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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ヒスイ海岸で翡翠探し・宇奈月温泉・生地魚の駅と北洋の館・親不知へとセンチメンタル・ジャーニー(妻女山里山通信)

2020-06-27 | 歴史・地理・雑学
 三泊四日の旅二日目は、富山へ向かいます。6時起床で、7時半に出発。鎮魂と癒やしの旅を追走するセンチメンタル・ジャーニーになりました。日本海は、今回も優しく美しい。それを育てるのが後背の山々です。

 朝9時に富山県朝日町のヒスイ海岸に着きました。左奥に親不知が見えます。すでにヒスイテラス前の海岸では、何人もの人が翡翠ハンティングをしています。親不知海岸がほとんど観光客なのに対して、こちらはガチです。ほぼプロの人ばかり。装備が全く違います。ウェーダーを履いて海に入ったり、長い柄の先に網のお玉をつけたり。拾った石の量も凄いです。私も一時間少し探しました。成果は最後の日のブログにアップします。

(左)ヒスイテラスの屋上から、あいの風とやま鉄道と国道8号。トラックドライバー御用達のドライブインきんかい。ここのタラ汁定食はおすすめ。ずっと左にある食堂金森のタラ汁も絶品でした。(右)ちょうど上り下りの電車が来ました。国道8号から県道13号に左折して、田園地帯を宇奈月温泉に向かいます。

(左)富山地方鉄道本線宇奈月温泉駅前の噴水。温泉です。(右)駅前の風情ある踏切。車は宇奈月公園の横にある駐車場へ。無料です。温泉街は狭いので歩くことをお勧めします。

 黒部峡谷鉄道の宇奈月駅は、宇奈月温泉駅から200m。通称トロッコ電車がやってきました。右の青い階段を下ると、左の赤い橋へ続くやまびこ遊歩道。左のトンネルから宇奈月ダムまで行けます。昨年の11月に訪れた際は、紅葉が見事でした。川魚を追って黒部川をさかのぼってきたのでしょう。カモメが舞っていました。

 トロッコ電車が出発しました。乗客はわずかです。ただ温泉街のホテルの駐車場には、たくさんの車が止まっていました。県外ナンバーも多く、団体客も見かけました。ここから県道14号、53号を走って生地(いくじ)の魚の駅へ向かいました。約30分です。

(左)生地の魚の駅。左に鮮魚店と土産物店。右にレストラン「航海灯」と案内所。昨年と比べると客は少ないですね。(右)目の前に黒部漁港。ここであがった地魚が食べられます。

(左)昼は「航海灯」へ。はずれはありません。幻魚の天ぷらもお勧め。(右)前回はしろえびかき揚げ丼をいただきました。今回は番屋の飯。刺し身はもちろん鯖の煮付けも美味。つみれ汁が馬鹿旨でした。食後は隣のとれたて館へ。夜のつまみを買います。

(左)ここの売りは地魚。黒鯛、真鯛、スジガツオ、カレイ、マトウダイ、クロムツなど。(中)ウマヅラハギ、ホウボウ。(右)トヤマエビ、キジエビ。信州ではお目にかかれません。ホタルイカ同様、富山湾の恵みです。

(左)左上がげんげ(幻魚)。げんぎょ、どぎ、みずうお、すがよなどとも呼ばれますが、正式名称はノロゲンゲ。深海魚で見た目はあれですが、これがめちゃくちゃ美味いのです。コラーゲンたっぷりで女性にお勧め。煮物もいいですが、天ぷらをのせた幻魚丼は絶品です。
(中)ニギスとハタハタ。ニギス(正式名称)は信州では新潟系のスーパー原信でメギスとして売られています。唐揚げや天ぷらに干物も美味しい。ハタハタはきりたんぽ鍋には必須ですね。左の小バイはバイ貝の小さなもの。煮付けてほじくりながらビールのつまみに。
(右)きときとの刺し身。鯛やヒラメもいいのですが、真ん中のアラとタチウオで迷いました。結局タチウオを。他に晩酌のあてに、カニの甲羅に身と蟹味噌を詰めたものとホタルイカの沖漬けを。この沖漬けが感動ものでした。こんな大きなホタルイカは見たことがありません。味付けは醤油、酒、本味醂のみ。しかも薄味で旨味が凄い。10匹入って500円弱。これは絶品でした。

(左)10キロを超える大きなメダイ。21600円という値段も凄いですが、こんな大きなものは初めて見ました。美味しい白身で、きときと寿しなどで食べられます。(中)アラ。クエと同じ仲間ですが違います。これも信州では見たことがありません。右はイシモチ。シログチともいいます。きときと寿しへ行くと分かるのですが、北陸のお勧めはマグロではなく白身魚なのです。
(右)あからはちめ。なんですか?煮付けがいいそうです。アクアパッツァにも。右は鮎。岐阜産。これぐらいだと塩焼きよりも、昔上野の鈴本演芸場の小料理屋で食べた、中骨を抜いて素麺で巻いて揚げ、天つゆでいただく俵揚げがいいでしょうね。そのお店はなくなった様ですが。

(左)海岸べりの道を北上してほどなく北洋の館へ。漁師小屋をリニューアルしたお洒落で居心地のいいカフェです。(右)昨年の11月に案内所で勧められて訪れて、お店のお姉さんから生地という地名の由来を聞いたり、拙書の紹介をしたりと楽しいひとときを過ごしました。今回も彼女と色々話すことができました。新型コロナウィルスで来られませんでしたが、GWに大きな蜃気楼が見られたそうです。う〜ん見たい!

(左)手作り感たっぷりのお洒落で温かいメニュー。シフォンケーキとコーヒーのセット。いいですね。(右)お昼も食べてきたのでアイスコーヒーを。ブラックで。クッキーとチョコがつきます。お店のおばちゃんたちもあったかくて、いつまでも長居したくなるお店です。お土産に秋刀魚の糠漬けを買いました。若狭地方ではへしこといいます。鯖のへしこ、フグ、イカ、ハタハタなどのへしこなどがあり、私の大好物です。

(左)併設の漁具や写真の展示も必見です。昔の漁の様子や祭りの写真もあります。味のある写真ですね。(右)古い漁船の舵輪。仕事をし尽くした感があります。帰りは魚津生地入善線を北上。味のある入善の街を過ぎたところで通行止め。仕方なく国道8号へ。

 親不知に寄りました。右の洞門は現役の国道8号。アップダウンと急カーブの連続で暗いので点灯とスピードダウンを。下り坂ではシフトダウンしてエンジンブレーキを。これを知らない人が多いのは困りものです。高速道路は海の上を走っています。

(左)歌川広重が描いた親不知。江戸時代はこんなだったのでしょう。加賀藩が参勤交代でここを通るときは、人の盾を並べて殿を守ったそうです。正式には親不知子不知といいます。まず自分を守るのに親も子もない。津波てんでんこと同じです。(右)親不知ピアパークの上にある糸魚川市のまるたん坊で入浴。宿泊もできます。日本海が一望できる展望のいいお風呂ですが、いつ行っても客は私だけ。もったいないです。お勧めです。

 マリンドリーム能生に戻りました。もう観光客はいません。たくさんのカモメ(海猫)が漁船の帰還と一緒に来ました。ニャーニャーと騒がしいこと。おこぼれはゲットできたかな。

 日の入りは7時10分。長野の北アルプスに沈む夕日も感動的ですが、日本海の水平線に沈む夕日も染み染みといいものです。色々な想いが交錯します。生地で買った魚介類をつまみに、辛口の白ワインで晩餐。明日は信州の高原に戻ります。ハーフの可愛い女子大生と邂逅した湿原へも。

マリンドリーム能生から親不知へ。黒部峡谷の入り口の宇奈月ダムへ。富山湾へ。魚の駅「生地(いくじ)」と北洋の館(妻女山里山通信):昨年11月の旅の記録です。紅葉の宇奈月ダムも。前後の記事もご覧ください。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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