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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山里山デザイン・プロジェクトの忘年会。牡蠣と黒大豆のおからと自家製味噌の鍋とイガチクオレゴンのおしぼりうどん(妻女山里山通信)

2017-12-13 | 男の料理・グルメ
 週末は、妻女山里山デザイン・プロジェクトの忘年会でした。毎回既製品ではなく、自家製のものや趣向を凝らした(時にやりすぎた)料理が並ぶのです。男どもが本気出すと始末におえません。さて今回のテーマはジビエだったのですが、多忙で事前の準備が整わず、臨機応変に行こうとなりました、さてどうなったでしょうか。結果をご笑覧あれ。

(左)お酒を飲むので長電バスで向かいます。千曲川と爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳。気温は氷点下。寒いです。べそをかきながら(泣きながら、えぼをつりながらという方言もあります)小学校に通った低学年の頃を想い出します。あのころはマイナス10度など普通でした。(中)知野じまん焼きの店。小さい頃はブウちゃん焼きを母が買ってきてくれました。数年前は鯛焼きを長男と買いに行きました。皮も美味しく少納言小豆を使ったあんこが絶品でした。閉店して数年が経ちます。(右)会場はK氏の農業倉庫。ゆるゆると準備を始めます。

(左)持ち寄った料理や酒を並べます。遠藤酒造の渓流のどむろく・姨捨正宗の純米酒・屋久島の芋焼酎・チリはコノスールのフルボディの赤ワイン・スモーキーフレーバーが癖になるスコッチウィスキーのティーチャーズにK氏が作ったシードル(林檎のみで作った本物のサイダー)。まずシードルで乾杯。長芋のソテー・野沢菜漬け・ぬか漬け・アラの煮物・カマンベールチーズ・生姜焼きとキャベツと我々が育てている椎茸の炒め物他。(中)たっぷりの牡蠣と長ネギと、私が持参したムキタケと黒大豆のおからと我々が仕込んだ麹味噌の鍋。馬鹿旨です。牡蠣以外は全部自家製。我々が作ったピーナッツの生を塩ゆでしたものもおつまみで。(右)薪ストーブがゆらゆらと燃えています。心が和みます。皆インテリジェンスが高く、それぞれ専門分野を持って探求しているので、非常に高度な会話が飛び交います。でも本質はただの飲ん兵衛だったりしますが。デザートにはリンゴ。

(左)主食は、イガチクオレゴンのおしぼりうどん。伊賀筑後オレゴン種の小麦は幻の小麦。うどん通ならぜひ一度は食べてみたいはず。これを食べずしてうどん通を名乗るなかれ。この大釜で茹でました。(中)漂白されていません。いい色です。(右)呑んでいるのでインスタ映えしないカットですみませんが、味は極上。ねずみ大根という激辛の地大根の絞り汁に自家製味噌を溶いていただきます。超絶美味です。信州でも旧埴科郡と旧更級郡でしか食べられません。長野市南部、千曲市、坂城町へおいでの節は、ネットでお店を探してぜひ召し上がってください。東京で食べられる店もあります。おしぼりうどんは、末永く元気にと元旦の昼にいただきます。年越し蕎麦もおしぼり蕎麦ですが、こういう風習を続けている家は、現在は少ないでしょうね。地大根の辛味大根には、信州地大根、ねずみ大根、戸隠地大根、灰原辛味大根、親田辛味大根などがあります。貴重な伝統野菜です。TPPに入ったらこれらの伝統野菜の栽培は違法になります。食文化が崩壊します。

 飲んだ後のおしぼりうどんは最高です。大根のジアスターゼで消化剤を一緒に食べているようなものです。辛いのですが甘みがあり、これを「あまもっくら」と表現します。ちょっと食べすぎたかも。私はニュージーランド産のラム肉を、自家製のタレに浸けてジンギスカンを作り持参しました。タレは、醤油、酒、味醂、大蒜*、生姜*、玉葱*、林檎*、柿酢*、胡麻油、檸檬汁、蜂蜜、白胡麻*、亡父の作った七味唐辛子*をブレンド(*は自家製かもらったもの)。市販のものよりさっぱりしていて味も複雑です。S氏は手作りのザワークラウトを持ってきたのですが、ザワークラウトマニアの私には絶品でしたね。これは私も作ろうと思いました。信州名産の野沢菜漬けは、家庭によって微妙に味付けが違うのです。それも面白いですね。野沢菜ですんき漬ができないかなと言われましたが、「すんきの種かすんき漬」があればできるんじゃないでしょうか。すんき蕎麦は大好きです。

(左)夕方にお開きになりました。やや千鳥足で師走の街を歩きます。でも都会のようにクリスマスソングはどこからも聞こえてきません。静かです。街角の楽器店。(中)屋代駅前の素朴なイルミネーション。派手なものは歴史館近くの公園にあります。(右)今回買った古代信濃考と善光寺関連の書籍。正月休みにゆっくりと読みます。加えて今回出席のK氏推薦の中田力「日本古代史を科学する」PHP新書をネットで注文しました。楽しみです。
「雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう〜。」バスに乗ったら、屋代高校前から後輩の可愛い女の子が三人乗ってきました。今や県下でも最多の国公立大学合格者を出しています。少し話をしたのですが、頼もしいですね。酔った怪しいおじさんと思われても困るので、一応卒業生でムサビからエディトリアル・アートディレクター、デザイン・プロデューサーなどして、今は自然写真家や郷土史研究家をしていますと自己紹介も。凄い!なんて言われましたが、いやいやあなた達の方が、これから無限の可の可能性を持っているので頑張ってねと。とてもいい娘(こ)たちで、なんかほっこりしました。さて、年末に向けてやらなければならないことが山積しています。年明けには年始会と、その前に黒大豆での味噌の仕込みもあります。雪が降ったらアニマル・トラッキングも。頑張らねば。いや、ゆるゆるとゆるゆると。
JR東海 Xmas Express CM 1988年~1992年 & 2000年

携帯もメールもスカイプもない時代は本当に大変だったが、会うことの貴重さが今の何十倍もあった。ただ遠距離恋愛で失った恋を二回も経験した自分は、今の時代が羨ましい。


 後日その「長野県立歴史館」近くにある県道392号沿いの「科野の里ふれあい公園」のイルミネーションの撮影に温泉に行くついでに立ち寄りました。一応本も出しているプロの写真家なんですけど。放射冷却でもの凄く寒くて集中力がいまいちです。でも大勢の子連れの家族や勤務帰りの若い女性が訪れていました。光のトンネルの中の童女は、それは可愛かったです。制作は千曲市商工会議所青年部がメインで、協賛企業のイルミネーションもありました。大都会の豪華なものに比べるとささやかですが、周囲に里山の集落の灯りが瞬いている夜景は、大都市のそれとは違った沁沁とした趣があります。オリオン座が瞬く満点の星空も見事でした。










『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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