築70年の洋間の耐震強化、6帖の狭い部屋を内部から補強をするので、できる限り構造物を薄くしたい、その一方、強度は十分欲しいという二律背反の要求事項がある。また、狭い空間の内部に作るので組立性や出っ張りが少ない事も重要である。
当初、炭素鋼のL形アングルやC形チャンネルで檻のような物を部屋の内部で組み立てることも考えたのだが、細いアングル鋼であると、撓みや座屈が心配。太いアングルでは組立性に難がある。(ボルト結合?溶接?)
作業性とホームセンターからの入手性から2X4木材を主に使うことにしたが、それだけでは耐震シェルターとしての強度に不安がある。そこで、たどり着いた結論はSRW(Steel Reinforced Wood)、鉄筋強化木材方式だ。鉄筋コンクリート=Steel Reinforced Concrete) と言うのはよくある構造方式だが、2X4木材を鋼製アングルで補強して、家が壊れても、耐震シェルター内部までは被害が及ばないようにしようと言う構想だ。
まずは30X30のL形アングルに固定用の穴を加工して。
コーナー部の主荷重を支える、L型の柱を2X4を2本使ってまずは作ってみた。
木材のL形凹み部にL形アングルをビス止めする。そして、それらを組み合わせて、南側壁面の開口部を囲むようなフレームを作っていく。
うまい事、これを起立させ、南壁面に固定する。
これであれば、2本の2X4で作ったL形支柱はあまり部屋の中に出っ張らないし、数トン程度のかなり強大な下向き荷重が掛かっても、支柱が座屈することはないだろう。
と、現物を見ながら、強度のある耐震シェルターの構造を試行錯誤で築いていく予定。