普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

JAL再建に京セラの稲盛さん

2010-01-14 15:38:00 | 企業経営

 最近の最大のトピックは小沢氏団体・石川氏事務所・鹿島など一斉捜索ですが、私は貧乏人の癖に金のことは全く苦手(だからいつまでも貧乏生活かに抜け出せない)ですのでここでは、JAL再建のためにCEOを引き受けた元京セラの稲盛さんとJALのことに就いて書いて見たいと思います。

稲盛氏、日航会長就任へ 「無給で働かせてもらう」
 京セラの稲盛和夫名誉会長が13日、日本航空の代表取締役会長に就任することが決まった。官民の再生ファンド「企業再生支援機構」が主導して策定する日航の再建計画の実行役を担う。19日に予定される機構の支援決定と同時に正式発表する。
 稲盛氏は鳩山首相からの要請後、記者団に対し「社員の方を救うために努力したい。国のシンボルである日航というより、社員の幸せのために」と述べた。そのうえで「私も年なので、週に3、4日の勤務でやらせて頂くことになる。無給で働かせてもらう」と述べた。
 鳩山首相は記者団に対し「経営の手腕、社員に愛される企業を育ててきたというこの手腕を高く買っており、日航にもそのことを期待している」と述べた。
 稲盛氏は京セラやKDDIを創業し、コピー機の三田工業を再生させた経験もあり、経営手腕を買われた。ただ、高齢のうえ、自ら「運輸業界は素人」と語り、不安も残る。

 この記事の他にも、稲盛さんは、ボランティアで、全60(海外7)、5,500人余の若い経営者が集まる経営塾「盛和塾」の塾長として経営者の育成に努めているそうです。
 然し、稲森さんが就任する日航は、設立当時は政府主導による半官半民の独占の航空会社として設立されて以来の親方日の丸的な経営体質、一方の組合は、一番印象に残っているのは、イランのホメイニ革命で、イランに駐在していた私の後任の人とその部下達が引上げのとき、日航の組合が「安全の保障がないとして」チャーター機の派遣を拒否したことです。それで私の仲間は止むく他国の飛行機でギリシャまで飛び、そこで日航に乗り換えたという日本人として恥ずかしい思いでがあります。このチャーター機の派遣許否はイラン・イラク戦争でもあり、他国からの非難もあり政府の専用機ができた一つの理由となっているそうです。
 それで象徴されるように、一般企業でははるか昔のこととなった、乗客の不便を省みないストライキの頻発、日本航空が経営再建を進めている中で、『安全のために十分に休息を取る必要性』を理由として、 (役員でも行われていない)業務移動時のグリーン車やファーストクラスの使用や通常出勤時のハイヤーの使用を要求するなどやりたい放題の労組がまだ存在しています。
参照:親方日の丸の日航の再建 

・稲森さん流の各グループに経営責任を持たせ、各人に原価意識を持たせる「アメーバ方式」が何処まで、旧態依然の日航の親方日の丸経営にどこまで浸透するか?
・稲森さんの言う「社員の幸せのために」の発言が社員の発奮材料になるのか、逆に1万数千人のリストラが言われているとき、労組がその発言を取り上げて抵抗するか否か?
はJALの従業員の考え方と、稲森さんの手腕に掛かっていると思います。
 私は個人的には彼が具体的にどんな方法でJALを再生させるのか物凄く興味があります。
 何故なら日航の再生は非常に難しい仕事であり、もしそれが成功すれば、文字通りの親方日の丸の官庁の合理化の大きな参考になると思うからです。
 稲森さんの奮闘を祈っております。

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追記:天下りの人達にボランティア精神で働いて貰っては
 それにしても、稲森さんの「私も年なので、週に3、4日の勤務でやらせて頂くことになる。無給で働かせてもらう」の発言は泣かせますね。
 今、官僚の天下りが問題になっていますが、その何人かでも国の財政が厳しいから、そして政府の高級幹部まで登り詰めた間の貯金と年金でなんとか生活できるから、60歳の定年以後は全くの無給とは行かずとも、小遣い銭程度の給料でも良いと言っていたら(勿論天下り団体での退職金はなし) 、天下りの問題が一気になくなるのと思います。
 民主党の考えるように60歳定年で、元の役所内で心にもない半端な仕事をする(何時までも年寄りに重要な仕事をさせていたら若手の人が伸びないから)より、天下りして分相応の仕事で張り切って仕事をして貰った方が、遥かに(金のことを除けば)本人のためにも、国のためにもなると思うのですが。
 逆に金銭面でぐずぐす言う人は天下りさせず官庁内で60歳になるまで、雑務をさせ後定年退職させれば良いと思うのですが。
 私も幸い、定年後80歳迄ボランティア団体で勤めることが出来ましたが、同団体で似た条件で皆やり甲斐を持ちながら働いていた人を見た経験から言っても、小遣い銭程度の給料でも生き甲斐を持って働きたい官僚の人も多いと思います。