箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

私たちが生きる意味

2021年10月28日 06時30分00秒 | 教育・子育てあれこれ


私たちは、何のために生きているのでしょうか。

一面的な考え方をすると・・・

教職に就いている者なら、児童生徒の人格を完成するサポートをするためです。(教育基本法に教育の目的は「人格の完成」と謳われています。)

医療に従事している人なら、患者さんの健康と命を守るため、販売業なら、いい商品を消費者に届けるため・・・。

以上のことは、仕事や職業を通した、他者への貢献・役立ちで自分の生きる意味を考えたもので、たいへんわかりやすいです。

でも、仕事や職業を除くとなると、「人は何のために生きるのか」はけっこう答えるのが難しいのではないでしょうか。

いささか哲学的な問いですが、アンネ・フランクは明確に答えています。次のように。


「私達は皆、幸せになることを目的に 生きています。

私達の人生は 一人ひとり違うけれど されど皆同じなのです」(アンネ・フランク)


このセリフは、『アンネの日記』に出てきます。

第二次世界大戦の頃、ドイツ人でありながら、ユダヤ系であるというだけで、ナチスは迫害を加えました。

殺される危機に瀕して、アンネ・フランクは潜伏する生活を送り、その間に書いたのが『アンネの日記』でした。

ただユダヤ人というだけで苦しめられ、悲しい人生を送ることを余儀なくさせられる日々。

こんな状況の中で、絞り出した願いが「幸せになる」という目的だったのでしょう。

人間には生きる権利が等しく与えられていて、それも、幸せに生きる権利が守られなければならないのです。


コメントを投稿