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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山里山デザイン・プロジェクトは、陣場平で貝母の移植作業と帰化植物の除去。昼はタイ料理のパッタイなど(妻女山里山通信)

2020-06-06 | アウトドア・ネイチャーフォト
 今回の妻女山里山デザイン・プロジェクトは、陣場平で貝母の球根の移植作業と帰化植物の除去をしました。前日は32度の猛暑でしたが、この日は26度、山上は23度と作業には快適な状況でした。ハチやクロメマトイもいなくて、順調に作業は進みました。

 まず、陣場平下の妻女山里山SDPで最初に切り開いたギャップの除草。昔はダンコウバイとカラコギカエデが密生して真っ暗な森でした。切り開いて鳥や昆虫が集まるようになったのです。オオブタクサ、ハルジオン、セイタカアワダチソウなどを除草しています。始めに、切っていい樹木と植物、いけないもののレクチャーを彼らにしてあります。

 約一時間ほどで作業は終了。私は、枯れ木の伐採や除去、周囲の帰化植物の抜き取りなどをしました。梅雨明け後に必要ならばもう一度除草作業をします。

 その後、貝母(編笠百合)の群生地のある陣場平へ。森の遠くにある群生地の球根を掘り出して、以前ヨシやノイバラを除去した空き地に植えていきます。貝母の群生地の看板を見て女性二人が訪れました。貝母について説明しました。来年、満開の時にぜひ来てくださいと。

(左)貝母の球根です。この奥には大小様々な球根が隠れています。(右)こんな風に移植しました。来年には発芽します。いずれ現在の二倍位に群生地が広がることを目指しています。

 移植作業を終えて、上の入り口から下の入り口を結ぶ小道の除草をしました。人が歩くコースを固定したいからです。できればロープとかは張りたくないのです、なるべく自然の形を維持したいのです。この妻女山里山デザイン・プロジェクトの初回は、2012年5月でした。その前から我が家の山の整備をひとりでやっていたのですが、貝母の群生地を発見したことで、この活動を始めました。そのきっかけになったのは、この4月に亡くなったC.W.ニコルさんの影響があります。在京時代に彼のエッセイや小説を愛読していました。そして、『勇魚』が発刊された時に、勤めていた原宿の編集デザインプロダクションで彼にインタビューすることになりました。その時に『勇魚』にサインしていただきました。彼のアファンの森の活動が、長い時を経て帰郷してからの私の里山保全活動につながったのです。無くなる前に彼が書いた新型コロナウィルスへの記事。「自然とのバランス」は、心に残る言葉です。地球の主役は、決して人類ではないのです。自然とのバランス、共生関係がなければ人類はたやすく滅びるでしょう。

(左)11時半過ぎに作業は終了。堂平大塚古墳へ向かいます。庭を借りて昼餉。今回はタイ料理づくし。ベビーホタテやヤリイカの焼き物をナンプラーで。(右)缶詰ですがトムヤムクンスープ。甘辛塩味酸味が癖になります。

(左)メインディッシュはパッタイ。ニラとエビ、モヤシ。(右)業務スーパーで買い求めたパッタイペースト。

 出来上がり。少し余ったトムヤムクンスープも入れました。ナンプラーも加えて。馬鹿旨で好評でした。

(左)以外に好評だったのが長いもの焼き物。やはりナンプラーをかけて。(右)ハルゼミとエゾハルゼミの鳴く森での昼餉。おや、サンコウチョウの初鳴きか!?

 ゆるゆると昼餉を終えて、今は亡き山仲間のKさんの慰霊碑にお参りして戻ります。

 私が山椒の実とコウナゴの煮物にチャンジャを合わせたものを持って行ったのですが大好評で、山椒の実を摘んで帰ることに。棘があるのでゴム手袋が必須です。実が小さいのでたくさん集めるのには結構時間がかかります。コウナゴとの煮方を説明して、皆たくさん持ち帰りました。極上のおつまみやおかずになります。食品添加物満載の加工品ではなく、こういう里山の恵みを頂いていると、健康でいられるのです。まあ、飲みすぎては元も子もありませんが。さて次は田植えですかね。撮影の旅にも出たくて仕方がありません。

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