河口公男の絵画:元国立西洋美術館保存修復研究員の絵画への理解はどの様なものだったか?

油彩画の修復家として、専門は北方ルネッサンス絵画、特に初期フランドル絵画を学んできた経験の集大成を試みる

思い込み(バイアス)3

2024-06-27 20:59:01 | 絵画

人の思い込みには「善」もあれば「悪」もある事は、我々、人間の性格の一部となっている。先に述べた様に警察官は業務として人を疑い、無実の者まで犯罪者として扱うことは日常である。だから無実が判明しても謝りはしない。仕事上そういうものだと「思い込んで」いるのである。彼らが暴走しないようにしなければならないが、不実は隠してしまう性格を産んでいる。また、実際に従って操作など面倒くさがって知らぬふりをして事実と異なる「ごまかし」をする。だから「監査」が必要だが、内部のものが担当すれば「適切な対応が行われた」としてしまう。外部から調査が出来る「権力」が必要なのだ。

しかし、その権力者(政治家や警察、検察)が犯罪をもみ消す事案がある。中村格という警察官僚が伊藤詩織さんの暴行事件を逮捕状が出ていたにも拘わらず「破棄」させた。その容疑者は安倍晋三の懇意とする者であったと・・・・。事後、その中村格は警察庁長官に登りつめた。メディアに色々叩かれても、世の中は簡単に変わらない。

思い込みは危険を伴うが、ごまかせば日本人の国民性で「のど元過ぎれば熱さ忘れる」となる。

これまでの思い込みと少し違うが、科学者が行う「研究」には「想定の結果に思い込み」が必要だ。つまり「当たりをつける」の出研究調査のプロセスが生まれ、多くの発見も生まれる。時には予期しなかった「結果」も得られる。その結果を想定して「予算」を組むが、大学の研究予算を削って、自分たちで金を稼げと「行財政改革」として「独立行政法人」化して、本来の大学研究機関の力を削いでしまった小泉純一郎はグローバリズムとして企業を中国に送り込んで技術や知識をただで中国にくれてやった。今になって反省しても遅いが、彼は反省しない。研究機関の将来的目標を失わせるほど海外に注力したのだ。

今になって財政に危機とか言っても、実際は日本の経済は国内に向かわず、海外に投資し利益は海外に保存され、再投資に回されてしまう。また国内企業も海外で得た利益には「特別税制」で少ない所得税として優遇している。本当は「財政危機」どころか、いくらでも資金は海外にあるのだが、「思い込み」で国民には安い賃金で国内で働くようにしたのだ。こうして自民党政治の長い支配が実態が見えないように思考停止させ「思い込ませて」いるのだ。

日銀は2%のインフレ率を求め続けてきた。誰のために・・・為替レートが1ドル160円を超えても、日銀総裁は「国民の生活はまだ耐えられる」と言っていた・・・日銀の役割は国民に向かっていない・・・日本の企業の財政経済しか目に入っていない。多くは輸出に頼っている企業にとって「円安」は利益膨らんで日本の経済は良くなると「思い込んで」いるようだが、当の国民は高い輸入品を買わされているから、実質賃金は低下し購買力は下がっている。野菜から肉、魚まで輸入しているからスーパーで次第に買わなくなってきた。スーパーは人件費を削り、キャッシャーの担当を減らして、セルフレジとか客に強いてきた。おまけに万引き防止に会計をチェックし始めた無礼も。それでも我慢するおバカな国民。これが直近の日本文化だ。