにした。
野良猫が問題となっている地域の多くでは
住民それぞれが勝手に猫にエサをやっている。
猫は増える一方で被害が広がる。
“地域猫”は地域でエサやりの場所や時間を決め
それ以外の場所ではエサをやらないようにする。
また去勢や不妊の対策を行い
猫を地域でしっかりと管理する。
木場さんたちはまず数も把握できていなかった野良猫を捕まえようと
約200台の罠を島中に仕掛けた。
そして去勢、不妊の手術をすることで猫を増やさないようにする。
猫の繁殖を食い止めることが“地域猫”の第一歩となる。
さらに木場さんは古い家を“地域猫”の拠点とすることにした。
この場所で決まった時間にエサを与えるほか
観光客が猫を見られるように整備することも考えている。
(男木コミュニティ協議会 木場健一会長)
「将来的には動物と人間が共存できる島。
 子どもたちにもそういう環境の方がいいと
 僕自身は思っている。
 猫たちが好き勝手するのではなく
 猫も人間も心癒せるような島になったらいい。
 理想ですね。」
野良猫を“地域猫”に変えて
島の活性化につなげることが出来るか
島の新しい挑戦が始まった。


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中国 独身男性 困難な結婚への道

2016-07-09 07:15:00 | 報道/ニュース

6月22日 キャッチ!


中国では
今年1月まで30年以上続いた「一人っ子政策」に加え
農村を中心に男の子を重視する根強い風習があったことから
女性の割合が男性に比べて少なくなっている。
こうしたなか中国の男性は結婚相手を見つけるのが年々難しくなっている。

チェン・チンリンさんは中国のとりわけ貧しい町で結婚の仲立ちをしている。
今日は依頼人のリさんを女性に会わせる。
(チェン・チンリンさん)
「顧客の8割は男性で
 女性は2割だけ。」
この2割の女性をたくさんの人に紹介して仲を取り持とうとしている。
リさんは7年前から結婚相手を探している。
(リさん)
「これまで7~8人がけのテーブル7~8卓分の女性と会ってきたでしょうか。
 今ではもう感覚がマヒしています。
 今回 成功してもしなくてもどちらでもいいです。」
今回は34歳で子どもが1人いる女性。
一緒に来た父親がいくつか質問し
お見合いは終わった。
(リさん)
「仲介をしてくれる人に頼むしかありません。
 何でもやりますが出来ることは限られています。
 私は普通の人間で
 特別な技能はありません。」
北京の街角で
親たちが独身の子どもの履歴を書いたビラを並べて売り込んでいる。
子どもたちは高学歴でいい仕事に就いているが
それでもなかなか結婚できない。
(専門家)
「中産階級、上流中産階級の男性は自分より低い階級の女性を求める。
 一方で高学歴高所得の女性のほとんどは
 村に残っている貧しい男性を好まない。
 こうしてお互い結婚しにくい状態になっている。」
しかし他にも要因がある。
若い適齢期の女性は
結婚をする必要性を感じていないのである。
32歳の旅行会社幹部 ジャン・インレイさんもその1人である。
(ジャン・インレイさん)
「この歳で独身でも恥ずかしくありません。
 考え方が違うのかもしれませんね。
 独身だと見捨てられたと思う人もいるかもしれませんが
 私は違います。」
中国の独身男性は2~3年後に3,000万人に達するとみられている。




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フィリピン新大統領と南シナ海の行方

2016-07-08 07:15:00 | 報道/ニュース

6月22日 キャッチ!


ルテルテ氏の地元 南部ミンダナオ島で
6月5日
大統領選挙の勝利を祝う集会が開かれた。
つめかけた人の数はなんと30万人。
ドゥテルテ氏への期待の高さがうかがえた。
「フィリピンのドナルド・トランプ」とも呼ばれるドゥテルテ氏の過激な発言はここでも止まらない。
(ドゥテルテ氏)
「もし危ない目にあったら犯罪者を殺していいぞ。
 犯罪者を殺したら勲章をやる。」
凶悪な犯罪が相次ぎ
治安対策が依然として課題のフィリピン。
地元ミンダナオ島ダバオで犯罪の取り締まりを強硬に進め
治安を劇的に改善したルテルテ氏への期待は
人々の圧倒的な支持へとつながった。
しかし最高の外交課題である南シナ海の問題をめぐっては
先行きに懸念も広がっている。
立ち遅れているインフラ整備などの経済支援と引き換えに
中国に譲歩するような姿勢を示していることである。
(ドゥテルテ氏)
「領有権問題を棚上げして
 南シナ海の海底資源を中国と一緒に調べたらいい。」
ドゥテルテ氏の姿勢に中国も期待感をあらわにしている。
(5月10日 中国外務省 陸慷報道官)
「フィリピン新政権が中国と同じ方を向き
 立場の違いを適切に処理するよう望む。」
こうしたなか南シナ海の領有権争いの最前線の現場では
いま中国の対応にある変化が起きている。
その現場は
フィリピンから西に約200㎞にある南シナ海のスカボロー礁。
2年前に中国が突如 実効支配を始めた場所である。
海域には中国の監視船が常駐し
フィリピンの船ににらみを利かせている。
そのスカボロー礁にほど近いフィリピン北部のルソン島にある漁村。
村の人たちは代々
キハダマグロなどの良質の漁場として知られる
スカボロー礁周辺の漁で生計を立てていた。
漁師のジュンマール・プミクピックさん(25)は
一家の生活を支えるためにはある程度の危険は覚悟の上で
スカボロー礁周辺に漁に行くしかないという。
プミクピックさんが今年4月にスカボロー礁周辺で撮影した映像。
次々と逃げ出す仲間の漁師たち。
現れたのは中国の監視船である。
監視船の乗組員は小型船で近づいてきて
プミクピックさんらの船を強引に海域から追い出したのである。
(プミクピックさん)
「中国の監視船糊区民に『出て行け!出て行け!』と警告されました。
 中国の船が漁船に穴があくまで何度も追突してきました。
 すごく怖かったです。」
これまで中国の乗組員に銃口を向けられるなど
命の危険を感じる経験を何度もしてきたというプミクピックさん。
ところが大統領選挙の直後から
中国の監視船の対応が大きく変わったという。
(プミクピックさん)
「中国側の態度がガラッと変わりました。
 乗組員が水やタバコをくれたり
 すごく友好的です。」
この中国の変化はいったい何を意味するのか。
地元メディアは
中国は態度を軟化させてドゥテルテ氏との距離を詰め
そのまま取り込みたい思惑があるという。
(大手地元紙 インクワイアラー ジョン・ネリ-編集委員)
「中国側がドゥテルテ氏と対話する機会をうかがっているのは明らかです。
 彼は外交経験が乏しいので
 中国に取り込まれないように適切なアドバイスをするブレーンが必要です。」
スカボロー礁で中国の変化を間近で見たプミクピックさん。
ドゥテルテ氏に期待する一方
不安も隠せない。
(ジュンマール・プミクピックさん)
「南シナ海問題は次の大統領にかかっています。
 中国と物別れに終わったら
 再び妨害行為を受けるのではと心配です。」


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日韓関係 進む経済連携

2016-07-07 07:15:00 | 報道/ニュース

6月21日 キャッチ!


韓国南部ウルサンで日本の化学メーカーが新工場の建設を始めた。
投資額は5,000万ドル。
日本円で約52億円にのぼる。
メーカーはウルサンで
自動車のフロントガラスなどに使う特殊なフィルムを生産。
今回の新工場によって
現在の生産量を大幅に増やしアジアの生産拠点とする。
(クラレ 伊藤正明社長)
「ウルサンはフィルム事業における最も重要な国際生産拠点です。」
メーカーがウルサンで工場を起ち上げた理由は
消費地である中国や東南アジアに近く
輸送コストを削減できるメリットがあるからである。
さらに現地に化学メーカーが多いことから
優秀な人材が豊富で
より効率的な生産が出来ているという。
一方 韓国側もウルサンで新たな雇用創出が期待でき
進出する日本企業には法人税を5年間100%免除するなど
自治体が積極的に支援している。
(ウルサン キム・ギヒョン市長)
「両国の地方自治体や民間企業と経済交流を活発にすれば
 お互いはさらに発展すると思います。」
日韓双方にとって利益となる経済連携は海外においても進められている。
赤道直下 インドネシアのスラウェシ島。
日本と韓国から約5千キロ離れたスラウェシ島が連携の最前線である。
日本と韓国のビジネスマンが協力してLNGの生産と供給に取り組んでいる。
天然ガス輸入量で世界1位の日本と2位の韓国との連携。
日本の大手商社と韓国のガス公社が共同で運営にあたっている。
プラントには日本と韓国の他
現地インドネシアのエンジニアもいる。
これまで資源開発の業界では
生産量のコントロールなど重要な意思決定は欧米の石油メジャーが行ってきたが
このプラントはアジアの企業だけで運営される初めての事業である。
所長の中西和生さんはプラントを主導的に運営することで
ノウハウを蓄積していきたいという。
(ドンギ・スノロLNGプラント 中西和生所長)
「オーナーとして関わって
 実際にLNGを作り操業している。
 実際に直接関わっているので非常にいい経験ができています。」
予期せぬ機材の不具合などトラブルもあったが
コミュニケーションを重視して乗り越えてきた日韓のエンジニアたち。
4年半の日韓の連携が実り
去年から液化天然ガスの出荷を開始した。
今後12年間 毎年200万トンを日本と韓国に輸出する計画である。
前途洋々に船出したプロジェクト。
しかし業界はいま大きな困難に直面している。
天然ガスの価格下落である。
この2年で約6割下落したのである。
そこでプロジェクトでは今 作業工程の見直しを進めている。
困難を乗り越えるため
日韓がこれまで輸入で培ってきたコスト削減のノウハウを生かしている。
インドネシアのジャングルで手を携える日韓のエンジニアたち。
両国が協力すれば今後の可能性は大きく広がると感じている。
(ドンギ・スノロLNGプラント ペク・スンギエ工務部長)
「石油メジャー抜きでも成功したので
 協力すれば他の事業も上手くいくでしょう。」
(ドンギ・スノロLNGプラント 中西和生所長)
「一緒にやっていくことに多くのメリットがあるとわかったので
 今後もこういう関係を続けていきたい。」

両国は共通の課題を抱えている。
エネルギー資源を輸入に頼っている点
急速に進む少子高齢化や低成長などである。
共通の課題の克服に向け
一緒に取り組むことはお互いにとって利点だという。
またそれぞれ異なる強みを持っていることが挙げられる。
日本の企業はこれまで高品質でよい商品多いものの
必ずしも市場のニーズに則していないと指摘されることがあった。
その点韓国企業はトップの意思決定のスピードが速く技術力も高いため
ニーズを察知し
実際の製品や契約に結びつけるスピードや突破力があり
特に新しい事業を始めるときなど
日本企業にとっては手を組むメリットが大きいという。
一方 韓国企業にとっても
日本企業には長年培った信頼・調整能力・資金力があり魅力だという。
このため両社が手を組めば
互いの強みを生かし辱点を補うことができるというわけである。
資源開発やインフラ整備など
日韓の大手企業同士の連携だけで世界20カ国余40件以上にのぼっている。
さらに大規模プロジェクトだけでなく
流通の分野でもさまざまな連携が行われている。
例えば海外で人気の日本酒の販売である。
オーストラリアのスーパーに並んでいるのは
岐阜県の小さな蔵元が製造した日本酒である。
実は販売しているのは韓国の酒造メーカーである。
この韓国のメーカーは現在世界40か国以上で日本酒を販売している。
海外販売を拡大したい日本酒メーカーにとってはその販売網は魅力で
今後も連携を強めていくとしている。
日韓がwin-winとなる経済連携は今後も広がっていくとみられる。
政治面で過去最悪と言われた時期にも
連携は直実に深まっていたからである。
インドネシアのプラントも
過去最悪と言われてきた時期に日韓の企業が建設し
操業を開始した。
両国のエンジニアたちが
「日韓は違いではなく共通点に目を向けて連携すれば
 より大きな力を発揮できる」と話していた。
日韓関係は
歴史問題などをめぐり今後も政治面では紆余曲折があるかもしれないが
経済面ではメリットがあるからこそ日韓の連携は強まっていくとみられる。
経済のみならず
安全保障や環境対策など
日韓の連携が不可欠な分野で協力できるところから協力していけば
日韓関係全体にもより前向きな雰囲気が広がっていくのではないかと思われる。



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中国 農村で拡大するネット通販

2016-07-06 07:15:00 | 報道/ニュース

6月20日 キャッチ!


崖沿いの山道を走る郵便配達の三輪自動車。
向かった先は上海から400キロ離れた内陸部にある農村である。
この村に住む 頼明飛さん。
届いたのはネット通販で買った電気カミソリ。
ウォーターサーバーやテレビ
それに子ども服など
全て去年から利用し始めたネット通販で揃えたものである。
(頼明飛さん)
「ネット通販なら何でも手に入ります。
 欲しいものがどんどん増えます。」
農村のネット通販の市場規模は
去年 前年の約2倍の5兆円相当に達した。
6億人が暮らす農村でネット通販が急拡大している背景には
中国政府の政策がある。
(中国 李克強首相)
「都市や農村でネット通販などの消費は急速に伸びてきた。
 今後は都市と農村の調和的な発展を促し
 経済を安定的に支えていく内需を形成する。」
経済が減速するなか
中国政府は内需を拡大させる1つの政策として
インターネットの活用に力を入れている。
すでに農村部ではネット通販企業の進出が相次いでいる。
その1つの業界最大手のアリババ。
「北は新疆ウイグル自治区から
 南は海南省まで代理店があります。」
アリババは一昨年から農村でネット通販の代理店の設置を始め
その数はこれまでに約1万6,000店。
代理店の設置については政府とも連携しており
店や倉庫の家賃や人件費の一部を政府が負担している。
(アリババ 農村次号部 孫利軍本部長)
「農村の需要は少ないどころか急速に拡大しています。
 これは農村革命の始まりです。」
アリババが去年11月に進出した内陸部江西省の農村。
人口は約1,500人。
村には政府の支援で作られた無線のインターネット装置が数十メートルおきに並んでいる。
代理店を経営するのは上海から地元に戻ってきた 羅宋さん。
ネットの使い方がわからないお年寄りや
スマートフォンを持っていない農民のために
「商品購入の代行」を行っている。
服を購入する場合は
体に合う服を選ぶために客の体のサイズを測る。
(利用客)
「自分ではネットなんて使わないし使い方も知りません。
 ネット通販はいつでも買えて便利です。」
家庭の日用品や電化製品の他
農業資材などの注文が多く
売り上げは順調に伸びているという。
この代理店では農家の消費を後押しするだけでなく
収入を増やす手助けも始めている。
昔から自家製の春雨を作ってきた農家は
これまでは都市部に売る手立てはなかった。
そこで代理店が去年
この農家のためネット通販を始め
売り上げも伸び始めているという。
(生産者)
「夢は大きいよ。
 商売を発展させたいね。」
(「アリババ」代理店経営 羅宋さん)
「故郷で働いて地元経済に貢献していきたいです。」
農民の収入と消費の増加へ
相乗効果が期待されるネット通販。
農村の経済活性化の起爆剤となるのか注目される。


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