昨日、鳩山さんの施政方針演説をしばらく聴いていましたが、余りにも理念先行で、内容の殆どない演説にうんざりして途中でテレビを切ってしまいました。
本来なら私の感想を書きたい所ですが、大手新聞各社も批判的な社説を乗せていますし、私の意見も大同小異なので、今日は予てから思っている大相撲のことに就いて書いて見たいと思います。
大相撲についてはいつものお騒がせの朝青龍の暴行問題、貴乃花親方の理事選挙立候補のために二所の席関一門からの脱退または破門などが話題になっていますが、私が取り上げたいのは朝青龍を始めとする外国人力士の活躍と日本人力士の故障の問題です。
初場所は横綱の朝青龍 13勝2敗、白鵬 12勝3敗、大関の 日馬富士 10勝5敗、琴欧洲 9勝6敗、魁皇 9勝6敗、琴光喜 1勝7敗休場、関脇の把瑠都 12勝3敗、千代大海 0勝4敗(引退)の成績で終わりました。
ここで目立つのはマスコミで良く言われる外国人力士の活躍と日本人力士の不甲斐なさですが、私がそれ以外に気付いたのは、
・魁皇、千代大海、琴光喜などのベテラン力士の故障の多さ
・モンゴル出身力士の早い相撲と多彩な技の切れ
です。
私は日本人力士の不甲斐なさの原因は小錦、曙、武蔵丸などの外国人力士による力士の大型化に伴う故障の続出と、体力に任せた寄り切り、押し出しの流行と、大型力士に対応するための「はたき込み」などの日本人力士の相撲の単調化にあると思っています。
力士の大型化は当然の様に力士の故障の多発に繋がります。
その典型的な例が小錦に勝ちながらその280kgの体重に押しつぶされた多彩の技を持つ舞の海の早期引退です。
相撲の単調化と有望力士の故障の多発は大相撲をすっかり面白くなくしてしまいました。
それを救ったのはモンゴル相撲で鍛えた朝青龍始めとするモンゴル出身の登場です。
まだ若い彼らは故障も少なく故障しても直ぐに立ち直り、その技の切れと相撲の速さで、一気にトップまで登り詰めました。 (白鵬・魁皇戦の前に地もと力士の魁皇が何時ものように呆気なく負けると思って居ましたが、彼に似合わぬ素早い動きで白鵬を破ったのには驚きました。私は日本人力士が今の白鵬を破るには彼より早く仕掛けるしかないと思います。)
それに対する故障ダラケの上位の日本人のベテランの力士、体力に任せた寄り切りなど遅い相撲でモンゴル力士の昇進を加速させました。
然し今のままでは好調のモンゴルの力士も加齢とともに、いずれ日本人のベテラン力士のように故障に悩まされる ことになるかも知れません。
そこで提案です。
・力士に体重の制限を設けること。
基本的には医学的に許される範囲の(当然に)最大限の体重に抑えることです。
良く昔の名勝負としての「栃若」の相撲を良く見ますが、二人の体型は相撲用語で言う「ソップ型」で、今の安美錦より遥かに痩せていましたし、次の時代の「柏鵬」戦でも二人とも安美錦の体格より劣っていました。
それでも彼らの相撲は名勝負として今でも放映されています。
相撲協会は相撲を面白くするため、外国人力士にころころ負ける故障ダラケの上位の力士を作らないためにも体重の制限を考えたらどうでしょうか。
・力士の相撲の技の向上に努める
相撲の基本は押し相撲だと言うのも判りますが、やはり舞の海や朝青竜のような技を持つ力士を養成しなければ、(モンゴル出身の力士を除けば)押し出し、寄り切り、「はたき込み」ばかりの相撲では飽かれしまうと思います。 (なおついでですが、上位の力士が下位の力士への立ち会い早々の「はたき込み」を禁止するか、それで勝っても星を半分にしたら良いと思うのですが。)
日本の柔道界でも体力に勝る外国人選手に対抗するために、 (体力のある選手を養成しようとして?)一時期停滞したことがありますが、やはり日本人選手は柔道本来の技に戻るべきだとして、立ち直って今の状況になっています。
朝青竜のような万能力士の養成も大切ですが、それだけでなくて「吊り」専門で一昔クレーンと呼ばれた明武谷、「左四つからの投げや吊り」の鶴ヶ嶺などの業師、牛若丸と言われた前述の舞の海、「がぶり寄り」の琴奨菊など特異な技を持つ力士がもっと現れたら、どんなに相撲が面白くなるでしょうか。
貴乃花親方は理事選挙立候補の理由を訊かれて、「ベースにあるのは手前どもの力士育成。そこから波及する何かを見つけ出し、力士としての心得を作り上げていく」と言ったそうですが、相撲を面白くするために、力士の故障を減らすための体重制限や、多彩な技やスピードを持つ力士の養成など考えて貰いたいと思います。
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