宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

みやぎ農業未来塾「活かそう経営主の技(力)・後継者の意欲(宝)」を開催

2010年09月30日 16時45分55秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
大河原普及センターでは,仙南農業を担う経営意欲の高い多様な担い手育成を重点目標として取り上げており,就農希望者が円滑に就農できるよう進路の選定や実務研修を支援し,就農後は栽培・飼養管理技術の習得のための技術指導等を中心に支援しています。
 特に,今年度は新規就農者とその親世代を対象としたプロジェクト課題を設けて,農業技術支援の他,農業経営の充実と発展に向けた課題の明確化や家族内の役割分担,責任の明確化等,経営的課題についても支援しております。
 今回のみやぎ農業未来塾では,これらの課題解決を図るために,経営主と後継者が一堂に会して話し合う場を設定し,登米市より芳賀よみ子さん・秀二さん親子を迎え,みやぎ農業未来塾(就農課題解決講座)「活かそう!経営主の技(力)・後継者の意欲(宝)」を開催しました。
 講師の芳賀さん親子からは,「本気でぶつかること。親が子を育てる視点で冷静に対応する場面が重要。やらせることで子は育つ,多少の失敗は成長の糧。互いに冷静になれない時は,普及センターや地域の先輩等の第三者的な存在が貴重な助言をくれることが多い。」等の助言がありました。参加者は「本音で話し合うことの重要性と難しさを実感しているが,いざ現実になると避けて通りがち。本気でぶつかり,やらせてみることを実践したい。」等,今後の経営に活かしていきたいと話していました。

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 技術次長(班長) 大泉眞由美  
       TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138

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集落の知恵と資源を活用した柿渋づくりが始動!

2010年09月30日 16時33分07秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援
角田市石川口下集落では,兼業化や高齢化によって遊休地が増加する現状を打開しようと,有志6名で発足した「花集会」が中心となって,集落内の遊休畑90㌃にイチジクを栽培し,生食での販売や新たな加工品試作に取り組んできました。昨年8月には,花集会と集落農家組合の共催で「集落の夢を語る会」を開催し,これからの集落のあり方について老いも若きも皆で取り組もうと花集会が呼びかけました。この時「眠っている地域資源を活用すべき」とアドバイスして下さったのが民族研究家の結城登美雄氏でした。
 この集落は,古くからころ柿(干し柿)の原料となる「蜂谷柿」がどの家でも栽培されていましたが,担い手の高齢化に伴って今では柿を収穫する手間がなく,多くの柿は収穫されないまま木の上で熟してしまい,未利用資源となっています。結城氏からは「この収穫されない蜂谷柿を,渋が強い未熟期に収穫して柿渋を作ってみたらどうか」との助言があり,「なるほど,未利用資源活用はいいアイディアだ」と柿渋の需要や作り方を普及センターに尋ねながら柿渋試作(8月)へとこぎつけました。
 柿渋の新たなニーズを探り当てた花集会のメンバーは,「確実なニーズの獲得に向けて柿渋試作を成功させ,イチジクに次ぐ集落の収益部門を確立したい。」と,試作品が完成する来年に思いを馳せています。10月には集落ぐるみのお祭りがあり,花集会のメンバーは,新たな取り組みに1人でも多くの担い手が参加してくれるよう呼びかけることにしています。
 集落の高齢者(多様な担い手)が知恵を絞って将来の集落像を描いています。普及センターでは,この多様な担い手による取り組みが,次の担い手に譲り葉のように受け継がれ,石川口下集落が元気になるよう支援を続けていきます。

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 技術次長(班長)大泉 眞由美   
       TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138

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河北大川たい肥センター産たい肥の利用拡大に向けた現地検討会及び研修会を開催

2010年09月30日 11時54分31秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 石巻市河北地区にある大川たい肥センターでは,鶏ふん主体の原料からたい肥を生産しており,窒素成分だけでなく,リン酸やカリウムの成分量も高いことが特徴です。普及センターでは,この地域有機資源の活用を図るため水稲栽培技術普及展示ほを設置するとともに,その供給システムの構築を支援しています。
 平成22年9月13日,現地展示ほにおける現地検討会と供給システム構築のための研修会を開催し,市やJAの職員,展示ほ農家等,16名の参加がありました。
 午前中の現地検討会では,普及センターから大川たい肥の特徴や展示ほの概要を説明しました。たい肥を施用した実証区は,通常の窒素施用量の約半分をたい肥で代替して,肥料費の節減ができ,水稲の倒伏もみられず,慣行区と同等の生育量となっていました。展示ほ担当農家の高橋さんは,今後も大川たい肥を施用していきたいとの感想でした。
 一方,大川たい肥の散布作業は個々の農家に依存している状況です。散布機を所持している農家はほとんどないので,利用拡大のためには,散布組織の設立等によるたい肥供給の円滑化が不可欠です。そこで,午後からは場所を移し,今秋から散布受託や散布機の貸出しを行う本吉有機肥料センターにおいて,供給システム構築に向けた視察研修会を行いました。気仙沼市の担当の方から散布機械の貸出しや,散布料金の設定などについて,詳細にご教授いただき,続いて本吉普及センターの担当の方から,たい肥の品質向上支援の経緯を説明していただきました。参加者からの質問も多く,有意義な研修会となりました。
 今後は,たい肥を効率的に適正量散布する方法を,現地で生産者が実演する「散布研修会」等を開催予定です。

連絡先:石巻農業改良普及センター
    先進技術第一班
TEL  :0225-95-7612

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麦類の高収量・高品質に向けて,播種前講習会が開催されました

2010年09月30日 09時46分10秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 石巻管内では麦類が転作作物として,約690haが作付けされ,県内有数の産地となっています。特に大麦は約530haが作付けされており,県全体の約4割を占めています。
 平成22年9月6日,JAいしのまき転作部会の麦播種前講習会が開催され,生産組織等の代表者約30名が参加しました。
 普及センターから,平成22年産麦作の収量・品質が低下した要因を振り返り,それを踏まえての平成23年産麦作における重要ポイントを説明しました。平成22年産では4月以降の降水量が多く,湿害を受けたほ場も少なくなかったので,播種時に明渠や弾丸暗渠の施工など排水対策を徹底するとともに,春の融雪後にはほ場を見回り,崩れた排水溝の手直しなどを呼びかけました。その他,土壌の酸度矯正や追肥時期・量,雑草防除,麦踏みなどについても,その効果や注意すべき事項を,適期・適正に実施するよう説明しました。
 引き続き,普及センターでは,関係機関とともに高収量・高品質麦の安定生産を支援していきます。

連絡先 石巻農業改良普及センター
    先進技術第一班
TEL :0225-95-7612

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