宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

みやぎ農業未来塾(畜産コース)を開催

2011年08月22日 16時18分53秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
大崎農業改良普及センターでは,畜産農家の後継者等を対象として,平成23年7月29日(金)に,みやぎ農業未来塾(畜産コース)を開催しました。大崎石巻乳用牛群改良組合との共同開催で,出席者は14名でした。
 午前中は,山形県最上村にある農業生産法人もがみグリーンファームを訪れました。町内の土木建設会社が,耕作放棄地解消などを事業目的として設立し,大豆,そばの生産から収穫までの作業受託を行う傍ら,里芋の栽培も手がけ,栽培面積が年々拡大しているそうです。保険関係を充実して雇用者の安心感を持たせており,産業廃棄物処理施設から出る廃熱を利用したハウストマト栽培,農産物直売所などその多角的経営手腕は,これからの農業のあり方の一つとして多いに参考になりました。     次に,自給粗飼料生産を拡大するためコントラクター組合を設立しており,飼料米の嗜好性向上等を図る稲ソフトグレインサイレージの製造,たい肥散布作業の受託と園芸振興など,その活動が全国的に注目されている真室川町酪農振興会を訪れました。 代表者である佐藤和彦氏は,山形県の乳用牛群検定組合長も努められており,精力的に酪農経営を実践されています。飼料用トウモロコシ等の粗飼料自給率を高める努力をしており,稲ソフトグレインサイレージでは,TDN1kg当たりの価格が購入配合飼料を下回る条件になっているそうです。当センター管内でも今年,ソフトグレインサイレージ製造に挑戦する農協があります。その職員もこの研修に参加しており,成果が期待されるところです。                          今年は,震災という困難な状況の中で,農家の経営への取り組みも厳しい状況にあります。今回視察した山形県の優良事例は,農業者・行政(県,町)・試験研究機関等が連携して取り組んだ成果であり,今後の活動に活用していきたいと考えています。

宮城県大崎農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-91-0726 FAX:0229-23-0910

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現地検討会で水稲乾田直播の生育を確認!

2011年08月22日 09時16分14秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 近年,春作業や生産コストの軽減を目的に,水稲乾田直播栽培が注目されています。
 当普及センター管内は県内でも水稲乾田直播への関心が高い地域であり,栽培面積は約55haで,うち主食用は39haとなっています。
 美里町小牛田地区では平成18年度に会員15名で「乾田直播栽培研究会」を立ち上げ,お互いの栽培技術の研鑽を図ってきました。今年度の栽培面積は約28haで,管内乾田直播栽培面積の過半数を占めています。
 同研究会では8月2日に今年度第3回目の現地検討会を実施し,10ほ場を巡回しながら生育や雑草,病害虫の発生状況を確認しました。全体に生育は良好で有効茎数も十分に確保できたほ場が多く,幼穂長は1~3cm程度で,移植栽培より8~15日程度の生育ステージが遅れていることが確認できました。乾田直播で問題となる雑草については,昨年より大幅に発生量が少なく,「除草剤散布のタイミングがつかめてきた」という意見が出されました。
 また,一昨年に大発生し減収につながった「イネツトムシ」についても,今年度は普及センターでカラー粘着トラップを設置して情報を発行し,事務局のJAみどりのを通じて会員に連絡してもらいました。トラップの情報を参考に,会員が早めにほ場を回って発生を確認し防除に努めた結果,ほとんど被害は見られず,非常に防除効果が高かったと会員から評価されました。
9月には最終の現地検討会を実施し,刈り取り適期を皆で確認して高品質の乾田直播米の生産に努め,他の生産者への栽培拡大を図っていきたいと考えています。
<問い合わせ先>
 美里農業改良普及センター 先進技術班
 TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225

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登米市農業士会が平成23年度歓迎会を開催

2011年08月19日 14時15分54秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
 登米市農業士会(会長:佐々木まき子,会員数21名)では,地域農業推進や農業後継者育成に向けた活動の外,自己研鑽に係る活動を積極的に行っています。
 平成23年8月10日(水)に,本年度新たに認定された農業士を歓迎する「登米市農業士会歓迎会」が開催されました。例年は6月の開催ですが,震災の影響もあり,県の主催する「平成23年度宮城県農業士退任者感謝状贈呈式及び認定証交付式」が8月3日の開催となったため,遅れた開催となりました。当日は,登米市の指導農業士・青年農業士に普及センター職員を加え,19名が参加しました。
 新たに青年農業士に認定された永浦清太郎氏からは,農業士活動を始める上での抱負や経営内容等についての挨拶がありました。なお,本年度は登米市農業士会からの退任者はありませんでした。
 歓迎会閉会後には懇親会が開催され,お互いの経営状況や特徴等について,農業士相互の,あるいは農業士と普及センター職員との,さらに掘り下げた情報交換が行われ,今後の登米市農業士会の活動をより活発に運営していくための原動力になったものと思われます。





宮城県登米農業改良普及センター
 〒987-0511
 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
 電話:0220-22-8603
 Eメール:tmnokai@pref.miyagi.jp
 

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「三陸沿岸農業の復興に向けて」県境3普及センター情報交換会を開催

2011年08月16日 10時27分11秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 東日本大震災で被災した農業者の経営再建と,地域農業の復興に向けた支援をより一層進めるため,7月27日,気仙沼市内で,岩手・宮城県境を管内とする一関,大船渡,本吉の3普及センターで情報交換会を開催しました。
 まず,津波で被災した気仙沼市階上地区のいちご栽培ほ場と土地利用型の階上生産組合の水田を見て回り,ガレキの撤去状況や除塩方法について検討しました。大船渡管内も津波被災農地にはガレキが多く残っており,撤去作業やその後の農地復旧について活発な意見交換が行われました。また一関管内では,地震による用水ポンプ等の損傷が激しく,地元自治体による復旧が進んでいるとのことでした。
 次に,各普及センター管内の被害状況と復旧に向けた取り組みについて紹介し,「被災農家に寄り添って,単なる現状復旧ではなく,今後の地域農業の再編を見据えた支援が必要」といった意見が出るなど,長期的な視野を持った中にもスピード感のある普及活動の展開について活発な意見交換が行われました。
 今後も県境3普及センターの情報交換を行いながら,被災農家への支援を継続していきます。

本吉農業改良普及センター
地域農業班    
TEL 0220-41-0201
FAX 0220-41-0204

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登米の農業を支える女性農業者が先進農家を視察

2011年08月12日 16時15分02秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成
 平成23年8月3日に,「アグリレディーズネットとめ」と「登米地区農村生活研究グループ連絡協議会」の共催で,先進農家視察研修会を開催しました。
 この研修会は,先進的な取組みを行っている農家を視察することにより,グループ員の農業技術の習得や,農村女性の視点で地域資源を見直し,その活用について考えることを目的としています。また,地域内の2つの女性グループの共催とすることで,グループ員同士の親睦を深め,ネットワークづくりにつなげることも目的としています。
 今回の研修会では,29人が登米市米山町の2つの農家を視察しました。1か所めは,夏イチゴ『雷峰』の栽培と農産加工に取り組んでいる鈴木さんのハウスを視察しました。鈴木さんは出荷で余ったイチゴをジャムに加工し,道の駅等での販売も行っています。また野菜ソムリエの資格を取得し,消費者に美味しいものを届けることをモットーに,イチゴの栽培や加工に日々工夫して取り組んでいます。2か所めは施設メロン栽培に取り組んでいる芳賀さんのハウスを視察しました。芳賀さんは退職を機に就農し,細かい気配りと丁寧な作業により,とても品質の良いメロンを栽培しています。参加者からは,「どうして夏イチゴの栽培を始めたのか」,「メロンはどのように仕立てているのか」,「どのようなところで販売しているのか」など,栽培方法や経営について多くの質問がありました。また視察後の意見交換会では,お互いの栽培方法や農村女性としての考えなど,活発な意見交換が行われました。
 普及センターでは今後も女性による地域活性化の取組みを支援していきます。


   宮城県登米農業改良普及センター
   〒987-0511
    宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
    電話:0220-22-8603  FAX:0220-22-7522 
    E-mail: tmnokai@pref.miyagi.jp

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仙南地域の食材を浅漬けにしてお届け(新しい蔵王漬物センター完成)

2011年08月09日 16時50分59秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成
 平成23年7月29日(金)に新しい「JAみやぎ仙南 蔵王漬物センター」竣工落成式が開催されました。
 蔵王漬物センターは,夏、秋は古漬けきゅうりの塩蔵加工、冬はたくあん漬等漬物を周年販売する施設として,昭和46年に設置されました。
 しかしながら,消費者の嗜好は古漬けからサラダ感覚の浅漬けに変化し,販売店や消費者からも,浅漬けがもっと欲しいとの要望が強かったのですが,浅漬けラインが手狭で生産量を増やせずにいました。
 このようなニーズに対応するため,今までの漬物センターに隣接する形で,新しい蔵王漬物センターを新築することになりました。JAでは,新蔵王漬物センターを仙南地域の農産物高付加価値化拠点施設として位置づけて,生産農家に加工原料(きゅうり,なす,はくさい等)の増産を推進しており,今後,これらの農産物を活用した浅漬け(きゅうり漬け,なす漬け等)が本格的に加工販売されることになります。
 また,昨年,蔵王町産の「日本なし」と丸森町産の「ヤーコン」を利用した「梨キムチ」の新商品開発にも取り組んでおり,今秋から本格販売する予定です。


テープカット


新蔵王漬け物センター

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  先進技術第二班 
       TEL:0224-53-3431  FAX:0224-53-3138



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全国農業コンクールで有限会社マルセンファームが優秀賞を受賞

2011年08月08日 13時53分19秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成
 「応援しよう!日本の農業」をスローガンに,「第60回全国農業コンクール全国大会」(主催:毎日新聞社,和歌山県)が7月14日,和歌山市で開催されました。
 本県からは,大崎市鹿島台の㈲マルセンファームが全国の20代表に選ばれ参加しました。
 当日の実績発表では,千葉卓也社長(38歳)が,若い力でひっぱる「こだわりの施設園芸」と題して,親子三本柱(デリシャストマト:社長,ほうれんそう:父,キク:弟)で安定した農業経営と地域雇用に取り組んでいる成果について力強く発表し,優秀賞を受賞しました。
 千葉社長は,全国の優秀な経営者と出会えたこと,創意と工夫による先進的な取り組みを知ることができたことで,今後の経営と地域貢献に役立てたいと感想を述べていました。
 普及センターでは,今後も農業者と連携し,地域農業の振興とさらなる発展に向け支援を行っていきます。

<問い合わせ先>
  美里農業改良普及センター 地域農業班 TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225

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「23年産の米づくり推進気仙沼地方本部会議開催」・・・震災を乗り越え,高品質米を目指す

2011年08月05日 09時10分54秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
気仙沼地方では,3月11日に発生した震災の影響で当初作付計画していた1014haの約1/3で米づくりを断念しましたが,残った部分で飯米用をはじめ食料自給力向上を目指し栽培が行われています。去る7月には,23年産米の生産・品質の向上を目的に土地改良部門も含め関係機関が集まり「米づくり推進気仙沼地方本部会議」が開催されました。
 本年は東日本大震災の影響で播種や田植えの時期がばらつき,平年よりやや遅れたものの6月の高温多照により生育が進み,生育に応じた対策が必要になっていました。普及センターでは生育調査やカメムシ類の発生状況調査を基に予想出穂時期の情報提供をするとともに近年問題となっている白未熟粒の対策として適正な水管理や追肥の実施を関係機関に伝達しました。さらに当管内の主要な落等要因となっている斑点米カメムシ類も多発が予想されることから,適切な雑草管理や防除対策を実施していくことを申し合わせました。
今年度作付けされた水稲をしっかりと生産し,出荷まで持って行くために今後も普及センターでは関係機関と密に連絡を取りながら,現地への支援を実施していきます



<連絡先(仮)>
宮城県本吉農業改良普及センター
    先進技術班
 〒987-0511 登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
       登米合同庁舎203会議室
       0220-41-0201

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平成23年度栗原農業士会総会並びに歓送迎会を開催

2011年08月04日 15時19分00秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保

 栗原農業士会(会長:佐藤弘毅氏)の総会並びに歓送迎会が平成23年7月21日,栗原市築館で開催されました。総会には農業士会会員17名,関係機関職員8名が出席し,平成22年度事業報告・収支決算及び平成23年度事業計画・収支予算案について協議しました。予算が厳しくなる中,経営状況相互視察研修会等栗原農業士会ならではの事業計画を満場一致で承認しました。また,役員改選があり,佐藤会長に代わって,副会長の白鳥一彦氏が会長に就任しました。
 総会に引き続いて,くりはらツーリズムネットワークの馬渡達也氏から,「栗原のグリーンツーリズム」と題して,栗原市のグリーンツーリズムの現況と「らいん(くりはら博覧会)」のプログラムを紹介していただきました。同ネットワークの会員である農業士もいることから,関心は高く,グリーンツーリズムと地産地消を組み合わせた農産物販売など新たな地域農業の発展に期待を抱いていたようです。
 最後に1名の退任者(指導農業士:小野寺克己氏)を送り,1名の新任者(青年農業士:狩野常幸氏)を迎える歓送迎会が農業士・関係機関職員等26名の参加により盛大に開催され,先輩農業士としての体験談や新任農業士へのアドバイス等,農業談義に花を咲かせました。

盛大な歓送迎会
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班 
TEL:0228-22-9404       FAX:0228-22-5795・6144


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秋冬どりキャベツの産地化に向けて~栽培講習会で基本技術を確認

2011年08月04日 15時12分33秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営
 平成23年度からJA栗っこの重点振興品目の一つとしてキャベツの生産振興が進められることとなり,その一環として,7月12日にJA栗っこ築館支店を会場として栽培講習会が開催されました。市内各地から22名の生産者と,JA各地区の営農担当者が参集し,キャベツ栽培の基本技術を確認しました。
 はじめに,(株)渡辺採種場研究部次長の佐々木氏より,栽培管理における重要ポイントとして,発芽時の日よけ,ハウスの温度管理,かん水のタイミングなど高温に留意した育苗管理のほか,ほ場の土づくりや施肥管理について説明がありました。普及センターからは病害虫防除対策として,べと病等の予防対策,殺虫剤の系統と防除効果,液剤のセルトレイ処理の方法などについて説明しました。
 JA栗っこでは作付面積3ha,出荷量120tを目標に作付誘導を行っており,各支店ごとに展示ほを設けて,生育状況確認や栽培指導を行っていくこととしています。今夏も高温になることが予想され,育苗環境が厳しくなることが懸念されますが,普及センターもJA担当者と連携しながら,目標出荷量確保に向けて支援を行っていきます。

<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班 
TEL:0228-22-9437   FAX:0228-22-6144

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