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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

制癌効果が高いという幻のコフキサルノコシカケと自然の工芸品透かし俵(妻女山里山通信)

2012-01-19 | アウトドア・ネイチャーフォト
 コフキサルノコシカケは、サルノコシカケ科ではなくマンネンタケ科です。そのマンネンタケも幻のキノコといわれていますが、私が知っているシロでは毎年たくさん出ます。 このコフキサルノコシカケは、国立がんセンターの研究でも、がん細胞の増殖阻止率が非常に高いことが証明されています。非常に固いキノコで、樹木にしっかりと付いているため、30センチぐらいだと猿どころか人も腰掛けられるほどです。採取にはノミとカナヅチが必要です。

 このコフキサルノコシカケは、2年前に30センチぐらいのを採った後にすぐに生えて来たもので、2年で10センチぐらいになりました。しかし、ここからがなかなか大変なのです。容積が次第に大きくなるので、見かけ上成長は遅くなるのです。30センチになるのには、あと6~8年ぐらいかかるのではないでしょうか。前回採種したものは、細かく粉砕して煮出してキノコ茶として飲用したり、薬膳鍋として出汁に加えたり、焼酎漬けにしたりして利用しています。もっとも、制癌効果があるといっても、放射能汚染されていたら使えませんが・・。

 二番目は、昆虫が作る不思議な工芸品です。透かし俵(すかしだわら)といって、クスサン(楠蚕、Caligula japonica)という大きな蛾の繭です。蛾というと嫌われますが、基本的には蝶とかわりません。幼虫は、シラガタロウといって8センチ以上もある大きな毛虫ですが、奇麗です。クリの葉を食害するため、クリケムシともいいますが、コナラ、クヌギ、ブナの葉も食べます。いわゆる野蚕の一種で、昔はその絹糸が釣り糸として使われました。

 なんで、透かし模様になっているのでしょう。まあ通気性はいいですね。10月頃に羽化するので、これはもう空っぽです。この時期は、ほかにウスタビガの繭も見られます。こちらも空っぽですが、茶色ばかりの冬の山で、鮮やかな黄緑は冴えてよく目立ちます。

★その他の蝶や蛾は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】の蝶・蜻蛉12345をご覧ください。国蝶のオオムラサキや、裏の国蝶といわれるスミナガシもご覧頂けます。

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