[カルデロン一家の意外な動き]
昨日午前中のテレビで
9日に帰国日の回答期限を迎えるカルデロンのり子さん一家の問題で、森英介法相は6日、強制退去となれば原則5年間再入国できなくなるのり子さんの両親について、「一時的に上陸特別許可を出すこともやぶさかではない」と配慮することを明らかにした。
森法相は、のり子さんだけの在留を許可した判断について、「基本的には家族そろっての国外退去だが、(のり子さんが)日本で学業を続けたいという事情を考え、判断した。近くに身寄りが3人おり、多くの支援者もいる」と、これまでの判断に変更がないことを強調した。
そのうえで、「お子さんは在留資格が得られれば、いつでも両親に会いにフィリピンに帰れる」と述べた。(産経新聞より)
と言う趣旨のニュースを見ました。
7日の読売の国外退去処分確定の比一家、長女は国内残留へで、
カルデロンさん一家が、法務省に在留特別許可を求めている問題で、一家は拘束を猶予される仮放免期限の9日を前に、長女ののり子さん(13)は国内に残すことを決めた。
一家の代理人の弁護士が6日、明らかにした。3人で残れるよう求めてきたが、受け入れられない場合は「日本で勉強を続けたい」というのり子さんの希望を優先することにしたという。
と報じていました。
私はこれでややこしい問題の決着がついたと思って居ましたから、昨夜のテレビでのり子さんを含むカルデロンさん一家と支持者の会見の放送があり、「一家が纏まって住むためには、9日の一家全員の拘束も辞さない」と言う趣旨の発言をしているのには驚きました。
[カルデロンさん一家を支持する理由]
支持者たちのカルデロンさん一家を支持する理由は家族がばらばらになるのは気の毒だと言うことは良く判りますが、ネットで調べてみますと次のような理論的根拠として、
・国連の自由権規約委員会がオーストラリアで政府が、不法滞在のインドネシア人家族に対し、13歳の息子だけが残るか、両親と3人で国外退去するかを迫ったことに対して、「長期にわたって定着してきた家族生活を破壊するには、出入国管理法違反だけでなくそれ以上の理由が必要だ」として、家族生活の保護を定めた規約に違反すると判断したこと。
・日本国憲法に日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守する事を必要とする。と記されている。
ことを上げているようです。
然し、素人考えで見ても、条約でも、国際法規にこのような細かい事が明文化されていないと思われること、そして仮にその明文化されたものを国で実施するにはその条約や国際法規に基づいた国内法規を必要とします。
私は日本は法治国家だから、法の整備が不十分な現状では、何がなんでものり子さんの気持ちを大切にして、超法規で全員の滞在を認めるべきだと言う支持者の言い分より、法務省の決定の(不法入国者のやり得と言う批判には目をつぶっても)法の許す範囲で妥協した政府の方が筋が通り、しかも、のり子さんの親戚が日本に3人もいることを考えれば冷酷無常のやり方ではないと思います。
のり子さんの親戚が金銭的な問題で引き受けてが無ければ、支持者の一人が彼女の里親代わりになってはどうでしょうか。
親元を離れて通学または寮で暮らしている日本人の中学生はそんなに珍しいことではないと思いますが。
[日本人支持者の心情の変化]
日本人の大多数は(ごく一部の政治家、官僚、企業経営者、犯罪者などを除くと)法律を守る善良な国民であり、親切な優しい国民です。
良く言われるたとえ話に、「砂漠のど真ん中で赤信号が出たら、日本の車は必ず青になるまで停車するだろう」と言う話があるそうです。
今回のカルデロンさん一家の法務省の譲歩につけ込んだと思われるような行動は、善良で親切、そして優しい国民の反発を買うばかりです。
然しカルデロンさんは日本人ではないから、この様な心情の変化の可能性について気付かないかも知れません。
日本人の一家の支持の中心にいる人達は、一家に日本人の心情の変化について充分に説得して置くべきだと思います。
支持者はカルデロンさん一家にこのことを伝え無ければ、折角の一般支持者の支援もなくなり、一家への反感に変わる可能性があることを説明しなければならないと思います。
一家にとって幸か不幸かわかりませんが、一家が全て国外に出れば問題は起こらないでしょうが、一番可能性のあるのり子さんが残ったとき直ぐ考えられるのは、「自分たちの悪い事を棚に上げて、好き勝手なことを主張する」一家に対する反感が、学校内での心ない生徒達によるのり子さんの「いじめ」となってくるでしょう。
そうでなくても、日本に残るのり子さんはいずれ、日本の社会に出るとき、わがままを通し、規則など無視すればどうなくかも教えて置く必要があると思います。
もしそうでなくて、一家の言う通りにしていたから、支持者の支援が結果的には「カルデロンさん一家の不幸を口実ににして、自分たちの主張を通すだけの動き」になってしまうことになるかも知れないことを充分に知って置くべきだと思います。
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