3年目に入るコロナ渦の中で、今年2月に起こった唐突なウクライナ危機は、世界がいかに不安定な状況にあるのかを、私たちに知らしめました。
国連事務総長グテーレスは、「ウクライナへの攻撃は、もっとも厳しい状況の下で暮らす人びとへの攻撃になる」という声明を出しました。
これはどういうことでしょうか。じつは後発の開発途上国の国は、小麦の3分の1以上をウクライナかロシアから輸入していますが、その輸入がストップすることなのです。
ウクライナ紛争前から厳しい条件に置かれていた、とくに貧しい国々は、食料、燃料などの急激な高騰に対応できません。
そうなると、最貧困層の人びとの生活・生命が直撃されるのです。
紛争だけでなく、気候変動、感染症も国境を越えて広がります。その際、もっとも影響を受けるのは、弱い立場にある人であるのが常です。
そのような状況の中で、私たちは何をめざしているのでしょうか。マクロな視点で大きな目標に立ち返るべきです。
その大きな目標の一つがSDGs(持続可能な開発目標)でしょう。
SDGsは、世界がめざすたんなる目標ではありません。
二度にわたる世界大戦を通して人類がやっとたどり着いた世界人権宣言や国連憲章の理念を受けています。
すべての人びとの尊厳と人権が尊重され、自然と調和しながら、人間が人間らしく生きることのできる世界が、持続可能な世界であると謳っています。
「だれひとり、とり残さない』(No one will be left behind.)という打ち出しや,SDGsがめざす世界の姿など、SDGsを理解するうえでとても大切なことが書かれています。
(次回のブログに続きます。)
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