緑の、東京ブログ

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(仮称)紀尾井町計画オフィス・ホテル棟新築工事:工事進捗率10% 2014年9月14日

2014年09月21日 08時00分00秒 | 再開発・千代田区


(仮称)紀尾井町計画オフィス・ホテル棟新築工事:工事進捗率10% 2014年9月14日
江戸時代、徳川御三家のひとつである「紀州徳川家」の中屋敷の敷地であり、戦後はグランドプリンスホテル赤坂の施設の敷地となっていた場所の再開発計画です。今回の事業では、東京都の指定有形文化財である旧李王家東京邸(旧グランドプリンスホテル赤坂旧館)を保存しつつ、オフィス・ホテル・商業施設からなる「オフィス・ホテル棟」と賃貸住宅である「住宅棟」の2棟の高層ビルを建設します。紀州徳川藩や尾張徳川藩ゆかりの地として、同じ千代田区内の番町と並ぶ山の手の一つとして緑多き優雅な佇まいの住宅街の中の再開発計画となっています。

グランドプリンスホテル赤坂の閉鎖後と再開発
2011年3月31日をもって、グランドプリンスホテル赤坂の営業は終了しました。3月24日、東京都は福島第一原子力発電所事故で避難した福島県民の受け入れ施設として、新館を活用すると発表しまし、建物の解体は7月以降に行われることとなりました。建て替えに伴う地区計画について、東京都の都市計画審議会は2011年7月、緑地の割合を増やすなど周辺環境に配慮されているとして、容積率を従来の2倍の600%に設定します。これにより、該当地区の建物の高さの上限は180メートルとなり、現在の140メートルから大幅に増すことになりました。

再開発を進める西武ホールディングスは、該当する紀尾井町南地区440000平米の敷地に2棟の高層ビルを2012年から建設しています。1棟は高さ180メートルの複合ビルで、上層に200-300室規模のホテル、中層にオフィス、低層に商業施設を設けます。もう1棟は高さ120メートルのタワーマンションとなり、100-200戸の賃貸住戸となります。旧館(旧李王家邸)については、移築して活用されることになっています。

解体工事と旧館の移動
新館の解体工事は、粉塵や部材の飛散、騒音や振動を最小限に抑える新工法の「テコレップシステム」を開発した大成建設が請け負い、西武ホールディングス傘下の西武建設も参加しました。解体工事は当初2011年9月中から本格的に開始されるとされていたのですが、諸事情により工事開始は遅れて2012年6月から実施されました。解体作業は2013年5月頃まで続く予定とされたのですが、最終的には2013年7月6日に解体作業が完了しました。旧館は曳家による移動が行われました。

グランドプリンスホテル赤坂旧館(旧李王家邸)
昭和5年(1930年)、韓国皇太子として生まれ、朝鮮併合後には日本の皇族に準じた扱いを受けていた李垠の邸宅として造営された建物を引き継いでホテルとして開業しました。建物は木造2階建の洋館で、宮内省内匠寮の北村耕造、権藤要吉らが設計し、清水組(当時)により施工されました。日本の敗戦後には李垠も臣籍降下したことから、建物の大部分は参議院議長公邸などとして使用された後、1952年に国土計画興業(後のコクド、及びプリンスホテル)がこれを取得します。1客室35室が整備され、1955年に赤坂プリンスホテルとして開業しました。

再開発計画の特徴とコンセプト
本計画施設では、空地部分の大部分を緑化することで弁慶濠から清水谷公園に繋がる広大な緑の空間を生み出し、旧李王家東京邸(旧グランドプリンスホテル赤坂旧館)を再整備して「ホスピタリティ」あふれる憩いの場を提供するとともに、長期的にご利用いただけるサスティナブル(持続可能)な魅力溢れる施設を整備します。また、特に「環境」「防災」「設備スペック」の充実を図り、快適なオフィス、良質なサービスのホテル、魅力ある商業施設、高品質な住宅などを提供し、機能性と独自性のある複合施設として、紀尾井町ならではの新たな付加価値を創造していきます。


再開発計画の全景です。


グランドプリンスホテル赤坂旧館(旧李王家邸)は施設内に保存されます。

本事業の概要(今後の事業進捗にともない変更となることがあります)
所在地 東京都千代田区紀尾井町1-2
敷地面積 約30400㎡
延床面積 約227200㎡
主用途内訳 
オフィス 約110000㎡
ホテル 約28700㎡
住宅 約22700㎡
商業 約10800㎡ 他
設計・監理株式会社 日建設計
外装デザイン Kohn Pedersen Fox Associates P.C.
総事業費 約980億円
予定予定 2013年1月以降新築工事着工~2016年5月頃新築工事竣工
開業予定 2016年夏頃
<オフィス・ホテル棟の概要>
主要用途オフィス・ホテル
※ホテルは株式会社プリンスホテルが運営予定
階数 地上36階地下2階
ホテル:36階~30階
オフィス:28階~5階
商業施設:4階~1階
高さ約 180m(紀尾井町通りより)
構造 鉄骨造等(制振構造)
施工会社 鹿島・鉄建・熊谷建設共同企業体
<住宅棟の概要>
主要用途住宅
階数 地上24階
住宅:24~2階
高さ 約90m(プリンス通りより)
構造 高強度鉄筋コンクリート造(免震構造)
施工会社 西武・大林・前田建設共同企業体

ニュースリリース:ケンプラッツによるニュース 2012年9月13日
【開発】赤坂プリンス跡地に延べ床約23万m2のツインタワー、西武プロパティーズが開発
プレスリリース:株式会社西武ホールディングスによる報道資料 2012年11月8日
「(仮称)紀尾井町計画」の事業決定について



東京地下鉄銀座線の赤坂見附駅のA10出口を上がった先に、すぐに目に飛び込んでくるのが「弁慶濠」の広大な水面と、「(仮称)紀尾井町計画」の再開発工事現場の全景です。




弁慶濠の水面上に架かっている「弁慶橋」から、再開発工事現場内を観察することが出来ます。清水谷公園公園方向へ向かっていきます。




弁慶橋から清水谷公園方向へ伸びている道路沿いの工事用フェンス周辺を撮影しました。この日は日曜日だったので、工事現場内は閑散としていました。




弁慶濠に架かっている「弁慶橋」の全景を撮影しました。外濠通りの赤坂見附交差点と、清水谷公園やホテルニューオータニ方向を結んでいます。




首都高速4号新宿線の「千代田トンネル」の赤坂側(西側)坑口のすぐ上に工事用のプレハブ小屋が設置されています。




3基のタワークレーンが整然と並んでいる再開発工事現場を撮影しました。敷地に沿って緑が鬱蒼と広がっていて、再開発工事現場と言うよりは、広大な緑地帯の雰囲気が強かったです。




青山通り(国道246号線)上に架橋されている歩道橋から再開発工事現場を振り返ると、「グランドプリンスホテル赤坂旧館(旧李王家邸)」の建物が小さく見えました。




「グランドプリンスホテル赤坂旧館(旧李王家邸)」の建物をズームで撮影しました。この建物を間近で見てみたくなったので、少し周囲を探検していきます。




青山通り(国道246号線)を東側(麹町側)へしばらく歩くと、「江戸城・赤坂見附跡地」前にやってきました。赤坂見附跡地の背後には、工事用プレハブ小屋が設置されていました。




日曜日の正午前の時間帯の散策だったので、工事用クレーン等も動いてなく、プレハブ小屋内も無人状態でひっそりとしていました。




再開発工事現場の敷地の東側を通っている道路「諏訪坂(すわざか)」前にやってきました。この諏訪坂の通りを北へ向かって歩いて行きます。




千代田区観光協会のサイトの説明によると、『新撰東京名所図会』に「北白川宮御門前にり赤坂門の方へ下る坂を名づく。もと諏訪氏の邸宅ありしを以てなり。」とあるのだそうです。




旧李王家邸の建物が見えてきました。再開発工事が終わった暁には、建物内部を見学することが出来るようになるのだそうですので、今から楽しみですね。




「諏訪坂」の文字通り、上り坂を登っていきます。この諏訪坂の道路だけではなく、再開発工事現場の敷地内も斜面が平坦なのではなく、地面全体が傾斜地となっているみたいですね。




戦前は、韓国皇太子として生まれ、朝鮮併合後には日本の皇族に準じた扱いを受けていた李垠の邸宅として使用されてきました。




戦後は、参議院議長公邸として使用されたのち、1952年に国土計画興業(後のコクド、及びプリンスホテル)がこれを取得します。1客室35室が整備され、1955年に赤坂プリンスホテルとして開業しました。




諏訪坂の坂上に到着しました。この界隈は、都道府県会館などの施設や、閑静な住宅密集地帯が広がっています。




振り返って、諏訪坂の坂下方向を撮影しました。広大な再開発工事現場の背後には、赤坂地区や赤坂見附地区の商業施設や高層ビル群が広がっているのが見えます。




旧李王家邸の建物をすぐそばから眺めることが出来て良かったです。




再開発計画の地図です。

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