麻生さんが指示した国の出先機関の改革が後退の危機に陥っているようです。
読売新聞の国の出先機関改革が後退、工程表に統廃合計画入れずによれば、
政府は地方分権改革に伴う国の出先機関改革の工程表について、地方分権改革推進委員会が勧告した主要な統廃合計画の盛り込みを見送る方針を固めた。
自民党内に強い抵抗があるためで、工程表は改革の日程や都道府県への権限移譲項目などの記述にとどめる。統廃合計画は今秋に策定する「地方分権改革推進計画」に先送りされる。
分権委は昨年12月の第2次勧告で、国土交通省地方整備局など6機関を企画部門の「地方振興局」と執行部門の「地方工務局」に分離して統廃合することや、出先機関の職員を約3万5000人削減(地方自治体への移譲含む)することなどを提言。これを受け、政府・与党は水面下で調整を続けてきたが、自民党の反対で、振興局と工務局への分離などの記述は困難になった。職員削減の目標数も、「政府方針」ではなく「参考数値」などとする方向で調整している。
麻生首相は出先機関改革に意欲を示してきたが、工程表の内容は当初の考えよりも後退した格好だ。政府は24日にも地方分権改革推進本部を開き、工程表を決定する。
また朝日新聞の分権工程表に「地方振興局」明記せず 総務相が方針によれば、
鳩山総務相は17日の参院総務委員会で、政府の地方分権改革推進委員会が国の出先機関改革の一環として勧告した「地方振興局」「地方工務局」の創設について「与野党を含めた大議論が必要だ。工程表には書かない」と述べ、月内に政府が策定する工程表に盛り込まない考えを示した。
振興局、工務局創設は、分権委が昨年12月にまとめた第2次勧告の柱だが、出先機関の統廃合を嫌う省庁側の反発が強く、工程表への明記は見送らざるを得ないと判断したとみられる。鳩山氏は「本番は工程表を作った後だ」とも述べ、年内に策定する地方分権改革推進計画まで議論を先送りする考えを示した。 (後略)
[私の意見]
・出先機関改革の重要性
出先機関の改革は自民党内の改革推進派や、渡辺喜美さんなどの官僚制度改革を進める人達から消費税増税論議より先ず政府組織の改革が先決だとして、官僚制度改革へ弱腰を批判されていた麻生さんが直接に指示した改革の一つです。
もしこの改革への麻生さんの後退姿勢が明らかになると、麻生降ろしの動きが活発化し、党内の分裂傾向が増大するする一方で、野党やマスコミの攻撃の餌食になるのはほぼ間違いないと思います。
それは支持率低下に悩む麻生さんや自民党に取っても衆院選の敗退に繋がるもので、例の定額給付金のときにようにずるずると放置出来ない大きな問題になるに違いありません。
仮にこの分権改革後退の動きが、読売の指摘するように自民党内の反対の影響が大きいとすれば、道路関係の特定財源の一般財源化が道路族により道路主体に使われるようになったと同じように、党内の制御が出来ない麻生さんのリーダーシップの不足が問われ、麻生さんの支持率だけでなく、政権陥落の危機の真っ最中にも党内ばらばらの印象から自民党の支持率低下に繋がるでしょう。
また朝日の指摘するように改革の後退が、省庁側の反発によるものとすれば、野党やマスコミ、渡辺喜美さんなどが指摘する、麻生さんも自民党も実際は官僚の言いなりという批判を裏付けることになるでしょう。
事実は今回の分権後退の動きは、省庁の反発とその意を受けた自民党内の族議員の動きによものだと思いますが、私は今こそ麻生さんの決断とそれに基づく強い意志を見せるときだと思います。
何故なら地方分権の動きや、官僚制度の合理化による経費削減は、政権維持や個人や党の支持率など超えた大きな問題で、日本として、また将来の消費税増税のためにも、是非進まねばならぬ大きな動きであり、麻生さんの指示が間違ったものではなからです。
・麻生さんのやるべきこと
対自民党
麻生さんは党内の反対分子の人達と接触し、今は自民党の存亡の危機にあるとき、一省庁のことばかり考えていては自民党の明日はないこと、そのためにどうすれば良いかをは、粘り強く説得すべきだと思います。
その麻生さんの動きに同調する人達も多いと思います。
対省庁
省庁に対しては、関係閣僚と共に麻生さんも自ら乗り出して、反対の官僚を説得しそれでも反対するなら、それと同じ効果を持つ対案(例えば答申のある3万5000人の削減など)を出すように指示し、それも反対する様なら、私が前から言っていたように省庁の幹部の更迭をするなどして、麻生さんの強い意志を示すべきです。
一般企業は戦後何度も何度も合理化を進めて来ましたが、コンピューター、コピー機械などの多くの省力機械が導入されたのに、官庁では殆ど合理化されていないことから見れば、合理化の余地などいくらもある筈でそれも無いという官僚のトップはさぼっているとしか思えないからです。
・国民が求めているのは指導者のリーダーシップ
そうすれば、小泉さんのような強いリーダーシップを持つ指導者の出現を待ち望んでいる国民からの麻生さんへの支持率は一気にアップするのは間違いないと思いますし、マスコミからも支持を得られると思います。
もし麻生さんのリーダーシップが発揮されなければ、その結果どうなるかは明々白々で今更書く必要もないでしょう。
私は支持率低下に悩む麻生さんの辛い立場は良く判りますが、乾坤一擲の強いリーダーシップの発揮することを期待しています。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治ブログランキングへ