そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

えっ、これが全てマッチの軸で出来てるんですって?!

2012年10月24日 | 本の紹介・その他いろいろ
これを作られた方は、元漁師の濱田さんという方です。

ご自分が乗って漁をされていたお船「幸進丸(こうせいまる)」の模型です。
”幸せを進める船”、いい名前です。

夏はカツオの一本釣り、冬は網を引いての生活。
自分の腕と度胸とカンを信じて暮らす海の男でした。


模型の大きさは、約全長50センチ・巾11センチで、ある一部の場所を除いて、全部マッチの軸で造っているのです!!


真上から見た姿です。

船底のお魚を入れく所の蓋など開けてありますが、もちろん全部、蓋を閉めることが出来ます。


工程としては、まず最初にマッチの頭の火薬の所を削ります。

次に軸を揃えて、一本だけのもの・二本、三本、四本と貼り付けたものをたくさん作っておくのだそうです。



それを使って組み立てていくのですが、一番難しいのはこの部分だとか。

そうでしょうねえ、なんだかわかる気がしますね!


そして新しく製作中の作品で、お船の本体の内部を見せていただきました。

なんと!!  見えない所まで、こんなに細かに作られているんですねえ
すごい情熱だと、感動しました。


私が、特にビックリした所が、3箇所あって、

まずはここです、

エンジンから噴出する煙を排気する煙突です。

青く囲んだ丸い部分も、マッチの軸を使っているのですが、小さい写真のように四角く組み立てたものを紙やすりでみがいて丸くしたのだそうです
スゴイ根気・・・


それからこれ、左右に見えている棒のようなもの。

普段は最初の写真のように、お船の本体と平行に格納されている一本釣り用の竿です。

私は、「これはお箸か何かを使っているんでしょう?」と質問すると
いいえ、これもマッチです!!」

証拠写真です。

ただ、この竿を本体に取り付けている箇所だけは、細すぎて折れると困るので、クギを使っておられました。

作品の中で唯一マッチ棒以外のものを使っておられるのが、ここでした。


そしてここは操舵室ですが、中の椅子まで作られていたので(見えるでしょう?)

これはもう脱帽ですね

出入り口の扉も、もちろん開閉出来ます。


これはレーダーの部分。



とまあ、あらましをご紹介しましたが、可能なら実物を見ていただきたい気持です。


今は、陸(おか)に暮らしておられますが、もしかしたら海の見えるところで暮らしたいと思っておられるのではないでしょうか?

俺は海の男!! 模型からは、そんな心意気が痛いくらいに伝わって来ました。
こんなすばらしいものを見せていただけて、ほんとうに心からうれしかったです。


私も海沿いの漁師町に育ったので、海もお船も漁師さんも、大好きなんです。
できる事なら海の見えるところで人生の最後の時間を過ごしたいと、いつも願っています。
果たして夢のまま終わるのか、そんな日が来るのか・・・・

濱田さん、お互いに夢を持ち続けて、元気で暮らしましょうね!!


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16 コメント

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うわぁ~もう言葉にならない! (ももんが)
2012-10-24 20:37:05
濱田さんの海の男の情熱にひきつけられました。何と根気のいる、いやぁ船への愛情がないとできませんねぇ。 
50年前の子供の頃,津居山港(兵庫県)があり、船が胸を張って頼もしく岸壁に沢山並んでい
 た光景は今も覚えています。幸進丸と共にお元気にお過ごしくださいね。
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ももんがさんへ (森のどんぐり屋より)
2012-10-24 20:47:12
ホントに、なんという根気と愛情でしょうか、私も胸打たれるものがありました!

私の生まれた所も小さいけれど漁港があって、お正月の大漁旗なんかも懐かしい思い出です。海っていいよね~
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Unknown (ブドリ)
2012-10-24 21:22:40
す、す、すごい!
でも、すごいなんて一言で言ってはいけないようなものを感じます。
でも、根気のいる細かな作業をここまでするなんてすごいです。
隅から隅まで目をつぶっても動き回れるほど体の一部になっていないとここまで細かいところまでは細工できないでしょうね。
ある一部はマッチ以外というから船の構造上のどこかかと思ったら、釣竿を固定する部分というのにも驚きました!
それも自分の手のような釣竿に対する思いなのでしょうね。
船を全身全霊で大事に思ってきたことが伝わってきます。
「幸進丸」に支えられてきて、「幸進丸」にお礼をしているのでしょうか。
ほんとに素晴らしいものを見せていただきました。
ありがとうございます。
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ブドリさんへ (森のどんぐり屋より)
2012-10-24 22:11:03
濱田さんとは、このお船とともに今回初めてお会いしたのですが、私も、すごい人だな~~と仰天しました。

漁師さんとお船は、命を共にする存在ですから、幸進丸というお船とは、心の中で今でもきっと、共にあるのだと思います。

ブドリさん、写真をご覧になられただけで、男同士の友情が芽生えたようですね!!
すばらしいコメント、ありがとうございます。
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ワァ~ォ! (周防灘の音楽家!?)
2012-10-24 23:06:54
すごいですね。
竿までマッチ棒だったなんて!
完成まで、いったいどれくらいの時間がかかったのでしょう。
陸にあがっても、「幸進丸」とともに居たいという情熱が感じられます。

私も創作活動頑張ろっと、元気をもらいました。
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周防灘の音楽家!?さんへ (森のどんぐり屋より)
2012-10-24 23:55:33
ねっ、そうでしょう、私もすごい元気をもらいましたもの!

一生懸命とか、誠心誠意心を込めて、というような言葉が、最近はあまり使われなくなっていますが、濱田さんは、まさにその世界の人だと感じますよね。

一緒にがんばったお船を、今も心から愛しておられる・・・
この心意気が、私たちに元気をくれるんですネ
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素晴らしい芸術品ですねぇ。 (マナティ)
2012-10-25 10:58:37
私も荒波と戦う海の男の大ファンです。
大間の一本釣りのTVは欠かさず見てます。
海の男は優しい人が多いように思います。
この作品からも海をこよなく愛する優しい
方が作ってらっしゃると、伝わってきます。
マッチ棒でこんなにデリケートな曲線が
描けるなんて、ビックリデス。
良い物をご紹介くださり有り難うございました。
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 (おかん)
2012-10-25 11:01:00
私の父は有明海で漁師をしていました。一人で漕ぎ出して一人で一本釣りをし市場に出して生計を。まさに、この船を若干小さくしたような船で、天気が良くて風のない日は毎日海の上。懐かしくて、涙です。亡くなるその日まで海へ出られたことが本人は本望であったろうと思わなければ仕方のない逝き方でしたね。思い出してしまいました。感謝!
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マナティさんへ (森のどんぐり屋より)
2012-10-25 11:23:51
こんなすばらしい作品が、ひっそりとご自宅に置かれているだけというのは、いかにももったいない気がして、写真を撮らせていただきました。

こうしてたくさんの方からコメントをいただけて、しかもお喜びいただけるなんて、私もとっても嬉しいです!!

作者の濱田さんも、次の作品作りにいっそうお力が入るのではないかと思います。

こちらこそありがとうございました
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おかんさんへ (森のどんぐり屋より)
2012-10-25 11:28:22
いつも色々とありがとうございます。

お父様が漁師さん!! すばらしいですね。
色々な人生がありますが、お亡くなりになる日まで海にでておられたとは・・・お幸せなことでしたね。
生涯現役ですものね!

私の父も急逝でした。亡くなった日のお昼に、友達の歯医者さんに治療をしてもらっていて「終わりにまとめて払うからと、支払いもせずに帰ってるのです。驚きました。

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