ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

ザ・ベスト・オブ・チューリップ (The Best Of Tulip)

2007年05月06日 | 名盤
 
♪自分的名盤名曲142


ザ・ベスト・オブ・チューリップ (The Best Of Tulip)
■2004年
■チューリップ (Tulip)
 ☆財津和夫(vo,keyb,g)
 ☆姫野達也(vo,keyb,g)
 ☆安部俊幸(g)
 ☆吉田 彰(b)
 ☆宮城伸一郎(b)
 ☆上田雅利(drs)
 ☆伊藤 薫(drs)


 つい先日、久しぶりにCDショップへ寄ってきました。時間があまりなかったので、隅々まで品定めをするわけにはいかなかったのですが、ふと目をとめたところで見つけたのが、『ザ・ベスト・オブ・チューリップ』です。
 このベスト・アルバム、2枚組で2980円也。1971年のデビュー・シングル「私の小さな人生」から、1984年の作品「愛の迷路」までの中からセレクトされた32曲が収録されています。そして、チューリップのシングルA面全34曲のうち25曲が収められていて、これはお買い得でした。


 ぼくが初めて聴いたチューリップの曲は「心の旅」でした。それ以降は全く聴いていませんでしたが、高校2年の文化祭で、先輩が作っていたチューリップのコピー・バンドから誘われたことと、同じクラスの女子に『チューリップ・ガーデン』というベスト・アルバムを借りたことがきっかけになって、チューリップの音楽に親しむことになったんです。


     


 今、こうして聴いてみると、日本のロック・バンドにありがちな「歌謡曲ぽさ」のない、本物の洋楽指向、それもビートルズからの多大な影響がチューリップ・サウンドの根幹になっていることが分かります。
 ビートルズのフォロワーでありながら、ビートルズのコピーにとどまることなく、チューリップの個性を出すことに成功しています。ほとんどのオリジナル曲を手掛けた財津和夫のセンスの良さが光りますね。そういえば、チューリップだけじゃなくて、一時期の松田聖子の一連のヒット曲も財津氏のペンによるものなんですね。
 また、日本語をロック・サウンドに乗せることに成功した、という意味でも偉大なバンドだと言えると思います。


 『チューリップ・ガーデン』は本当によく聴いていたので、70年代の曲にはとても馴染みがあります。『ザ・ベスト・オブ・チューリップ』に収められているのは、「心の旅」を始め、「魔法の黄色い靴」「一人の部屋」「夏色のおもいで」「銀の指環」「青春の影」「サボテンの花」「悲しきレイン・トレイン」「風のメロディ」などなど、とても懐かしい曲ばかり・・・。最初期の曲は録音が多少古びて聴こえるものもありますが、曲から伝わってくる雰囲気は少しも古びてなんかいません。それどころか、今でも充分新鮮に聴こえるくらいです。


     


 チューリップは5月30日に18年ぶりのオリジナルアルバム『run』を発売します。そして今年は全国ツアーを行いますが、その最終日の12月13日にメンバーの出身地である福岡市で行うコンサートで、足掛け35年に及ぶバンド活動に幕を下ろすということが発表されました。しかし、チューリップはいつまでもチューリップであってほしいというのがファンの本望ではないでしょうか。何かのきっかけで、また再結成してもらいたいものですね。



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コメント (10)
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