昨日ネット上で Wall Street Journal の表記の様な、気になる文章を見つけたので、その概略(青字)を紹介します。
タイトルは「Why Japan Needs a 'Hatobama'」
副題:日本のニューリーダーは実際的な調整なしでは厳しい2010年を迎えるだろう
鳩山さんに対してコテンパンの批判ですが、要所をついていることもあり、是非通読(特に後半部分)されることをお勧めします。なお(黒字)私の意見(緑字)は注記です。
オバマ大統領のように、鳩山首相は法外な経済、外交の約束をした。
オバマさんは柔軟な気軽に妥協する姿勢を見せて来たが、鳩山さんは同じ姿勢を見せるだろうか?
もしそうでないと日本の2010年には逆境の一年になるだろう。
オバマさんと同様に鳩山さんは停滞した経済の再生を始めとする、直ぐにも処理しなければならない巨大の挑戦と四つに組まねばならなかった。
日本の国庫借入金は先進国でも桁外れに大きいGDPの200%に届こうとしている
鳩山さんの約束は野心的なものだか、時には矛盾に満ちているところさえある。
彼と民主党は日本の財政上の限界を認めて、無駄を省くことを約束した。
然し彼は「国民のための経済」 (「コンクリートより人へ」のこと?)を訴えた、それにはかなりの国の補助金を含み、彼の政府は過去最高の95兆円の予算を組んだ。
政府は44兆円を越さないと約束の元で国債発行に踏み切った。
鳩山さんは3兆円以上の資産を持つ日本郵政の銀行の民営化を停止する計画を発表した。
彼はさらに日本は温室効果ガスの2020年までに1990年のレベルより25%削減することを繰り返しているが、それを実行するにはコストがかかること直ぐに判るだろう。
外交について新首相は日米は対等な立場にたつパートナーシップに発展すべきだと主張している。
然し幾つかの単刀直入なワシントンの警告にも関わらず、民主党の幹部は依然として普天間基地や8.000の海兵隊の日本からグアムへの移転に拘っている。
それは2006年の日本の前政権との間で決着した取り決めだとは信じている米国では、首相への批判が益々起こっている。
前の国家安全保障会議議長は、鳩山政権のことを重症化している安全保障政策精神分裂症(increasing security policy schizophrenia)だと批判している。
鳩山さんの不支持率は11月の25%から今月の38%に増加している。
そして彼が余りにも多い公約を守ろうとする限り、このリスクは続くだろう。
何故なら実際的な経済成長なしでは、日本の負債が増えるからだ。
民主党の公約には経済成長政策がなく(自民やマスコミの批判で目玉政策がそれだと言い始めましたが)、目玉政策はばら蒔きばかりで米国紙の言うように公約を実行にはリスクを伴う可能性や子ども手当てへの投資が殆ど貯蓄に廻る可能性は高いと思います。
前にも書きましたが、経済関係の公約のなかで多くの中小企業支援策を並べましたが、肝心なその発注先の大企業への支援策らしいものは唯一件だけ、逆に非正規社員の製造業派遣禁止や最低賃金の引上げなどその足を引っ張るものばかりです。
彼はまた東アジアの安定に不可欠なワシントンとの安全保障の関係を弱体化しようとするリスクを冒そうとしている。
鳩山さんの非現実的なゴールが、オバマさんが提唱した経済政策のどれよりも心配なのには二つの理由がある。
第一に鳩山さんの政策推敲する能力について、政治的なチェックをする人がオバマさんより遥かに少ないからだ。
政治的なチェックの責任は最大野党の自民党は士気消沈、マスコミはその一部は依然として鳩山政権に優しい
オバマさんは敵対する共和党、 (民主、共和の)二派に別れた選挙民、それと彼の政策に懐疑的な民主党議員の中の穏健派の人がいる。
日本は今までの自民党支持層が2分して自民・民主に別れたことと、無党派層の多いことで、米国の様に国民が二党支持と固定せずに流動化しているので、 (マスコミの一方的な報道もあり)自民・民主がそれぞれが大勝と大きく振れる原因になっているようです。
オバマさんは健康保険改革、アフガンの軍派遣について妥協案を受け入れた。
何故なら彼はそうしなければならないことを知っているからだ。
複雑さな問題を含んでいることを知って、温暖化関連法案やグアンタナモ湾の閉鎖について徐々に進めるやり方を採用した。
一方(日本の)民主党は衆議院では強い一党支配を確立し、参議院ではその支配のために二党と連立を組んだ。
オバマさんも両院で多数を握っている。
然し鳩山さんにはオバマさんに比べて政策を決めたり、それを推進するのに組織的な抵抗に逢うことはない。
最後に米国は二党制度を持つ。
それは財界や業界団体が双方の立場に立つロビー活動により、政党の「賭け」を未然に防ぐことを可能にしている。
5ヶ月前、日本は一党独裁制度を持つことになった。
前述のように衆参両院で民主党を大勝させることで、国民は自分の手でこれを選択しました。 (後の世論調査では国民は民主党に大勝させ過ぎたと悔やんでいたようですが。)
次に、オバマさんの天性の用心深さと気軽に妥協する姿勢は彼(の政策遂行)に役立っているようだ。
日本が不必要な激動の2010年を避けるためには、鳩山さんは(鳩山さん・オバマさんの特徴を併せた)ハトバマさん、詰まり、現実主義者になる必要がある。
イデオロギーに囚われた連立相手(社民党)を失望させる用意があり、 日本が全く受け入れられる(財政的な)余裕のない公約のことを恐れている中道主義者を宥める現実主義者だ。
日本の回復はひとえにそれに掛かっているのだ。
然し「公約は国民との約束」と言う鳩山さんはばら蒔き中心の公約にこだわり、「政治とは選挙」だと言う実質的に民主党を牛耳っている小沢さんは少なくても次期の参院選で大勝はするまでは社民党を切ることはないでしょう。
ウオールストリート・ジャーナル紙の指摘に当たっているところが或るとすれば、その責任は
・政治主導による行政改革へ国民の大きな期待を読み取れなかったように、長年の政権党にあっていつの間にか国民から離反した自民党、
・国の基本となる経済・安全保障問題を抜きにして、選挙優先でばら蒔き、国民に耳触りの良い公約をならべ、考え方の全く違う社民党を抱き込んだ民主党、
・郵政選挙では小泉さんの戦術に乗せられ、最近では自民叩き、民主支持と一方的な報道を繰り返した一部マスコミ、特にテレビ、
・その報道に乗せられて右に左に大きく揺れた所謂浮動票と呼ばれる層の国民
にあると思うのですが。
このようなことで日本は一体どうなるのでしょうか??
私は鳩山政権に対しては「いつまでも優しく」ではなくて、その個々の政策に就いて厳しく是々非々を貫かねば日本は大変なことになると思うのですが。
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