普及センターでは,りんごの害虫で被害の拡大が懸念されている「ヒメボクトウ(幼虫が集団で枝や幹に食入),スモモヒメシンクイ(幼虫が果皮下を筋状に食害)」の栗原地域における発生消長を把握するため,平成24年度から管内3か所のりんご園地でフェロモントラップ調査を行っています。
調査は,ヒメボクトウ:6月11日~10月8日,スモモヒメシンクイ:5月7日~10月15日の期間に,週に一回誘殺数のカウントを行いました。
ヒメボクトウについては,平成24年度は7月下旬に誘殺数が最も多い結果となりましたが,平成25年度については,8月上旬にピークを迎えました(図1)。このことから年1回の発生であると推察されました。
スモモヒメシンクイについては,平成24年度は5月中下旬,7月中旬,8月下旬の計3回のピークがありました。一方,平成25年度は非常にピークが掴みにくい発生消長となりましたが,年3回程度の発生であると推察されました(図2)。
園地によっては,ヒメボクトウの被害が見え始めており,被害の拡大防止が必要となっています。普及センターでは,今回の調査や園地の被害状況等を基に,管内りんご生産者への情報提供及び効果的な防除技術の確立へつなげていきます。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9404
FAX:0228-22-6144