普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

報道しないマスコミの責任

2009-03-18 10:46:39 | 情報、マスコミ

[小沢さんと金の問題を報道しなかったマスコミ]
 昨日のテレ朝の「たけしのTVタックル」で三宅久之さんが、
 週刊現代が06年の6月号で、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」が都内などにマンション10戸、6億円以上を所有していることを調査報道で明らかにし、その全てが小沢氏名義であることなどから、小沢氏の実質的な「隠し資産」ではないかと追及したのを、名誉棄損で訴え、控訴審でも「不動産は陸山会のものだ」と主張したが、判決は「本件各マンションが陸山会のものであると断定することはできない」され、その後控訴を取り止めたことから、実質的に週間現代が勝訴に終わったのに、産経以外の新聞はどこも報道しなかった
と言う趣旨のことを言っていました。
 もしこのことを読売、朝日、毎日も取り上げていたら、そして全国的に論議されていたら、そして小沢さんが代表になるまでの「企業献金は断る」と言うマニフェストが小沢さんになって消えていたことを報道していたらどうでしょう。
 それはマスコミも政府・与党だけでく、次期政権をとるかも知れない民主党にも厳しい監視の目を走らせていることを明らかになり、そして小沢さんがそれに応えて、企業献金についてもっと適切に処理していたら、(今日のテレビでは小沢さんが企業献金や団体からの献金は全て断ると言っていました。)今回の様な政局を揺るがす様な小沢さん秘書の逮捕と言うことにはならなかったと思います。
 勿論、小沢さんが前記のような報道でも居直ったかも知れませんが、その場合、今回のことが起これば完全に彼の責任となり、即時代表辞任となるでしょう。
 勿論小沢さんの「政治と金」の問題は第一義的には小沢民主党にある訳ですが、マスコミもこのことを報道しなかった責任も大きいと思います。
 今になっと読売、朝日、毎日やその系統のテレビが盛んに小沢さんの問題や、検察の国策捜査の疑惑を取り上げていますが、報道機関として余りにも見識が無さ過ぎると思います。
 何故なら少なくともネット上では、週間現代がとり上げた問題や、小沢さんと西松建設とのただならぬ関係は全く常識化されていた問題だからです。
 然し今回の小沢さんの秘書問題の報道で小沢さんの支持率が下がった事は、国民が次期総理になるかも知れない小沢さんのことを知り始めたことは良い事です。

[今何を考えているか判らない麻生さん小沢さん]
 然し唯今現在で小沢さんが次期総理として、日本と言う国のあり方、どう言う基本政策を取ろうとしているか全く判りません。
 一方の麻生さんの考えを聞ける日曜日のNHKの「総理に聞く」と言う折角の番組も40分の内39分を麻生批判に当てることで折角のチャンスを潰してしまいました。
 司会者は最後の一分になって麻生さんの今後の政策ついて質問しました。
 麻生さんは僅か1分の間で、慌てて政策を並べていましたが、麻生さんがどのような国家像を描いているかを語る余地は全くありませんでした。
 (宜しければ私のNHKの「総理に聞く」にがっかり 
を覗いてみて下さい。)
 麻生さん、小沢さんの基本的な考えを判らないまま、差し迫った衆院選で、国民にそのどちらか首相として選べと言うのは酷だと言うものです。
 今のマスコミの報道では、国民は首相選択の判断材料として麻生さんの失言や小沢さんの秘書問題のことしかありません。
 特に浮動票と言われる層の人達は、前回の小泉選挙、安倍選挙の時のように、選挙中のテレビの刺客派遣報道や赤城さんの絆創膏報道に乗せられて投票し、小泉さん大勝、安倍さん大敗と言う大きな政治の振れを起こさせました。
 一部のマスコミは今までの報道を見ると、次回の衆院選でまた同じ手口を使おうとしているのではないかと勘繰りたくなります。

[どんな政策を持っているか判らない民主党]
 もう一つ判らないのは政権与党になるかも知れない民主党の政策です。
 自民党の政策は今までの報道や国会審議の状況を見ていると、特に報道しなくても大体どの様な政策で戦おうとしているのかほぼ検討がつきます。
 民主党は「政権交代こそ景気回復の道だ」と言っています。
 確かに政権が変わって気分一新の効果はあると思いますが、民主党のホームページを見ましても、これと言った景気回復の政策はなく、今検討中、社民、国民政党の政策合意中のようです。
 民主党が発表したアフガン対策も、アフガン政府とタリバンの和平合意させると言う夢の様な事を本気で国連を説得する気があるのでしょうか。
 ネットを賑わしている外国人参政権、人権擁護法案など色々の政策は政権を取ったらどうするのでしょう。
 普通のおっさんを自認する私が、民主党のマニフェストのPFD版を探そうにも、自分の安物のパソコンとADSLでは殆ど出てきません。
 ましてパソコン音痴の人達や、与党野党間の醜い争いにしかめ面する殆どの人達も、次回の衆院選で民主党が何を考えているか改めて調べようと思う人は非常に僅かだと思います。

 国民は奇麗事ばかりが並んだ選挙公報を見て、そして民主党の「生活第一」などのポスターや、自民党の不人気な麻生さん以外の人と候補者の並んだポスターを見て、投票しなければならないのでしょうか。

 [マスコミの責任]
  私は政府・与党の批判に明け暮れて、次期政権奪取の可能性の高い民主党に焦点を当てなかったマスコミの責任は大きいと思います。
  マスコミは民主党が政権を取って、日本国がおかしくならない様に、民主党にも光を当て続ける責任がある筈です。

 私はオピニオン・リーダーとしてマスコミのプライドと責任として、自民・民主の政策の比較とその解説をすべきだと思います。
 枝葉末節の事ばかり放送して、肝心の次期首相の考え方や、次期政権与党の政策を取り上げないのは、国民を愚民化して自分たちの思う通りの方向へ持って行こうとしていると思えてなりません。
 その意味では大変真っ正直な朝日新聞(*注記)や系列のテレビは(私も「たけしのTVタックル」で三宅久之さんの言葉を引用しましたが)それなりの読み方や見方をすれば良いと思うのですが、朝日系列以外のマスコミは公平な立場に立って自民・民主の政策の比較解説を是非考えて貰いたいと思うのですが。

参照:子供だまし?の民主党の経済政策で日本はどうなる?
         「不安の民主党」のイメージを払拭せよ 
         
また実行不可能な民主党のアフガン和平案?
        
鳩山由紀夫さんと恒久平和調査局設置法案  

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*注記:朝日新聞ではその主張に反する読者欄の投稿は全て没になることは良く知られて居ますが、安倍さんが首相のころ、朝日のホームページを覗いて居たとき、教員基本法についてのアンケート募集があったのは良いのですが、送信のボタンに「基本法反対の方は押して下さい」とあり、その他のボタンが無かったのには、流石、朝日新聞と改めて感心 しましたことを思い出しました。