モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ナミルリモンハナバチを求めて三度目の茶臼山山系へ。邂逅は無理かなと思いました。ナツアカネとアカヤマドリ(妻女山里山通信)

2022-08-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
 秋晴れの金曜日。最低気温は19度で窓を開けては寝られません。最高気温は30度ですが、湿度は34%。お盆をすぎると信州は涼しくなるのは、猛暑でもその通りでした。ブルービーを求めて茶臼山へ。気温は22度でした。しかし、待っても待っても現れません。今日は無理かなと思いました。

 アオイトトンボ(青糸蜻蛉)アオイトトンボ科アオイトトンボ属。胸に白い粉をふいています。

 2つ前、3つ前の記事の時より個体数がかなり増えていました。

 メタリックな輝きが美しい。細い草の茎にしがみついているのが可愛い。

 ナツアカネ(夏茜)のオス。胸から顔まで真っ赤になります。メスの方がたくさん見られました。細い赤唐辛子の様です。

 ツバメシジミ(燕小灰蝶)チョウ目シジミチョウ科。後翅にある尾状突起が特徴。たくさん見られました。実は我が家の庭にも普通にいます。

 オオカマキリ(大蟷螂)。この後、振り向いて睨みつけられました。大抵の昆虫を食べますが、共食いやトカゲなどに食べられます。メスに食べられるのも有名ですね。

 バッタを発見。でも変ですね。左の後ろ脚が無い。カナヘビかトカゲに襲われたのでしょうか。鳥なら全部食べられているでしょうから。バッタはに同定が難しいのです。セグロバッタでしょうか。検証中です。近くで青灰色の似たバッタも確認しました。翅のないフキバッタは、地域により変異が大きく、これも難しい。

 恥ずかしがり屋というか、チョコチョコ舞って撮影させてくれないのは、ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目 )。藪山を歩いて複数の現場で1時間半ねばったのですが。ブルービーは現れません。今日は邂逅できないかな。帰ろうかなと思いました。

 突然、足元をブルービーが飛んでいきました、しかも2匹。葛のツルに足をとられながら吸蜜するノアザミへ。今回は連写モードにしておきました。それでも前回より動きが速い。高速連写にすべきだったと思いながら撮影。

 大きな眼が可愛い。それにしても気温が下がって湿度も低くなったためか、動きがもの凄く速い。とんでもない集中力が必要。撮影中はずっと息を止めています。

 2匹いたのですが、どっちがどっちか分かりません。撮影地は分からないようにしていますが、分からないでしょう、というかそこまで行けないと思います。

 ノアザミは茶臼山山系のあちこちにあるし、ブルービーが吸蜜するのもノアザミだけではありません。ここから数百メートル離れた場所でも目撃しています。おそらく別の個体でしょう。とすると、茶臼山山系や西山一体には、かなりの数のルリモンハナバチが生息していることも考えられます。長野県では準絶滅危惧種に指定されています。

 ルリモンハナバチの記事は、「労働寄生」の生態など、2つ前と3つ前の記事にも掲載しているのでご覧ください。その不思議な生態が、調査を難しくしているのです。
 「幸せを呼ぶ青い蜂」と呼ばれるナミルリモンハナバチ。さて、どんな幸せを運んできてくれるでしょうか。

 ボタンヅル(牡丹蔓)キンポウゲ科センニンソウ属。センニンソウと似ていますが、切れ込みのある葉とやや花が小さいので区別が付きます。やや黄色っぽいのも特徴。妻女山山系では、センニンソウがブライダルブーケの様な華やかに咲く様が見られます。小さな甲虫が来ていました。

 アカヤマドリ。優秀な夏の食菌ですが、虫が入りやすい。これも軸は虫だらけ。傘をプロバンス風のオムレツにします。チチタケも採れたので、信州丸茄子と炒めてアゴ出汁の汁で素麺を食べます。絶品です。

 藪こぎしてやっと車に戻りました。涼しくなったとはいえ、藪山を歩き回るのは疲れます。左に冠着山(姨捨山)。右奥に塩田平方面の山々。

 帰りに見る北アルプスの白馬三山。さすがに疲れました。下山して温泉へ向かいます。
 ホームグラウンドの妻女山山系も気になるのですが、ここのところピンポイントで豪雨に見舞われました。林道入口の雨水を横へ流す溝切りも土砂で埋まったので、ヤマグワで取り除きましたが、たった15分程度の作業でボコボコに刺されました。林道の状況や倒木も気になりますが、車ではとても登れないのと、クロメマトイや藪蚊、アブなどの襲撃がもの凄く徒歩で登るのも躊躇します。気温が下がった晴れ間に登ってみようとは思っているのですが。まあ、毎年8月下旬はこんな感じです。センニンソウは満開だと思います。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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