今小林多喜二の蟹工船が売れている、と今朝の朝日新聞で言っていた、この小説が出たこの頃の日本は暗い時代だった、北海道へ行くなど我々が子供時代は考えられなかった。昭和十年代「1930年代後半」の頃の北海道は出稼ぎで良い金になったろうが、だいたい仕事は漁師か炭鉱夫で、中でも季節労働の鮭漁や蟹漁は板子一枚下は地獄と言われ恐れられていた。
この 時代まともな者は軍需工場か、 少し前でも何か商工業や農業などで働いていたし兵隊にも行っていた、だから北海道へ行くのは半端者か食詰め者と言われ前科者なども含まれ到底この仲で働くなど考えられない事だった。なぜ今蟹工船か?
最近の報道ではワーキングプアなどと明るく言っているがとんでもない、暗いあの頃の出稼ぎと同じような気持ちに若者は成っているのではないか。なんとも暗い、哀れで嫌な時代に成ってしまったのだろう。
構造改革は確か必要だった、しかし此処までする必要があったのだろうか、小泉構造改革はアメリカ資本主義を第一と考える人達、官僚・学者・財界人などの発想の下に推し進めた結果で、まこと悲しいこととなってしまった。
わが国の経済復興は世界の注目を集めたが、これは日本的雇用体制即ち永久雇用による企業に対する信頼とこれにより増進した労働意欲の向上によるもので、企業経営の優れた点で大いに世界の参考になったはずである。それをぶっ壊したのが今度の構造改革であろう。「自民党をぶっ壊さないで」
まあ早く労働者派遣法を廃止か大改正することだろう。