友人が作ったどぶろくと、私が作った幻の少納言小豆を物々交換した後、せっかく外出したので直帰はもったいないと倉科の三滝に行きました。この季節、氷爆が見られるかも知れないからです。
冬期は林道芝平樽滝線が通行止めになるので、林道入口のチェーンの前で駐車。30センチぐらいの積雪を強引に割って入りました。横には既に一台の軽自動車が。チェーンをまたいで林道を歩きます(左)。轍は猪狩りの人達のものです。今日は猟に入っているようです。樽滝と三滝の分岐まで登ると男性がひとり望遠レンズで鳥を撮影していました。しばらく色々な話をして三滝へ。樽滝方面は轍がありますが、三滝方面はバージンスノー(中)。約800mを歩きます。浅い所は5センチぐらいですが、深い所は40センチ以上。スノーブーツの中にまで雪が入ってくるし散々でした。ニホンカモシカやタヌキ、ノウサギなどの足跡があります。これはニホンカモシカか(右)。猪も同じような足跡ですが、副蹄の位置が低いので分かるのですが、パウダースノーなのと結構雪が深いのでもうひとつはっきりしません。これだけ深いと猪は脚が短いので擦り跡が残るのですが、ないのでニホンカモシカかなと。
たくさん足跡があります。アニマル・トラッキングといって、こういう足跡を追いかけるのも楽しいものです(左)。ニホンカモシカですが、おしっこをした跡です(中)。分岐から時にはラッセルして15分ほどで三滝園地(右)。冬でなければここまで車で来られます。ここから谷を登って2時間半ぐらいで鏡台山に着きます。足跡はキツネのものだと思われます。タヌキだともっと寄り道してグニャグニャ曲がったり回ったりします。
◉続アニマル・トラッキングで再びニホンカモシカと(妻女山里山通信)
橋の上から一の滝を撮影したのですが、積雪もあり綺麗な氷爆にはなっていませんでした。氷爆になっていたら、二の滝、三の滝と登ってみるつもりでしたが、がっかりして心が折れてしまったので、諦めました。見事な氷爆は、積雪がなく、最低気温マイナス10度以下の厳寒が一週間以上続かないとできないのです。
一の滝の引きの画像(左)。吹き溜まりは50センチぐらいあります。帰りは自分の足跡を辿ります(中)。遠く西山が見えます(右)。気温はマイナスですが、無風なので歩くと結構汗ばみます。分岐に戻って鳥を撮影中のYさんとまた色々鳥の話などをしました。色々有意義な情報も得られました。アトリが二羽飛んで行きました。三滝ではカケスにギャーギャーと威嚇されました。途中で猪狩りの加勢の人でしょうか、ジムニーで登って行きましたが坂道で空転してバックして再挑戦。こんな道ではスタッドレスにチェーンを巻かないとスムースには登れません。林道芝平樽滝線は、倉科側からはカギを持っていないと入れませんが、森側からは入れるのですが、全面舗装ですがガードレールはほとんどありません。アイスバーンで滑ったら間違いなく谷底です。興味本位で入るのは非常に危険です。
清野氏の山城、鞍骨城跡。松代PAのある北面から見るよりもこちらの方が里の標高が高いので近くに見えます。落葉期で積雪があると、夏では見えない林道や山道が浮き上がって見えてきます。
2010年1月の氷爆の写真です。
上の写真と同じ一の滝の全景なんですが、全く違う風景に見えます。この時は奇跡的に雪が少なく厳寒が2週間ぐらい続いた記憶があります。この氷爆の写真は拙書でも紹介しています。米子大瀑布の氷爆を撮りに行きたいのですが、林道が冬季閉鎖なのでスノーモービルがないと無理ですね。100mもある滝は、離れて望遠での撮影が一般的ですが、複数枚ずらして撮ってフォトショップでつなげるのをしてみたいですね。
三滝は、明治の埴科郡誌に、「三瀧川は倉科村の三瀧山船ケ入に発源し御姫山より発する草山沢を合わせ倉科村を流るること一里三町にして沢山川に合す 三瀧一の瀧二の瀧三の瀧三階瀑布あり又南沢に樽瀧あり」とあります。鏡台山を水源とする三滝(みたき)は、一の滝(上段)・二の滝(中段)・三の滝(下段)で構成され、延長20mで、848mの周回遊歩道があります。一応ファミリー向けとなっていますが、高度差があり転落防止の柵もないので、幼児や老人は要注意です。また、単独や少人数のときは、冬季以外熊鈴が必携です。最近は暖冬続きで、年末まで熊が徘徊し、三月中旬には目撃例があります。冬ごもりが短くなっているようです。
明治の倉科村誌には、「二の滝、高四丈三尺、幅一丈七尺、是に龍の劍摺石と唱うる石ありて、自然の穴七ツあり、俗に摺鉢と称す」とあります。川底に落ちた小石が川の流れで回転しながら川底に穴を開けた「おう穴」があったのでしょう。今は不明ですが、一の滝へのすぐ上に平らな場所があり、そこなのかなとも思えます。流れてきたゴミや石をどけると現れるかもしれません。龍の劍摺石は、二の滝の滝壺に四角い岩があるのがそれです。
「三瀧山岩の苔間に住ながら思ひくらせし瀧の水かな」(西行)
此歌里俗の口碑にして、確乎たらず。(倉科村誌)
◉倉科三滝の知られざる歴史(妻女山里山通信)甌穴(おうけつ)て知ってますか? 三滝にまつわる幻の県道の話も。
明けて24日(日)の妻女山展望台から松代方面のパノラマ。昼というのに気温はマイナス1度です。晴れたり曇ったりで、夜は雪になる予報。左に奇妙山、右に保基谷岳。間の鞍部にやっと真っ白になった菅平の根子岳。右手前にプリン型の皆神山。その手前は象山。松代城は、左の松代PAの奥の森。今日は高速も順調に流れています。国道など幹線道路には雪はありませんが、除雪で道幅が狭くなっている箇所があります。
妻女山展望台の積雪はこれぐらい。陽が当たるのでここは結構解けています。展望台の除雪をしてきました。雪かきを持っていくのを忘れたのでブーツで。駐車場までは4WDのスタッドレスなら登れますが最低地上高が低いときついです。駐車場奥の林道の上まで轍が続いていますが、これは猪狩りの人達のものです。一般車が入るとまずスタックします。鞍骨城跡などへの登山者は、存在を知らせる笛を携行してください。戊辰戦争以降の戦没者を祀った妻女山松代招魂社(右)。こんな積雪期でも散歩に来る人や観光客も訪れます。善光寺平の景色は抜群です。北アルプス、戸隠連峰、志賀高原、四阿山が全て見えるのはこの展望台だけです。
大寒波襲来で沖縄に雪。奄美大島では115年ぶりの雪とか。九州、中国地方、北陸は大雪の予報。雪に慣れていない地方の人は検索でどういう備えが必要か確認をした方がいいですね。水道の凍結防止と食料の確保はまず必要です。明日は月曜なので、出勤の際の運転は要注意です。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。陣馬平への行き方や写真も載せています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。その山の名前の由来や歴史をまず書いているので、歴史マニアにもお勧めします。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
冬期は林道芝平樽滝線が通行止めになるので、林道入口のチェーンの前で駐車。30センチぐらいの積雪を強引に割って入りました。横には既に一台の軽自動車が。チェーンをまたいで林道を歩きます(左)。轍は猪狩りの人達のものです。今日は猟に入っているようです。樽滝と三滝の分岐まで登ると男性がひとり望遠レンズで鳥を撮影していました。しばらく色々な話をして三滝へ。樽滝方面は轍がありますが、三滝方面はバージンスノー(中)。約800mを歩きます。浅い所は5センチぐらいですが、深い所は40センチ以上。スノーブーツの中にまで雪が入ってくるし散々でした。ニホンカモシカやタヌキ、ノウサギなどの足跡があります。これはニホンカモシカか(右)。猪も同じような足跡ですが、副蹄の位置が低いので分かるのですが、パウダースノーなのと結構雪が深いのでもうひとつはっきりしません。これだけ深いと猪は脚が短いので擦り跡が残るのですが、ないのでニホンカモシカかなと。
たくさん足跡があります。アニマル・トラッキングといって、こういう足跡を追いかけるのも楽しいものです(左)。ニホンカモシカですが、おしっこをした跡です(中)。分岐から時にはラッセルして15分ほどで三滝園地(右)。冬でなければここまで車で来られます。ここから谷を登って2時間半ぐらいで鏡台山に着きます。足跡はキツネのものだと思われます。タヌキだともっと寄り道してグニャグニャ曲がったり回ったりします。
◉続アニマル・トラッキングで再びニホンカモシカと(妻女山里山通信)
橋の上から一の滝を撮影したのですが、積雪もあり綺麗な氷爆にはなっていませんでした。氷爆になっていたら、二の滝、三の滝と登ってみるつもりでしたが、がっかりして心が折れてしまったので、諦めました。見事な氷爆は、積雪がなく、最低気温マイナス10度以下の厳寒が一週間以上続かないとできないのです。
一の滝の引きの画像(左)。吹き溜まりは50センチぐらいあります。帰りは自分の足跡を辿ります(中)。遠く西山が見えます(右)。気温はマイナスですが、無風なので歩くと結構汗ばみます。分岐に戻って鳥を撮影中のYさんとまた色々鳥の話などをしました。色々有意義な情報も得られました。アトリが二羽飛んで行きました。三滝ではカケスにギャーギャーと威嚇されました。途中で猪狩りの加勢の人でしょうか、ジムニーで登って行きましたが坂道で空転してバックして再挑戦。こんな道ではスタッドレスにチェーンを巻かないとスムースには登れません。林道芝平樽滝線は、倉科側からはカギを持っていないと入れませんが、森側からは入れるのですが、全面舗装ですがガードレールはほとんどありません。アイスバーンで滑ったら間違いなく谷底です。興味本位で入るのは非常に危険です。
清野氏の山城、鞍骨城跡。松代PAのある北面から見るよりもこちらの方が里の標高が高いので近くに見えます。落葉期で積雪があると、夏では見えない林道や山道が浮き上がって見えてきます。
2010年1月の氷爆の写真です。
上の写真と同じ一の滝の全景なんですが、全く違う風景に見えます。この時は奇跡的に雪が少なく厳寒が2週間ぐらい続いた記憶があります。この氷爆の写真は拙書でも紹介しています。米子大瀑布の氷爆を撮りに行きたいのですが、林道が冬季閉鎖なのでスノーモービルがないと無理ですね。100mもある滝は、離れて望遠での撮影が一般的ですが、複数枚ずらして撮ってフォトショップでつなげるのをしてみたいですね。
三滝は、明治の埴科郡誌に、「三瀧川は倉科村の三瀧山船ケ入に発源し御姫山より発する草山沢を合わせ倉科村を流るること一里三町にして沢山川に合す 三瀧一の瀧二の瀧三の瀧三階瀑布あり又南沢に樽瀧あり」とあります。鏡台山を水源とする三滝(みたき)は、一の滝(上段)・二の滝(中段)・三の滝(下段)で構成され、延長20mで、848mの周回遊歩道があります。一応ファミリー向けとなっていますが、高度差があり転落防止の柵もないので、幼児や老人は要注意です。また、単独や少人数のときは、冬季以外熊鈴が必携です。最近は暖冬続きで、年末まで熊が徘徊し、三月中旬には目撃例があります。冬ごもりが短くなっているようです。
明治の倉科村誌には、「二の滝、高四丈三尺、幅一丈七尺、是に龍の劍摺石と唱うる石ありて、自然の穴七ツあり、俗に摺鉢と称す」とあります。川底に落ちた小石が川の流れで回転しながら川底に穴を開けた「おう穴」があったのでしょう。今は不明ですが、一の滝へのすぐ上に平らな場所があり、そこなのかなとも思えます。流れてきたゴミや石をどけると現れるかもしれません。龍の劍摺石は、二の滝の滝壺に四角い岩があるのがそれです。
「三瀧山岩の苔間に住ながら思ひくらせし瀧の水かな」(西行)
此歌里俗の口碑にして、確乎たらず。(倉科村誌)
◉倉科三滝の知られざる歴史(妻女山里山通信)甌穴(おうけつ)て知ってますか? 三滝にまつわる幻の県道の話も。
明けて24日(日)の妻女山展望台から松代方面のパノラマ。昼というのに気温はマイナス1度です。晴れたり曇ったりで、夜は雪になる予報。左に奇妙山、右に保基谷岳。間の鞍部にやっと真っ白になった菅平の根子岳。右手前にプリン型の皆神山。その手前は象山。松代城は、左の松代PAの奥の森。今日は高速も順調に流れています。国道など幹線道路には雪はありませんが、除雪で道幅が狭くなっている箇所があります。
妻女山展望台の積雪はこれぐらい。陽が当たるのでここは結構解けています。展望台の除雪をしてきました。雪かきを持っていくのを忘れたのでブーツで。駐車場までは4WDのスタッドレスなら登れますが最低地上高が低いときついです。駐車場奥の林道の上まで轍が続いていますが、これは猪狩りの人達のものです。一般車が入るとまずスタックします。鞍骨城跡などへの登山者は、存在を知らせる笛を携行してください。戊辰戦争以降の戦没者を祀った妻女山松代招魂社(右)。こんな積雪期でも散歩に来る人や観光客も訪れます。善光寺平の景色は抜群です。北アルプス、戸隠連峰、志賀高原、四阿山が全て見えるのはこの展望台だけです。
大寒波襲来で沖縄に雪。奄美大島では115年ぶりの雪とか。九州、中国地方、北陸は大雪の予報。雪に慣れていない地方の人は検索でどういう備えが必要か確認をした方がいいですね。水道の凍結防止と食料の確保はまず必要です。明日は月曜なので、出勤の際の運転は要注意です。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。陣馬平への行き方や写真も載せています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。その山の名前の由来や歴史をまず書いているので、歴史マニアにもお勧めします。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。