令和4年4月6日(水)に東松島市の株式会社パスカファーム立沼を会場に生産者等32人が参加し、パイオニアエコサイエンス株式会社の松永氏を講師に迎え、アスパラガス栽培管理勉強会(定植編)を開催しました。
アスパラガスは多年生作物で定植後10年位収穫できますが、北海道や長野県等の産地では、病害虫等により作付面積が減少しています。そこで、明治大学とパイオニアエコサイエンスが1年養成株全収穫栽培法「アスパラガス採りっきり栽培Ⓡ」を平成28年に開発しました。
石巻農業改良普及センターでは、令和2年からJAいしのまき等と連携し、地域農業の活性化のため、高収益作物として注目されるアスパラガスの導入・定着に取り組んでいます。
今回はパスカファーム立沼が事前に施肥や黒マルチ掛けして準備した畑で、講師の松永氏から定植時のポイントについて説明を受けた後、参加者が専用定植器を使って植え穴を開け苗を定植する実習を行いました。苗は「大宝早生」と「ギガデル」の2品種で、昨年12月末にセルトレイ72穴に播種し、電熱温床線や育苗ハウスで約100日育苗したものです。
松永氏は「窒素成分量15kg/10aの基肥とマルチ掛け、地温15℃前後の確保、専用定植器での深植え、活着促進のための潅水、6月頃の植え穴埋め戻し、除草や病害虫防除、追肥など適正管理による大株の養成が翌年の収穫量のカギとなる」と話されました。
JAいしのまきからは、昨年定植した株が4月下旬から収穫が始まるため、標準出荷規格をもとに収穫、選別、結束、箱詰めなど直売所や石巻市場等への出荷方法の指導がありました。
次回のアスパラガス勉強会は、梅雨入り前に支柱立て・病害虫対策を中心に開催する予定です。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班 TEL:0225-95-7612