宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

天敵カブリダニを活用したいちご栽培実証ほを巡回調査

2011年02月01日 13時30分05秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
当普及センター管内の亘理町,山元町は,いちごの産出額が宮城県内第1・2位の産地です。いちごの栽培期間は10か月と長期に渡り,防除作業は生産者の大きな負担となっています。また,化学合成農薬の多用により薬剤耐性を持った病害虫の発生も懸念されます。
 そこで,管内6か所に「天敵カブリダニによる害虫ハダニ防除」実証ほを設置し,持続可能な農業技術の普及に取り組んでいます。
 本年度の実証ほでは,ハダニの天敵であるミヤコカブリダニの定着を促進するために,10月にミヤコカブリダニと同様の天敵のチリカブリダニとの同時放飼の効果を検証しています。
 平成23年1月18日,JAみやぎ亘理,アリスタライフサイエンス株式会社,農業・園芸総合研究所,当普及センターが連携して実証ほの定期巡回調査を実施しました。
 多くの実証ほでは,ハダニの発生数が少なく,ミヤコカブリダニ,チリカブリダニの定着を確認することができましたが,一部のほ場でハダニの発生が確認されました。
 ハダニの発生が少ないほ場では,カブリダニにより防除できるので化学合成農薬の散布を行わないことを指導しました。生産者からは,「農薬の散布回数が減って省力的である。」との意見が聞かれました。一方で,「どの程度のハダニ発生密度までがカブリダニによる防除の許容範囲であるのかの判定が難しい。」との意見も出されました。カブリダニの防除技術の向上のために,先進事例情報等を生産者へ提供する計画です。
 JAみやぎ亘理の職員からは,「普及センターが作成した天敵カブリダニマニュアル等の情報提供により,管内生産者の関心が高まり,昨年度よりも天敵カブリダニの使用者が増加している」との話がありました。
 普及センターでは,天敵の利用等の持続可能な農業技術の導入支援を今後も継続していきます。
<連絡先>亘理農業改良普及センター 0223-34-1141

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平成23年産りんごに向けてスタート!

2011年02月01日 10時44分19秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

  平成23年1月14日に,栗原市果樹連絡協議会のりんごせん定講習会及び防除暦検討会が開催されました。(参加者30名)
  講師に農業・園芸総合研究所 菊地総括研究員,池田上席主任研究員を迎え,りんごのせん定について実地指導および座学講習を行いました。
  昨年は夏期の干ばつから秋根の伸長が悪く貯蔵養分不足である反面,日照が多かったことから花芽の数は例年より多いことから,本年のせん定は花芽の数を制限し強めのせん定がポイントである旨の指導がありました。
  また,座学では実地で行ったせん定の図解説明,肥培管理,近頃管内で注目しているシナノスイートの結果習性とせん定上の留意点などが説明され,会員は食い入る様に聞き入っていました。
  同時に開催した平成23年産防除暦検討会では,昨年東北農業研究シンポジウムで発表された内容を参考に防除暦の検討がなされ,昨年の暦の不備な点を補う暦が作成されました。
  今回の講習会を糧に,平成23年産りんごのよりよいスタートが切れる様,これから本格的なせん定作業,春の準備に入ります。

<せん定実地指導風景>

<座学で実地のおさらい>

<熱心に聞き入る会員>

 <連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班

TEL:0228-22-9437       FAX:0228-22-5795・6144


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笑顔こぼれた反省会

2011年02月01日 10時11分14秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成

  去る平成22年12月18日,下在ブルーベリー生産組合で本年度の作業報告並びに精算を行うため反省会が開催されました。
  平成22年度の総会開催までは,「共同」という言葉が「皆でそろって作業をする」ととらえ,組合員全員が揃わないと管理作業ができないような組織体制でした。また指令を出す会長も多忙で,管理作業が遅れがちでした。「共同」はいい面もあるが個々の責任が曖昧になりがち。管理班長や販売班長などを設け責任を分担化させるよう助言したところ,総会時に組織分担表を作り規約も整備しました。その結果,総会後は各組合員の役割が明確になったことから,生産管理,販売管理がきちんと行われ,また会員相互の作業の遅れをカバーし合ったり,出荷品の目揃いを行い,悪い面は指摘し合うなど副次的効果も見られました。
  さらに新しい組織運営の役割分担により労務管理人が作業日誌をつけ,労働時間を明確に示したことから,今回の反省会では労働賃金を支払えるまでになりました。労働賃金としてはまだまだ少ないものの,昨年までは各個人への還元はなかったため,組合員にとっては笑顔のこぼれる反省会となりました。

写真なし

栗原農業改良普及センター 先進技術班

TEL:0228-22-9437       FAX:0228-22-5795・6144


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“肥料の特性を知って効果的に施肥をしよう”小ぎく土壌肥料講習会を開催

2011年02月01日 08時54分25秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 平成23年1月19日,JA南三陸リアス小菊栽培研究会の土壌肥料講習会が開催されました。昨年度,研究会では土壌肥料について5回シリーズの講習を受講し,今回はその復習をするとともに,肥料の特性について講習しました。
 講習では,施肥をする前にもう一度自分のほ場の状態を確認することや,肥効調節型肥料の溶出特性などについて,普及センターから説明がありました。土壌分析結果を踏まえた効率的な施肥設計や,小ぎくの生育ステージ別の養分吸収量と合わせた肥効調節型肥料の利用など,昨年よりレベルアップした内容でしたが,会員は熱心にメモをとり,真剣に受講しました。
 今後も普及センターでは,生産コストを意識した効果的で効率的な施肥による小ぎく栽培を支援していきます。

本吉農業改良普及センター 

先進技術班
TEL 0226-46-6902           
FAX  0226-46-5140           


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