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宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

アフリカ南部のザンビア共和国から普及制度の研修生が来ました

2011年02月22日 16時39分10秒 | その他

  平成22年度JICA国別研修「農業普及・地域活性化」コースの一貫として,ザンビア共和国農業協同組合省(日本の農林水産省にあたる)で農業普及を統括する副局長を団長とする政府職員6名の方が日本の農業普及制度を研修するために来庁しました。
  JICAでは,2002年~2009年にわたってザンビア共和国の村落開発計画プロジェクトをおこなった結果,普及員の活動がその成否を大きく左右することがわかったので,2010年からの5年間で農業普及制度を強化することにより農村の自立的発展を促そうとする新プロジェクトを立ち上げたとのことです。プロジェクト初年目の今回は,普及制度を所管する幹部職員の方が参加し,次回からは現地で活動する普及職員を研修対象とする計画とのこと。
  宮城県での滞在期間は平成23年2月12日からの9日間で,JICAのザンビア派遣職員がかつて縁のあった丸森町を受け入れ先として,農家生活や生産活動,農協の支援内容など様々な現地活動を見聞するよう計画されています。
 研修は平成23年2月15日に大河原合同庁舎で行いました。農業改良普及センター職員を講師に,普及制度の変遷,普及指導員資格,普及計画の作成方法,プロジェクト活動の実際などを学ばれました。
  特に関心が高かったのは普及制度の発足当時のことで,緑の自転車や役場駐在制,油紙を用いた保温折衷苗代の指導がもてはやされたことなどでした。ザンビアでは焼き畑農業が一般的であり,農業への投資能力が低いこと,道路を初めとする社会インフラの整備も遅れているなど,普及活動も困難な状況にあることを受講者から説明されました。
 総合討議では,普及計画の作成手順や評価手法に質問が集中し,この研修を自国で活かそうとする熱意が感じられました。

  JICA:独立行政法人国際協力機構,技術協力や資金協力を総合的に行う政府開発      援助の実施機関であり,青年海外協力隊もその活動の一環です。

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  農業普及指導専門監
       TEL:0224-53-3253 FAX:0224-53-3138


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いちごのクラウン温度制御技術成績検討会を開催

2011年02月22日 09時02分20秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 栗原耕英地区の有限会社ファーム千葉において実施してきた,いちごのクラウン温度制御技術の現地実証試験の成績検討会を2月15日に開催しました。この試験はファーム千葉,JA栗っこ,農業・園芸総合研究所,栗原農業改良普及センターで構成する栗原地域農業研究・普及協議会が事業主体となり,平成21年度から2年間にわたり実施したものです。

 最初に農業・園芸総合研究所の担当者から試験成績について説明があり,その後に意見交換が行われました。平成22年は猛暑に見舞われましたが,温度制御を行ったハウスでは株元冷却による効果が顕著に表れ,夏場の花芽形成の安定化により特に9月から11月の収量が大きく増加しました。最終的な商品果収量も慣行ハウスの約1.8倍と目覚ましい成果となりました。一方,課題としては冷却チューブ周辺の結露により灰色かび病が出やすくなる傾向があるので,その防除対策を徹底する必要があります。また,最大の課題は10a当たり300万円近く要する温度制御設備の導入コストです。地下水の利用や設備の簡素化によってコストを下げられる可能性はあるので,その手法が今後の普及の鍵となりそうです。

 なお,本技術の現地実証試験については,協議会の事業として次年度も継続することとなりました。この技術は夏秋いちごの株元冷却に留まらず,促成いちごの保温にも活用できる可能性があり,普及センターでは引き続き導入効果の検証や技術のPRを進めていきます。

<連絡先>

宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班

TEL0228-22-9437       FAX0228-22-6144

 


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商品の品質にこだわる園芸産地づくり~園芸振興セミナーを開催

2011年02月22日 08時57分37秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営

 栗原地域では園芸品目の生産拡大に向けて,各品目の栽培講習会や直売所の運営支援などさまざまな取り組みが行われていますが,その一環として,2月10日に志波姫のエポカ21を会場に園芸振興セミナーを開催しました。講師として,茨城県つくば市の直売所「みずほの村市場」代表の長谷川久夫氏を招き,「生産者の立場と消費者ニーズを求めて」と題した講演が行われました。

 講演の中で強調されたのは,農業生産者の多くは経営者としての自覚がなくコスト計算が不十分,原価計算をした上で利益の出る価格設定をしないと経営を継続できないとのことでした。さらに,人口減少と高齢化が進む日本国内では食品は余っているため,質の良い商品を作り売る努力をしないと販売に結びつかないということでした。「みずほの村市場」では,出品者との間に委託販売契約を取り交わし,一定以上の売上金額に対しては報奨金を出すが,逆に契約した売上金額に満たないと違約金を徴収する方式となっており,商品の品質向上に向けて出品者の努力を促すスタイルとしています。こうした取り組みの成果として,平成3年の設立時から毎年販売額を伸ばし続けているということでした。

 今回のセミナーには栗原市内の生産者ら78名が参加しましたが,農産物の生産・販売に対して経営者としての意識改革を強く求める内容で,生産者も認識を新たにしたようです。

<連絡先>

宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班

TEL0228-22-9437       FAX0228-22-6144

 


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春播きそらまめ栽培講習会を開催

2011年02月22日 08時53分32秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 栗原市の主要な園芸品目の一つであるそらまめの収量・品質向上を目的に,2月2日にJA栗っこ志波姫支店において栽培講習会が開催されました。講習会には25名ほどの生産者が参加し,良品生産のための栽培管理や病害虫防除法について学びました。

 栽培のポイントについてサカタのタネの小原氏から,堆肥施用など基本的な土づくりの励行,ムダな茎の整理,開花期・結実期のかん水・追肥など,栽培管理の重要なポイントについて説明がありました。普及センターからは,赤色斑点病やアブラムシ,ハモグリバエ防除のための薬剤散布について説明しました。また,全農みやぎの横山氏からは,6月のそらまめは宮城県産が中心で,特に父の日前は高単価が見込めるので,出荷量を多く確保したいとの説明がありました。

 平成23年産は集落営農での新たな取り組みもあり,栗原市の作付面積は前年より1割程度増える見込みとなっています。少しでも単収を底上げし,品質の良い莢の出荷につながるよう,JAとの連携のもと支援していきます。

<連絡先>

宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班

TEL0228-22-9437     FAX0228-22-6144

 


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