第二次世界大戦をテーマにした平和資料館は、多くの施設が最近、入場者が減っていると言われます。
たとえば、沖縄平和祈念資料館は2005年度が約45万人だったのが、2018年度約35万人と減っています。
ひめゆり平和祈念資料館も、2005年度92万人から2018年度53万人と減っています。
年月とともに戦争を知る世代が遠くなっていることがわかります。
また、修学旅行では訪れ、従来一般の団体旅行のコースにも平和資料館はふくまれていました。
しかし、最近では団体旅行が減り、個人旅行が増え、その人たちが観光バスを横付けして平和資料館に行くということがなくなり、入場者数が減っているようです。
全国の平和資料館の入場者数は減少傾向にありますが、広島は別です。
(2018年8月 毎日新聞より 原爆犠牲者の慰霊シーン)
広島平和記念資料館は、2016年度に最多となり、2019年度はさらに過去最大の入場者数となる見込みです。
これは、2016年のオバマ大統領の広島訪問後、外国人の訪問が急増しているためと考えられます。
The irreducible worth of every person, the insistence that every life is precious, the radical and necessary notion that we are part of a single human family: that is the story that we all must tell.
That is why we come to Hiroshima, so that we might think of people we love. (オバマ大統領のスピーチ)
That is why we come to Hiroshima, so that we might think of people we love. (オバマ大統領のスピーチ)
やはり大統領の影響力は大きいと、あらためて思います。
しかし、沖縄は唯一第二次世界大戦で国内での地上戦が行われ、多くの人が犠牲になった島です。
そして、私の知る限りでは、修学旅行で沖縄の平和資料館を訪れた中学生は、展示場を素通りして出ていくのでなく、じっと立ち止まり、熱心に展示を見いっていました。
平和の大切さを胸に刻み、帰ってきました。
つまり戦争の残酷さや平和の尊さに関心がなくなったのではなく、触れる機会をもつことが大切なのです。
修学旅行は平和を考えるたんなる「きっかけ」です。
修学旅行で、平和の尊さを感じた生徒が、自分の新婚旅行で再度沖縄を訪れ、もう一度平和のことを考えたいと、平和資料館へ戻ってきたというエピソードがあります。
中学校を卒業して、リピーターとして再び沖縄を訪れる人は、ぜひ、平和資料館に行き、平和を求めるになってほしい。
そのとき、中学校の修学旅行でまいた種は、花開くのです。
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